日本万国博覧会の交通網 | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

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みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。 

2025年4月13日〜10月13日の184日間、開催される大阪関西万博(2025)決定したときまだまだ先のことやなぁ。なんて考えてましたが、もう2年を切っているんです早いですよね〜

今回は1970年に開催した日本万国博覧会(大阪万博1970)の交通網などを見ていきたいと思います。

★大阪万博1970のシンボル 太陽の塔
1970年3月15日〜9月13日の183日間、大阪府吹田市の千里丘陵(現:万博記念公園)で行われ大阪の中心部からは少し離れているので、さまざまな交通手段にて輸送されました。

万博会場の一番近くまで乗り入れていたのが、北大阪急行です。

①北大阪急行電鉄 (南北線)





★北大阪急行 千里中央駅
当会社及び路線は2022年現在、OsakaMetro御堂筋線と直通し江坂駅から千里中央駅間の5.9kmを結ぶ路線ですが、今は旧万博会場(万博記念公園)周辺まで乗り入れていません。





★北大阪急行 旧千里中央仮駅
開業当初(万博開催中)は現在の千里中央駅と場所が異なり大阪モノレール千里中央駅付近に千里中央仮駅が建設され、そこから現在の中央環状線及び中国道を沿い万国博中央口駅までを結んでいました。

しかし万博閉幕後すぐに中国道(高速道路)建設が予定されていたため、千里中央仮駅及び万国博中央口は仮設駅だったそうです。両駅ともに万博終了後速やかに撤去され、千里中央仮駅〜万国博中央口駅は廃線になり千里中央駅は現在の地下駅となりました。

なお旧千里中央仮駅の名残は写真写真の通り少しだけあり、歩道橋が途中で狭くなっています。この部分にかつて北大阪急行に乗る陸橋があったそう。

ここで疑問に思われた方も多いでしょう。
何故、江坂駅より北側は北大阪急行が管轄するようになったのか。

まだ最近のことなので覚えてらっしゃる方も多いでしょう。2018年3月まで現在のOsakaMetroは大阪市営地下鉄でした。つまり大阪市外を走ることになるからです。そこで阪急電鉄と大阪府が出資する第三セクター鉄道会社、北大阪急行電鉄を設立したのです。当路線は万博輸送はもちろんのほか、ニュータウン建設にも先駆け開業しました。



★北大阪急行8000形 (現役車両)


★北大阪急行9000形 (現役車両)
現在は当初の予定通り主に大阪市内と住宅地ベッドタウンを結ぶ機能を果たしています。

そして2023年春には、千里中央駅から箕面市萱野まで北に約2.5km延伸が決まりました。さらなる開発に期待したいところ。

万博輸送時、北大阪急行線で活躍したのが以下の車両です!

★北大阪急行2000形電車
当社及び当路線の初代車両でもあります。
大阪市営地下鉄30系をベースに製造した車両です。既に全車引退していますが1両のみ残され保存されています。

つい最近までは北大阪急行の桃山台車両基地内に保管されていましたが、上記で記載しました。延伸により車両が増えることから小倉商事篠山保養所に移送され保管されています。


★大阪市営地下鉄30系電車
直通先の大阪市営地下鉄でも万博輸送に向け大量に30系電車が御堂筋線以外でも製造されました。同形式は2013年に引退しましたが、緑木検車場に2両保管されています。


★万国博中央口駅 跡地
北大阪急行が乗り入れる万国博中央口駅は現在の大阪モノレール万博記念公園駅付近、万博会場の一番正面に設置され一番利便性の高い万博アクセスルートだったと思います。



★万博記念公園 中央口
大阪市内からのアクセスや東海道新幹線の新大阪駅と接続していることから、全国各地遠方の客も運ぶ役割を担ったのでしょう。

②阪急電鉄 (千里線)



★阪急電鉄 北千里駅

当路線は2022年現在、天神橋筋六丁目駅から北千里駅間の11駅13.6kmを結ぶ路線です。当路線も天神橋筋六丁目駅から大阪市営地下鉄堺筋線と直通運転が行われ阪急沿線(京都・神戸方面)や大阪市内からのアクセスルートとして万博輸送を担いました。

また当路線もニュータウン建設にも先駆け開業し現在は大阪市内と住宅地ベッドタウンを結ぶ機能を果たしています。

写真上の阪急北千里駅は世界で一番最初に自動改札機が導入されたことで有名な駅です。

★IEEEマイルストーン銘板
駅構内には記念銘板があります。
(当時の自動改札機の展示はありません)

万博開催に先駆けて阪急電鉄は、自動改札機のほか梅田駅にオートウォーク(動く歩道)を一番最初に導入したことでも有名ですよね!
万博開催でさまざまな物が発展したんだと感じ取れます。



★阪急北千里駅 構内
北千里駅構内は万博輸送に対応するため頭端式ではなく留置線が延びています。

ですが北千里駅は千里ニュータウン開発で開業した駅で万博会場の最寄駅ではありませんでした。

★千里ニュータウン 風景
そのため駅前周辺は商業施設や住宅街となっています。

それでは万博会場最寄駅はどこだったのか?




