映画「JOKER」を観た。@Netflix.
もう5年も前の作品なのであらゆる感想や考察が出回っているけど、ものスゴいインパクトのある映画だった。
上映当時アメリカの映画館では、暴動を警戒して警察や陸軍が出動したとかしないとか
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」
(チャールズ・チャップリン)
物語の主旨は、やはりこの言葉に集約されるのかもしれません。
役者の顔をクローズアップして、痛みに苦しんで涙を流している映像を見れば、人はそれを悲劇ととらえるだろう。
しかし、これを引きの画で撮ったとき、バナナを踏んづけてスベって転んだ映像だったら、見た人はそれを喜劇ととる。
世の中はそうしたものだ、と。
ピエロは道化として人を笑わせているけど、その顔をよく見れば涙を流している。
趣味もなく友達もいない主人公アーサーは、誰からもその涙に気づいてもらえないまま徐々に社会への歪んだ怒りを増幅させ、ついには悪のカリスマ・ジョーカーとなる。
また別角度からもうひとつ。
この作品を通じて「リハビリテーション」の髄を見た気がしたのは、自分がその道の人間だからだろうか。
「心の病を持つ者にとって最悪なのは、人から病気じゃないように振る舞うように求められることだ.世の中はボクに、普通にしてろ、普通の人と同じようにしろ、という」
おおいに考えさせられるセリフだった。
ちなみに、映画はバットマンの事など1mmも知らなくても十分に楽しめる内容でした。
また主演のホアキン・フェニックスは、「スタンドバイミー」主演のリバー・フェニックスの弟。