日常で考える陰陽と季節の養生① | 鍼灸師 Shuhei Higashi 鍼灸師のブログ

鍼灸師 Shuhei Higashi 鍼灸師のブログ

鍼灸師 鍼灸の勉強、言葉、英語学習など備忘録的に使用予定です。

 陰陽は全てを形作る根本だと説明されることがありますが、いまいちピンとくる方も少ないかと思います。今回は例を使って考えていければと思います。

 例えば病院、ここは病気をした人や体の調子の悪い人、高齢の方が多いようなイメージを持ちます。これを陰陽で表せば陰的な場所で、どこか暗く、静かな印象を抱きます。身体の不調を持つ人、成人以上の人が多いため陰の気が強くなります。反対に保育園や小学校を思い浮かべると、そこは陽的なイメージで明るく、賑やかなイメージを持ちます。小さな子供は陽の気を多く持つためです。

 次に体の変化を陰陽で見てみましょう。生まれたばかりの子供は陽の気を多く持っています。それが次第に大人になるにつれ陰の気も次第に大きくなり全体として陰陽の総量(エネルギーの量)も大きくなっていきます。俗にいう働き盛りとは言い換えれば陰陽の総量が最も大きい時期ともいえます。そこから次第に老化が始まり陰陽の総量が減っていき、かつ陰の気が大きくなっていきます。そして陰陽が尽きると死を迎えます。

 女性でいうと閉経の時期(一般に49歳ごろ)は、陰陽のアンバランス(陰が少なくなり、結果的に陽が多くなる)のため、様々な症状が出るとされます。具体的には、のぼせ、イライラ等です。そのため薬膳や漢方では少なくなった陰の気を多く含む食材を用い陰陽のバランスをはかろうとします。ちなみにクコの実やゴマなど白い食べ物です。

 家庭や家族でいうと昔の家族様式(祖父母、両親、子供)は年長者の陰の気、年少者の陽の気が混ざり合い、陰陽の総量が大きくバランスが取れているとされますが、現代の家族様式では核家族し、総量が小さくバランスもどちらかに偏りがちなりになります。

 

このように陰陽説では、バランスに重きを置きそれが安定すると健康な生活を営んでいけると考えます。