★万国博西口駅 跡地
かつて北千里駅の次駅に万博開催期間中のみ営業をしていた万国博西口駅がありました。

現在のガソリンスタンド(エネオス)とコンビニ(セブンイレブン)の辺りです。

★万博記念公園西口
ここから現在の万博記念公園西口までは徒歩約5分程で行くことができるため利便性は良かったと思います。

★阪急山田駅
万博閉幕後に万国博西口駅は廃止され将来的に大阪モノレールの駅が開通し乗換駅になることなどを考慮し近隣に阪急山田駅が常設駅として1973年に開業します。なお旧万国博西口駅から山田駅は約800m南千里駅寄りの場所となりました。

万博輸送時、阪急線で活躍したのが以下の車両です!

★阪急3300系電車
かなり本数は減りましたが、現在もバリバリの現役で活躍しています。阪急梅田駅や堺筋線などから万国博西口駅までエキスポ準急と呼ばれる臨時列車が走っていたそうです。

なお阪急電鉄が万博輸送に対応したのは千里線だけでなく京都本線でも南茨木駅と茨木市駅からバス輸送で万博輸送が行われました。

★阪急電鉄南茨木駅(旧駅舎)
万博開催にあわせて開業した駅です。
当駅から会場までバス連絡されていました。
現在は阪急のほか大阪モノレールが乗り入れ乗換駅になっています。


★大阪モノレール
大阪モノレールは1990年に千里中央駅〜山田駅〜万博記念公園駅〜茨木駅(現:宇野辺駅)〜南茨木駅間で開業しました。つまり万博開催時にはなかったのです。今や大阪空港や京阪門真市駅まで延伸され万博記念公園周辺はすごく便利な場所というイメージがありますが、そうなったのも意外と最近のことなんですよね〜


★阪急茨木市駅ロータリー
南茨木駅のほか阪急茨木市駅からも会場までバス連絡されていました。当時の名残か大ターミナル級のロータリーが現在も残っています。

③国鉄 (東海道本線・東海道新幹線)






★JR茨木駅
東海道本線沿線(京都・神戸・滋賀方面)などからのアクセスルートとして万博輸送を担い万博開催中は万博東口駅の副称がつけられたそう。


★JR茨木駅 ロータリー
万博開催時に茨木駅は橋上駅舎化。駅前広場が整備され会場までバス連絡となりました。

かなり豪華なバスターミナルで現在も見ることができます。大阪万博1970の交通網として唯一当時の雰囲気を残す駅及びバスターミナルだと感じています。

しかしバスに乗車する際に利用する歩道橋がバリアフリーに対応していないことから改良工事が行われてかつてバスを乗降していた場所はバス待機場になり乗り場は別になっています。

万博輸送時、国鉄東海道本線で活躍したのが以下の車両です!

★113系電車 ※写真は改造後の415系電車
万博開催と同時に茨木駅は快速停車駅に格上げされることになりました。


★万博号ヘッドマーク(京都鉄道博物館)
また臨時列車万博号が運行され沿線各地から高速で結びました。なおこの万博号が後に新快速登場のきっかけとなります。


しかしJR茨木駅に一時期新快速列車が停車する噂がありましたが、未だに停車していません。いつか停車する日が来ると嬉しいです!


★0系新幹線
このほか1964年東京オリンピックに向けて開業した東海道新幹線が万博開催に合わせてひかり号が16両編成に統一し臨時列車が増発され万国博の動くパビリオンなどとも呼ばれたそうです。

そして鉄道のほかに海外などからは、航空機が万博輸送を担いました。



★大阪国際空港
1970年万博開催時には、まだ関西国際空港はないので日本の入口は現在の伊丹空港です。また先程も記載しました。大阪モノレールもなく空港からは、バス輸送となりました。




★高速バス/路線バス イメージ
先程も記載しました。大阪モノレールなど便利なアクセスルートがなかったので、周辺駅などからバス輸送を行ったほか東京オリンピック閉幕後頃から普及した高速バスにより日本各地から輸送が行われました。

今回は1970年に開催した日本万国博覧会(大阪万博1970)の交通網などについてご紹介しました。

万博が開催され様々なものが発展したことがわかりました!2025年に大阪夢洲で再び万博が開催され、盛り上がることに期待したいところ。

大阪関西万博2025は夢洲で開催されアクセス方法は地下鉄中央線がコスモスクエア駅から延伸する予定ですが、これ以外予定されていません。

他にバス輸送や関西国際空港から船で夢洲まで輸送するなど検討されていますが、今回見てきた交通網を見るとこれだけで、足りるのかどうなんですかね?

ご覧いただきありがとうございました。
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