受験生の無気力を救う親の言葉とは?心療内科医が勧める親子の会話のメンタル法則! | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

受験生の無気力を救う親の言葉とは?心療内科医が勧める親子の会話のメンタル法則!

 

 

 

 

 

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受験生の無気力を治す親の言葉とは?【親子の会話のメンタル医学】

 

受験生が志望校への合格を勝ち取るためには、ただ勉強すればそれでいいわけではなく、ポジティブなメンタルを保って、勉強へのヤル気と記憶力や思考力など脳のコンディションを高い状態に維持しなければなりません。

 

今どきの受験生は心がデリケートで、試験で悪い点数を取ると、大きな精神的ストレスを受けます。

ましてや、入試に失敗して浪人が決まるなど、大きな挫折を経験すると、なかなかメンタルが回復できない傾向が年々強まっています。

 

 

こうした対策に大きか効果を発揮してくれるのが、家庭における親子の会話です。

メンタル医学の研究で、親が子どもにかける言葉の中で、ちょっとした表現の違いが、受験ストレスでピリピリしている受験生のメンタルには、大きな影響を与えることが明らかになってきました。

 

 

特に気をつけていただきたいのが、国語的にはまったく同じ意味であっても、肯定語を使った肯定表現と、否定語を使った否定表現では、脳の扁桃体と呼ばれる部分への作用が異なり、そればメンタルへ影響することが実証されています。

 

つまり、親が受験生に何を伝えたいかによって、肯定表現と否定表現を上手に使い分けることが、受験生のメンタルを守る上でとても重要だということです。

 

 

この使い分けを間違えていると、特に、受験生が無気力になってしまう場合が少なくありません。

 

「最近、うちの子は受験勉強に無気力になっている・・・」

そう感じた場合は、ひょっとしたら、これまで親が口にしてきた表現の仕方が不適切だったことが一因かもしれません。

 

 

肯定表現と否定表現とは、具体的にはどのようなものか?

それぞれが、どのように受験生のメンタルや脳の扁桃体に影響をもたらすのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりやすく解説します。

 

 

 

 

 

  メンタルを変える肯定表現と否定表現!

 

受験生は、勉強のストレスと落ちるかもしれないというプレッシャーでメンタルが追い込まれているため、家庭の中で耳にする言葉が、たとえ意味はまったく同じでも、肯定表現と否定表現では、メンタルへの影響が大きく異なります。

 

ぜひ、受験生の親御様は、肯定表現と否定表現との区別をよく理解した上で、適切な使い分けを実践していただきたいです。

 

 

【① 否定表現】

「勉強しなければ、成績が下がるぞ・・・」

 

【② 肯定表現】

「勉強すれば、成績が上がるぞ・・・」

 

 

①は、否定語によって構成されている否定表現です。

 

一方、②は、肯定語によって構成されている肯定表現です。

 

どちらも、伝えようとしている意味は、ほとんど同じですが、これを聞いた受験生の子供のメンタルには、異なった影響がもたらされます。

 

だから、受験生の親御様は、その差を理解したうえで、上手に使い分ける必要があるわけです。

 

 

  脳の扁桃体が起こす否定表現の悪循環!

 

全く同じ意味であっても、否定表現の形式になっている言葉を聞くと、脳の扁桃体の中で否定的感情を生み出す部位が刺激を受けます。

 

その結果、モチベーションが下がったり、気持ちが後ろ向きになったり、気分が沈み込んだりしてしまいます。

 

また、相手の言葉を拒絶したくなったり、反抗したくなるといった感情も、扁桃体によって沸き起こってくるのです。

 

 

一方、言葉を発する親の側も、実は脳の扁桃体の影響を強く受けています。

 

子供が受験生である場合、親もストレスを受けていることが多く、脳の扁桃体の中で否定的感情を司る部分が優位になっています。

 

その影響で、言葉を発するときに、無意識のうちに肯定的表現ではなく、否定的表現を用いることが多くなるのです。

 

 

つまり、親の脳の扁桃体の否定的感情が、否定表現という形を借りて、子供の脳の扁桃体に否定的感情を移植しているといったことが起こっているわけです。

 

 

にもかかわらず、扁桃体は自分の意思とは無関係に機能することが多いため、こうした表現形態の選択は、ほとんど無意識のうちに行われます。

 

だからこそ、親御様本人が意識して、適切な表現形態の選択していただきたいのです。

 

 

  否定表現が脳に溜まると無気力に!

