[第15方面軍/和歌山]御坊平野のトーチカ①

和歌山県日高郡美浜町

 

第15方面軍は昭和20年2月6日、主に近畿・中国・四国地方を作戦地域として編成された(本部は大阪城内の旧陸軍第四師団司令部)。同年4月8日に新設の第2総軍の指揮下に入り、連合国軍との本土決戦に備えたが、交戦することなく終戦。

 

第15方面軍沿岸防備施設要図によれば、和歌山城付近から御坊市にかけての山間部には機銃や山砲などの陣地が記載されている。

 

本土決戦に備えて和歌山県日高郡地域に配備されたのは、独立混成第123旅団。連合軍の上陸地点の第1候補を御坊市の煙樹ヶ浜と想定した。

 

御坊地区には判明しているだけで7ヶ所の防衛拠点が築かれていたようだ。御坊平野内の幾つかの独立丘陵に機銃陣地を置き、旧野口村(岩内)の山中には工事中(昭和19年10月頃工事開始)と記載されている15K×4の砲台も築城中。詳細不明の坑道など大量にある、らしい。

 

 

大本営が本土決戦を意識する昭和20年1月の前年秋には、煙樹ヶ浜上陸を想定した陣地構築を始めていたようだ。そのせいか、工事は粗くないし、コンクリートも本土決戦用陣地としてはしっかりしている。

 

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美浜町の紀伊入山城がある独立丘陵、ここの北側に2つの機銃陣地がある。

 

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南のトーチカはほぼ埋没している。

 

 

背後に素掘りの地下壕があるが埋没

 

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南のトーチカから20メートル程北西に、2つめのトーチカがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

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和歌山県の海の幸

 

 

 

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