でも、これは2番目に大事なことであって、1番目に大事なことは、どんなことがあっても絶対に自殺を防ぐということです。
そのためには、受験生が自殺を図る前に、ご家族が、その兆候に気づいてあげることが必要です。
実は、メンタル医学の研究で、いくつかの自殺の前兆現象が見つかっているのです。
その中でも、ぜひ、受験生のご家族に知っておいていただきたいのは、自殺する危険性があるかどうか、表情に特徴が表れるということです。
「落ち込んだ表情が危ないんだろう」と思っている方が多いと思いますが、早合点しないでください。
入試に失敗したら、誰だって落ち込んだ表情になるものです。
その中で、特に自殺する危険性が高い稼働かがわかるのは、目やその周辺の筋肉の動きです。
表情を作り出しているのは、顔面にある表情筋です。
実は表情筋には、メンタル面との関連でユニークな特徴があります。
それは、顔の場所によって、意図的に表情筋をコントロールしやすい場所と、心の奥底がそのまま表情筋の動きとして現れやすい場所があるのです。
ですから、受験生が落ち込んだ表情をしている場合、自殺という最悪の悲劇を未然に防ぐには、顔の全体を見てなんとなく印象を感じ取るというのではなく、本当の感情が出やすい部分を集中して見てあげるということが大事なんです。
では、顔面の中で、どの部分が意図的にコントロールしやすいのか?
どの部分が、本当の感情がそのまま表情にでやすいのか?
表情筋の中で最も自分の意志でコントロールしやすいのは、口元です。
ほっぺたのあたりに出っ張っている骨を頬骨といいますが、頬骨より下は自分の意思で筋肉の収縮をコントロールしやすいです。
このため、自分の意思に反して作り笑顔をするときは、口元だけの笑顔になりがちです。
だから、口元の印象に囚われてしまうと、受験生の心を読み残ってしまいます。
一歩、本当の感情が現れやすいのは、目の周辺です。
特に目を取り巻く眼輪筋という筋肉には、感情がそのまま反映されやすことがわかっています。
さらに、自殺を図るような強い落ち込みの場合は、眼球の運動にも影響がでます。
だからこそ、眼球の動きも含めて、目を集中して観察してあげてほしいのです。
もちろん、具体的な眼輪筋や目の動きの診断については、専門の訓練をしていないと困難です。
しかし、、普段から受験生と顔を合わせているご家族であれば、目に注目さえすれば、ある程度、異変に気づくことができます。
最も大事なのは、目に力を感じるかどうかです。
入試に失敗して落ち込んでいる場合でも、目に力を感じる場合は、心のエネルギーは枯渇していない場合が圧倒的に多いのです。
しかし、目に力を感じなくなっている場合は、心配です。
特に、どこか魂が抜けているような感覚を持たれた場合は、生きる気力を失っている場合が多いので注意が必要です。
一方、受験生が笑顔だから安心だということもありません。
自殺を図る直前に、逆に笑顔になるというのは、心療内科ではよく知られた現象です。
ただし、普通の笑顔ではありません。
重大な特徴があります。
それが、「抑うつ笑顔の3兆候」です。
この3つの特徴をご家族が知っておくことが、受験生の自殺を未然に防ぐ上で、とても重要です。
どうしてメンタル面のトラブルが笑顔の特徴に表れるのか?
具体的には、ご家族は受験生の笑顔のどの部分に注目して見守ればいいのか?
受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、クリニックのホームページで分かりやすく解説します。
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