天草水上基地(天草飛行場)

 

天草海軍航空隊練兵場(佐伊津中学校)の水上機スロープ

 

干潮時、遺構が出現する。

場所は現在の光栄産業(株)あさつき工場が面する海岸。

熊本県天草市佐伊津町6046-1

 

出典:高谷和生「くまもとの戦争遺産」p.104を加工

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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天草水上基地(天草飛行場)

 

地元民は佐伊津飛行場/御領飛行場ともよぶ天草飛行場は、海軍の水上機専用飛行場だった。逓信省天草地方航空乗員養成所として開所準備が完了したタイミングで海軍が接収した。

 

滑走台は100メートル×80メートル、コンクリート製

 

出典:国土地理院 1948/01/19(昭23) USA M743-1 74

 

昭和19年(1944年)3月、第12連合航空隊博多海軍航空隊天草分遣隊として開隊。当初は整備教育隊だったが、その後、水上機操縦の教育も行う。

 

昭和20年3月1日、天草海軍航空隊として独立、第5航空艦隊第12連合航空戦隊に編入。

昭和20年5月5日、練習航空隊指定を解除。第5航空艦隊第12航空戦隊所属となり、攻撃部隊になる。以後、7月3日まで沖縄戦において特攻作戦に参加する。

 

終戦後の引渡書によれば、保有機は93式水上中間練習機(36機)、94式水上偵察機(3機)、95式水上偵察機(15機)、零式水上偵察機(7機)、2式水上戦闘機(3機)の計64機があったという。

 

(満潮時のスロープの遺構)