荒れる受験生を合格へ導く親の対応!心療内科の法則とは?
受験の心療内科
荒れる受験生を合格へ導く!親の対応の仕方とは?
「うるさい!」
「ほっといてくれ!」
優しかった我が子が、受験ストレスで荒れてしまって暴言を吐くようになる・・・。
場合によっては、親に暴力をふるう・・・。
これは、表に出てこないだけで、実は多くのご家庭で起こっていることです。
原因はスマホ依存!
受験生がこのように暴言や暴力をしてしまう原因として大きいのが、受験生の脳がスマホに依存状態になっていることです。
スマホを使いすぎることによって、脳内に不健康な形でドーパミンが分泌されます。
そうすると、ストレスがたまったときに、脳の扁桃体という部分が暴走してしまい、その結果、暴言や暴力に走ってしまうのです。
デジタルドーパミンが脳を狂わす!
ドーパミン自体は、意欲を生み出すために、とても大切な脳内情報伝達物質です。
しかし、スマホなどのデジタル機器による不健康な刺激によって、脳に悪影響を及ぼす場合は、「デジタルドーパミン」と呼ばれています。
もちろん、受験生のメンタルが「デジタルドーパミン」によって不安定な状態になれば、志望校に合格できるはずはありません。
ご家族が受験生を説得する方法とは?
ご家族は、「デジタルドーパミン」に対して、どのように対処すべきなのか?
受験生に対して、どのようなタイミングで、どのような点に気をつけて、スマホの使いすぎを注意すればいいのか?
受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識を元に、わかりやすく解説していきます!
スマホ&ゲームのデジタルドーパミンが脳を蝕む!
メンタルが荒れる受験生の大半が、スマホやゲームに依存しています
受験ストレスや入試の不安から逃避するために、スマホやゲームを行う時間が増えてくるわけです。
この場合に怖いのは、スマホやゲームといったデジタル機器を通して脳が快感を覚えるとき、脳内で大量のドーパミンが分泌されていることです。
こうしたデジタル機器によって脳にもたらされるドーパミンを「デジタルドーパミン」といいます。
「デジタルドーパミン」は、刹那的な快感を与える力が強いので、ついついスマホやゲームに手が伸びてしまいます。
本人は些細なことだと感じていても、受験ストレスや入試の不安と化学反応を起こすと、脳の扁桃体が暴走し、強い焦燥感を生み出してしまうのです。
これが、「受験うつ」の大きな原因となっているのですが、親への暴言や暴力の原因にもなっています。
親の声かけはタイミングが生命線!
受験生を立ち直らせて、きちんと志望校に合格させるには、スマホやゲームの時間を制限させることが不可欠です。
ただし、親がそのための声掛けをする場合、タイミングの選び方がとても大事です。
これを間違ってしまったら、受験生の暴言や暴力を誘発するだけです。
つまり、親の声かけはタイミングが生命線なのです。
タイミングの大原則は、
①血糖値が安定する食事の直後
②メンタルが安定しやすい休日
③脳の前頭前野が理性を生み出しやすい午前か午後の早い時間帯
休日の遅い朝食、つまりブランチの後、あるいは休日の昼食の後だと、この3つの条件がすべてそろっています。
ただし、受験生のメンタルは、まさしく生き物です。
これ以外の時間帯であっても、安定している状態になっている様子が見受けられたら、その瞬間が声掛けのチャンスです。
家庭内暴力に潜む「受験うつ」
受験を専門に診療している心療内科医として、ぜひ、皆さんに知っていただきたいのは、このような場合、家庭内暴力をしてしまう原因として、実は「受験うつ」が潜んでいるというケースがとても多いということです。
この場合は、お子さんの根本的な性格に問題があるわけではありません。
脳が「受験うつ」に陥っているために、病気が暴力を振るわせているだけだ…というケースが、圧倒的に多いのです。
それが証拠に、磁気刺激治療などで「受験うつ」を治すと、家庭内暴力はピタッと消えて、志望校への合格率も、一気に上がります。
親子が向き合うのではなく隣に座る!
