一式双発高等練習機(一式双発高練/キ54)①

立飛ホールディングス

 

プレスリリースより

一式双発高等練習機(キ54)の概要

昭和15年製作開始。累計機数1,342機。
陸軍から多目的双発練習機の試作指示があり、立川飛行機にとっては初めての双発、全金属製、引込脚の機体を製作した。(青森県立三沢航空科学館資料より抜粋)

 

国内に唯一現存するこの一式双発高等練習機は、昭和17年(1942年)に製造されたもので、製造番号は5541と判明している。

 

陸軍飛行第38戦隊所属機で昭和18年(1943年)9月27日、秋田県の陸軍能代(東雲)飛行場から青森県の陸軍八戸飛行場へ向かう途中、エンジントラブルによって十和田湖に不時着水。乗員4名のうち3名が死亡、1名が生還している。

 

 

2012年に引き揚げられ、青森県立三沢航空科学館で保存・展示されていたが、2020年11月に所有者の青森県航空協会から(製造元の)立飛ホールディングスに寄贈された。

 

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昭和12年製の建物(^o^)で公開された

 

 

 

 

 

 

 

 

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2日間、通った(・∀・)

 

前年の公開では機首部分に角材で枠をつくっていたが、今回の公開では機首の内側に補強フレームを入れて展示していた。

 

 

計器の展示位置が変わった3日目( ̄∇ ̄)

計器は尾翼のところに移動

 

機体は淡水とはいえ、湖底に69年間水没していたことで腐食が進行。外板には穴が空いている箇所が随所にみられるが、運用時に塗られていた水平尾翼に塗られた敵味方識別標識の黄色の塗装、日の丸の赤色塗装、所属部隊を示すマーク、翼にある注意書きなどは確認できた。

 

 

 

 

○は補強フレーム

操縦席を左側の穴から撮影

 

上部の窓は跳ね上がる仕組みだが、今回は閉じたまま。

 

みるからに視界がよさそう

 

操縦室、狭いなぁ

操縦席に入るための出入口(扉)も小さい。

 

 

操縦室に入るための扉は木製扉だったとか。

 

 

 

 

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タイヤはブリジストン!

 

 

ブリッヂストンタイヤ

戦前はブリヂストンは「ブリッジストン」と表記していたのか。

Bridgestone

知らなかった(・∀・)

 

調べたら昭和6年 3月1日、日本足袋株式会社タイヤ部が独立し、「ブリッヂストンタイヤ株式会社」設立とある。社名を「ブリヂストンタイヤ株式会社」に変更したのは昭和26年とのこと。

 

 

今の商標 "BRIDGESTONE" よりかわいい(^o^)

 

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計器類あれこれ

 

 

 

 

 

 

 

操縦法は単純

・コントロールホイール(八の字のやつ)を左右に回転させて補助翼を操作すると、機体を左右に傾けられる。
・コントロールホイール(八の字のやつ)を前後に動かして昇降舵を操作すると、機首を上下させられる。
 

なおペダルの左右の踏み分けで方向舵を操作する(機首が左右にふれる)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立川 キ54 

一式双発高等練習機「第5541」機体銘板

 

 

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水平尾翼と垂直尾翼があった部分

 

 

最後部

 

真後ろから〜

尾灯のカバーは損失したようだ

 

 

 

 

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厚さ0.5~0.7mmの高力アルミニウム合金板が使用されている。

 

 

 

 

それにしても日の丸が鮮やかだ!

 

 

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製造元の立飛(立川飛行機株式会社)での展示は今回が最後。今後は立川市が保存、立川市として恒常的な施設ないし展示を実施する予定らしい。