鉄道を全国各地に広げた私設鉄道 | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

よしひろよしちゃんをご利用いただきありがとうございます。不定期で私が撮影した写真を投稿します。

みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。



JRをご存知でしょうか?大半の方が知ってると思います。鉄道会社の愛称ですね。


JR西日本やJR東日本などあります。昔からこの名称ではありませんでした。


これまではどういった名前だったのか?今回ご紹介します。


前回よしテツ倶楽部 No1でご紹介しました。

日本で初めて鉄道が開通したのは新橋〜横浜間でした。そこから名古屋、大阪、神戸まで繋がり東海道本線(東京〜神戸間)が開業します。東海道本線は国がレールを敷き運行していた路線で官設鉄道と言いました。


当初の日本は鉄道は全て国(政府)が建設を行うことが、政府方針であったが士族の内乱などで国の財政がうまく行かず、なかなか建設が進まず民間資本を導入。国が建設して運営を請け負う日本初の私設鉄道(私鉄)会社が1880(明治13)に誕生します。


一番最初に誕生した会社は日本鉄道でした。

善光号機関車(1290形蒸気機関車)

鉄道博物館にて保存・展示されています。

日本鉄道最初の区間(上野〜熊谷間)の開業の工事のために輸入した蒸気機関車です。


つまり私設鉄道(私鉄)最初の鉄道車両ということになります。これ機に私設鉄道(私鉄)会社が全国各地に広がります。


これからは代表的な私設鉄道をご紹介します。

当サイトは関西メインに紹介していますから、関西の私設鉄道について紹介します。

山陽鉄道(会社マーク)

写真の瓦は京都鉄道博物館に展示されています。


山陽鉄道は主に神戸〜下関(山口県)などの路線を開通した会社です。


ここで豆知識です。

なぜ東海道本線は東京〜神戸間なのか?


答えは東京〜神戸間は官設鉄道(政府)が神戸ー下関間は私設鉄道(私鉄)が建設・運行していたからです。

東海道本線と山陽本線の境界が神戸駅なのは、鉄道開業時それぞれ違う鉄道機関が運営していたからであります。


また山陽鉄道は日本の鉄道で初めて寝台車・食堂車を連結するなど様々なサービスに取り組みました。

和田旋回橋

また初の鉄道可動橋を造ったのも当会社です。

現在は固定されていますが、この上を今も列車は走行しています。

(兵庫ー和田岬間 和田岬線にあります。)


ちなみに現在の山陽電鉄とは全く関係ありません。


関西鉄道(会社マーク)

関西鉄道は主に現役の関西本線、名古屋〜湊町間(現在のJR難波)・草津線・大阪環状線(一部)・和歌山線(一部)などの路線を開通した会社です。


京都鉄道(会社マーク)

京都鉄道は現在の嵯峨野線(山陰線)の京都〜園部間を開通した会社です。

旧二条駅舎及び旧京都鉄道本社

(現在の京都鉄道博物館出口)

旧京都鉄道の本社は二条駅から梅小路京都西駅前(京都鉄道博物館内)に移築され保存されています。日本最古の木造駅舎です。


近畿地方には他にも、参宮鉄道・奈良鉄道・阪鶴鉄道などがありました。


このように日本鉄道から私設鉄道は始まり、急速に鉄道路線は広がりましたが、官設鉄道・船舶会社などと旅客獲得の競争があったほか、鉄道会社が分立した状態では鉄道輸送が行いづらく、非効率と考えられました。


そこで、1906(明治39)に鉄道国有法が公布され、主要な私設鉄道(上記で紹介したもの全て)17社が買収され国有化されました。


そしてJRグループになるまでは国(政府)が経営していました。組織名を鉄道開業当初から現在までご紹介します。


●1870(明治3)

民部大蔵省 鉄道掛


●1870(明治3)

民部省   鉄道掛


●1870(明治3)

工部省   鉄道掛


●1871(明治4)

工部省   鉄道寮


●1877(明治10)

工部省   鉄道局


●1885(明治18)

内閣    鉄道局


●1890(明治23)

内務省   鉄道庁


●1892(明治25)

逓信省   鉄道庁


●1893(明治26)

逓信省   鉄道局


●1897(明治30)

逓信省   鉄道作業局


▼1906(明治39)

鉄道国有法が公布。

私設鉄道17社が国有化。


●1907(明治40)

逓信省          帝国鉄道庁


●1908(明治41

内閣   鉄道院


●1920(大正9)

鉄道省


●1943(昭和18)

運輸通信省


●1946(昭和21)

運輸省


●1949(昭和24)

日本国有鉄道(国鉄)


●1987(昭和62)

JRグループ各社 分離民営化



分割民営化でJRグループは現在9社あります。


〈旅客鉄道〉

JR北海道(北海道旅客鉄道)

JR東日本(東日本旅客鉄道)

JR東海  (東海旅客鉄道)

JR西日本 (西日本旅客鉄道)

JR四国  (四国旅客鉄道)

JR九州  (九州旅客鉄道)


〈貨物鉄道〉

JR貨物  (日本貨物鉄道)


〈研究機関〉

JR総研  (鉄道総合技術研究所)


〈情報管理〉

JRシステム (鉄道情報システム)



このような形で現在のJRがあるのです。


いかがだったでしょうか?

普段、私たちが利用する鉄道にはいろいろな歴史があります。みなさんも地元の沿線の歴史を発見してみてはいかがでしょうか?


ご覧いただきありがとうございました。

いいね・フォロー・コメント

お待ちしております!


続き

No3 鉄道輸送には欠かせない鉄道連絡船と国鉄バス


よしテツ倶楽部バックナンバー

バックナンバー