試験の成績が上がるお風呂の温度とは?心療内科医が教える脳の温熱効果! | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

試験の成績が上がるお風呂の温度とは?心療内科医が教える脳の温熱効果!

 

 

 

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入試に受かる効果!お風呂の温度とは?

 

 

 

 

受験生が志望校への合格を勝ち取るためには、お風呂のお湯の温度はとても重要です。

 

お風呂は、お湯の温度によって、脳や心に与える効果が異なることが、医学研究で解明されているからです。

 

このお風呂の効果をうまく活用すれば、受験生の脳機能が高まり、メンタルも安定します。

 

だから受験に有利になるため、ライバルに差をつけることができるわけです。

 

 

こうしたお風呂の脳への効果を最も高められるのが、3日ごとにお風呂の温度を変える「ローテーション入浴法」です。

 

受験生も親御様も、誰でも簡単に実践できるのでおすすめです。

 

 

どうして3日おきのローテーションの入浴で脳への効果が最大になるのか?

 

具体的には、お風呂の温度は何度に設定したらよいのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、分かりやすく解説します。

 

 

 

 

  お風呂の温度は3日サイクルで変える!

 

受験生の脳機能とメンタルの安定のためには、お風呂の温度は、3日間のサイクルで変えるのがベストです。

 

具体的には、1日目⇒熱いお湯、2日目⇒ぬるいお湯、3日目⇒ぬるいお湯・・・。

 

この3日間をワンサイクルとし、このローテーションを繰り返すわけです。

 

 

つまり、2回目のローテーションは、4日目⇒熱いお湯、5日目⇒ぬるいお湯、6日目⇒ぬるいお湯・・・。

 

3回目のローテーションは、7日目⇒熱いお湯、8日目⇒ぬるいお湯、9日目⇒ぬるいお湯・・・。

 

これが、受験に最もプラスになる「ローテーション入浴法」なのです。

 

 

  熱いお湯とぬるいお湯の効果の違いとは?

 

なぜ、受験生の脳と心に、熱いお湯が1日、ぬるいお湯が2日というローテーション入浴が良いのか?

それは、熱いお湯の入浴と、ぬるいお湯の入浴が、それぞれ異なる効果を持っているからです。

 

特に熱いお湯の効果は、3日に一度の割合で実践したときに効果が最大化するということが、実験データによって裏付けられています。

 

 

また、ぬるいお湯の効果も、3日に2日くらいの割合が、受験生にはちょうどよいくらいなのです。

だから、結果として、3日サイクルのローテーション入浴法が最強だというわけです。

 

 

  受験に役立つヒートショックプロテイン!

 

まず、熱いお湯が、受験生の脳と心にもたらす効果について解説しましょう。

 

熱いお湯のお風呂に入ると、その刺激によってヒートショックプロテインというタンパク質が体内で合成されます。

 

 

ヒートショックプロテインは、お肌の美容に良い、あるいは免疫力を高めるということで話題になっていますので、聞いたことがあるかもしれません。

 

ただし、受験生の脳と心に最も大きなメリットをもたらすのは、こうした効果ではなく、ストレス耐性が高まるという別の効果なのです。

 

これによって、受験勉強のストレスが高まっても、心が負けなくなり、メンタルが安定した状態で、受験勉強を続けることができます。

 

 

さらに、脳の扁桃体と呼ばれる部分の暴走を防ぎ、背外側前頭前野の働きが改善するため、思考力や集中力も高まるわけです。

 

これは、受験には大きなメリットです。

 

 

  毎日だと効果が消える熱いお湯の効果!

 

そんな素晴らしい効果があるのなら、毎日、熱いお湯に入りたい・・・と思った方が多いかもしれません。

 

でも、それはダメなんです。

 

 

ヒートショックプロテインの話を聞きかじって誤解している方も多いようですが、熱いお湯に入ると、すぐにその場でヒートショックプロテインが合成されるわけではありません。

普段とは違う熱い刺激が人体に作用することで、その刺激が引き金になって、細胞内で、「DNA⇒RNA⇒ヒートショックプロテイン」という一連の合成が始まります。

 

その結果、体内のヒートテックプロテインの量は、2日後くらいから増加して、3日目にピークになり、4日目も高く、5日目に下がるという経過をたどります。

 

 

このため、毎日、熱いお風呂に入っていると、人体がその温度に慣れてしまい、やがて普段とは違う熱い刺激だとは認識してくれなくなります。

 

その結果、熱いお湯につかっても、ヒートショックプロテインの合成は行われなくなるのです。

 

 

では、どれくらい間をあければいいのか?

 

その答えが、3日に一度のペース、つまり3日周期のローテーション入浴法なのです。

 

 

  受験に役立つ、ぬるいお湯の効果とは?

 

一方、ぬるいお湯も、受験生の脳と心に望ましい効果をもたらしてくれます。

 

ぬるいお湯の場合は、皮膚の血管が開いた状態で入浴できます。

 

これによって、熱いお湯よりも逆に体の深い部分の温度、これを温度が人体に与える効果を専門に研究する「温熱生理学」では「核心温」と呼びますが、これが上昇してくれます。

 

その作用で、脳内では松果体という部分からメラトニンという睡眠ホルモンが、より分泌されやすい状態になります。

 

これにより深い睡眠状態に移行できるため、受験ストレスのリセットに役立つわけです。

 

 

また、入浴でしっかり「核心温」を上げておくと、扁桃体の暴走を抑える働きもあり、受験の不安やイライラを抑える効果もあります。

 

ぬるいお湯も、熱いお湯とは別の良い効果をもたらしてくれるわけです。

 

 

  お湯は何度?入浴時間は?