 

受験生の親御様に特に注意していただきたいのが、否定表見が脳に溜まると受験生は無気力になってしまう傾向があるということです。

 

 

「勉強しないと、入試に落ちてしまうよ!」

 

「スマホばかり見ていては、だめでしょ!」

 

「夜更かし朝寝坊はやめなさい!」

 

このように、普段、親が子供にかける言葉は、否定表現が多くなっているのが実情です。

 

 

そのたびに、脳の扁桃体は否定的な感情性的な感情を記憶していきます。

 

一つ一つは小さな影響であっても、それが溜まってくるとメンタルに大きな影響をあたえます

 

 

特に注意したいのが、溜まってきて限界を超えてしまうと、受験生は一気に無気力になってしまうということです。

 

その結果、まず、勉強する気力がなくなってきます。

 

その結果、特に楽しいわけでもないのに、スマホばかり眺めていることになる場合が典型的です。

 

 

また、さらに悪化してくると、外出するのが面倒になってきて、自宅にこもってしまいます。

 

さらには、お風呂に入ることさえ億劫になってくる・・・。

 

ここまで来ると「受験無気力症候群」や「受験うつ」の可能性もあり、メンタル面は合格に向けて赤信号だと言えます。

 

 

そうならないように、普段から否定表現を肯定表現に切り替えるということを行っていただきたいです。

 

たとえば、

「勉強せずにスマホを見ちゃダメ!」というのではなく、

「勉強した後でスマホを見るようにしなさいね」という肯定表現に翻訳するのです。

 

 

これだけでも脳の扁桃体への効果はかなり改善します。

 

ただし、これに加えて、より受験生の心理がポジティブになるような、理由の言葉を添えてあげると、なお一層効果は高まります。

 

 

たとえば、「勉強した後でスマホを見るようにしなさいね。そのほうが、心の底から楽しめるよ」

 

ここまで言えたら、話し方としては百点満点だといえます。

 

このような形で脳の扁桃体に肯定的な刺激を加えるを工夫していただきたいのです。

 

 

  肯定表現ばかりだと脳は増長!

 

ただし、誤解して頂きたくないんですが、否定表現は全て悪く、1から10まで全て肯定表現ばかりにするのが良いというわけではありません。

 

脳の扁桃体は原始的な中枢なので、すぐに慣れてしまいます。

 

肯定表現ばかりだと、それが当たり前となってしまい、肯定的な感情はやがて脳内で生じなくなってしまうのです。

 

 

さらに、スマホなどによって心地よい刺激を普段から受け続けている今どきの若い世代の脳は、耳当たりの良い肯定表現ばかり耳にすると、やがて脳が増長してしまいます。

 

その結果、嫌なことを粘り強く頑張るということができなくなってしまうのです。

 

 

では、肯定表現と否定表現の割合は、どれぐらいが良いのでしょうか。

 

子供の年齢や置かれている状況によって異なりますが、概ね、肯定表現と否定表現の割合は3:1が良いとされています。

 

目安として、この割合を目指すのが良いでしょう。

 

 

  すでに意欲の喪失が起こっている場合は?

 

 

ご紹介したことを毎朝心がけるだけで、意欲の中枢がかなり保たれます。

 

ただ、受験生の意欲の喪失がすでに起こってしまった場合は、こうした対策だけでは不十分です。

 

脳医学とメンタル医学に基づく適切な対策が必要です

 

 

入試で合格を取るために大切なのは、一日も早く異変に気づき、脳医学とメンタル医学に基づいた適切な対策を行うことです。

 

そのための方法について、詳しくは、私のクリニックのホームページのうち、「受験生の意欲喪失」のページで解説していますのでご参照ください。

 

 

⇒意欲喪失・・・「めんどくさい」の連発は受験うつ。詳しい医学解説はこちらから!

 

 



 このページの要点は? 

 

 ✓  「朝、起きるのが、めんどくさい!」、「学校に行くのが、めんどくさい!」、「勉強するのは、もっと、めんどくさい!」などと、受験生が「めんどくさい」という言葉を頻繁に口にするようになったら、脳の働きに何らかの障害が生じている可能性があります。

 

 ✓  そのうち最も懸念されるのが、受験期のうつ症状「受験うつ」です。

 

 ✓  子どもの言葉に注意深く耳を傾けると、単なる怠惰なのか、それとも「受験うつ」の兆候なのか、ある程度は見極めがつきます!

 

 ✓  「おはようの挨拶がめんどくさい!」「親しい友だちとの会話がめんどくさい!」「お風呂に入るのも、着替えるのもめんどくさい!」は、メンタル医学の面では、特に危険な兆候だといえます。

 

 ✓  脳科学に基づく検査によって単なる怠惰のせいなのか、「受験うつ」の悪影響なのか、かなり正

 

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ

 

 

意欲喪失・・・「めんどくさい」は受験うつの危険な徴候

 

当院では18歳未満に対するTMSは行っていません。

 

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