 

では、熱いお湯とぬるいお湯の入浴で、それぞれ、お湯の温度と入浴時間は、具体的には、どれくらいが理想的なのでしょうか。

 

それは、ズバリ、こちらです!

 

 

【熱いお湯の入浴】 

お湯の温度⇒42度、入浴時間(お湯につかる時間)⇒10分間

 

【ぬるいお湯の入浴】

お湯の温度⇒39度、入浴時間(お湯につかる時間)⇒15分間

 

 

ただし、このお湯の温度というのは、実際の温度をこの温度にすべきだという意味です。

 

お風呂の設定温度は、実際の温度とはかなりずれていますので、一度はお湯をかき混ぜたうえで、温度計で測定しておいてください。

 

ちなみに私の自宅のお風呂は、44度設定で42度、40度設定で39度になります。

 

 

  入浴をめんどくさがるのは「受験うつ」の兆候!

 

志望校への合格を勝ち取るため、ぜひ、ローテーション入浴法を実践していただきたいのですが、親御様に注意していただきたいのが、受験生が入浴をめんどくさがる場合です。
 
受験勉強で脳がストレスを感じてくると、本来、受験勉強から開放され、ストレスを緩和できる入浴を求めるものです。
 
ところが、受験ストレスがある限界を超えて脳の機能が変調をきたすと、逆に入浴が負担に感じられるようになります。
 
その結果、入浴が辛くなり、嫌がるようになります。
 
ただ、受験生本人の感覚としては、ただ、めんどくさいだけなので、脳機能の問題だと気づくことができないのです。
 
この場合は、「受験うつ」に陥っている可能性もあり、親御様には、ぜひ、しっかりチェックしてあげていただきたいです。
 
 
また、たとえ、ごくごく軽い「受験うつ」であっても、その治療によって、扁桃体の暴走を抑え、背外側前頭前野の機能を高めてくれます。
 
つまり、ヒートショックプロテインのメリットを遥かに倍増した効果が受験生の脳と心に生じるので、受験にはとても有利になります。
 
ぜひ、以下の、「受験うつ」の解説文もお読みください。
 

 

「受験うつ(Exam Depressive Disorder)」⇒クリック!

 



 
 

  「受験うつ」とは、受験生が勉強のストレスなどで生じるうつ症状の総称です。2005年に当院院長の吉田たかよし医師が日本で初めて提唱し、「受験うつ どう克服し、合格をつかむか」(光文社新書)がベストセラーになったことなどで広く社会に浸透しました。

 

 受験生の自覚症状として最も多いのは、集中力の低下です。勉強のストレスや不合格になるのではないかという不安によって、脳内で集中力を生み出す中枢が機能低下を起こすために生じます。

 

 英語や国語の課題文が読み取れなくなるということも、「受験うつ」で頻発している症状です。脳内の扁桃体(Amygdala)が暴走すると、ワーキングメモリー(Working memory)の機能が悪化するため起こります。

 

 「受験無気力症候群(Exam Apathy Syndrome)」を併発する方も多く、受験勉強を持続する能力が低下し、志望校への合格を阻む重大な原因になっています。

 

 最新の脳科学とメンタル医学を総動員し、受験生のお一人お一人の脳の状態に最適な治療を行うことで、「受験うつ」が早期に軽快するだけでなく、脳機能がパワーアップするため、発病前より2ランク高い志望校に合格されるケースも少なくありません。

  

 

 


「受験うつ」とは、受験生が、勉強のストレスや入試に落ちるのではないかという不安などにより生じる、うつ症状の総称です。

 

2005年に当院院長の吉田たかよし医師が、受験期にうつ症状が急増することを指摘し、日本で初めて「受験うつ」として警鐘を鳴らすべきだと、所属学会をはじめ、テレビ・ラジオ・雑誌等で広く提唱しました。

 

当初は、「受験うつ」と呼ぶことに対しご批判をいただくことも多く、長く論争が続きましたが、そんな中、光文社新書より「受験うつ どう克服し、合格をつかむか」という書籍を刊行させていただきました。

 

これが、紀伊国屋本店で販売ランキングのトップになるなどベストセラーとなり、一気に社会的な認知が広がり、今では多くの精神科医や心療内科医に認められ使用されている用語となっています。

 



 

上記の受験うつの様々な症状の中で、受験生ご本人が感じるのが最も多いのは、集中力の低下です。

 

うつ病になると、記憶力や思考力など、脳内の様々な認知機能が低下しますが、集中力の低下も、かなりの高い割合で生じます。

 

さらに、受験勉強が高度な集中力を要求するため、脳内で集中力を生み出す中枢が、とりわけダメージを受けやすいのです。

 

 

また、受験勉強や模擬テストで集中力を問われるため、受験生は、いわば集中力の検査を日々行っているようなものなので、異変に気づきやすいという側面もあります。

 

集中力の低下が、受験うつを教えてくれる大事なSOSサインであるということを、ぜひ、肝に銘じてください!

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ「受験うつ(Exam Depressive Disorder)」

 

 

 

 

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