ほとんどの親御様は、受験生にスマホやゲームばかりしている行動を改めさせようとする場合、テーブルに向き合う形で座ります。
でも、脳医学の研究で、これは良くない効果を生じることがわかってきました。
人間の脳は、対面して真正面から目と目を合わせると、脳は対立する感情を生み出しやすいのです。
反社会的な組織の構成員が、目をあわせただけで、「メンチを切っている・・・」などといって因縁をつけてくるというのは、昔、よくありました。
これは視線を交わすことで脳が対立する感情を生み出すためです。
同じことが、受験生の親子でも起こります。
テーブルを挟んで向き合う形で座った段階で、お子さんの脳は、無意識のうちに「これは、説教の形だ!親の説教に負けてなるものか!」といった対立の観念を生み出しているのです。
そうならないように、親は子どもの隣に座りましょう。
これって、恋人同士がデートするときの座り方と同じですね。
親子だって、この座り方のほうが、心が伝わり合うのです。
親子が同じものを見る「共同注視」の作用とは?
隣通しに座った親子が、さらに心を一つにするには、「共同注視」の脳への作用をうまく活用するべきです。
「共同注視」とは、二人がお互いが同じものを見るということです。
その瞬間、二人の脳は無意識のうちにシンクロしているということがわかっています。
つまり、子供を説得するには、何か、同じものを見ながら説得を試みるのがよいということです。
たとえば、模擬試験の成績表をテーブルにおいて、それを見ながら話をすると、親子で「共同注視」が成立します。
そのぶんだけ、子供は親の意見に耳を傾ける効果が働いてます。
さらに、「英語の成績はまずまずだけど、数学はもう少し頑張らないといけないね・・・」などと、成績表の中で話をしている部分を指差しながら会話をすると、さらに望ましいです。
視線は指先に誘導させられるため、「共同注視」の作用は一層高まるからです。
ストレスが軽くなる場合 vs 重くなる場合
ただ、多くの場合、スマホやゲームにのめり込んでいるなどして勉強時間が少なくなっていたら、模擬試験の成績は、本人としては目を背けたくなる結果であることが多いのが現実です。
この場合は、受験生は、模擬試験の成績表を出した時点で、心を閉ざしてしまうでしょう。
そのような状況になることが予想されたら、大学を卒業後は、どんな職業につきたいのかなど、目の前の現実から少し離れた将来の展望について、話をしましょう。
この場合は、紙に職業名を書き出して会話をしたら、「共同注視」が成立しますので、脳に好ましい作用が得られます。
暴言も暴力の、脳のSOSサイン!
ただし、親御様に注意していただきたいのは、受験生の暴言も暴力も、それは脳が発するSOSサインだということです。
何らかの形で、脳や心に不調が生じているのは間違いありません。
特に家庭内暴力まで言ってしまった場合、入試が終わるまでは我慢しようと、先送りする親顔様が多くいらっしゃいますが、これは合格を勝ち取る上でも、妥当な判断だとは言えません。
まず、暴力に駆り立てた脳の異変を正しく検査であぶり出し、そこを治すことが、受験で合格をつかむためには欠くことのできない条件なのです。
まずは、私のクリニックのホームページのうち、「家庭内暴力(受験生)」のページをご参照ください。
冒頭だけ、以下、こちらのブログでもご紹介しておきますが、心当たりのある方は、必ずホームページを見てください!
https://www.akamon-clinic.com/家庭内暴力(受験生)/
このページの要点は?
✓ 若い世代を中心にメンタル面が脆弱になった影響で、受験生の家庭内暴力は急速に拡大しています。
✓ もともとは性格的に優しく、考え方も理知的であった子どもに多い傾向があり、従来の一般的な家庭内暴力とは正反対の特徴を持っています。
✓ 根本的な性格(気質)は遺伝でかなりが決定されており、受験生が親に対し暴力を振るうようになった場合、それは性格が変わったためではなく、脳機能に異常が生じた可能性が高いと捉えるべきです!
✓ 「受験うつ」を中心に、受験ストレスは気合や精神力で対処できるものだといった誤解と古い偏見が、家庭内暴力を招く元凶となっています!
✓ 受験に特化した光トポグラフィー検査を受診し、受験生の脳にどのような問題が起こっているのかを解き明かすことが、家庭内暴力の解消と志望校への合格を勝ち取る上で最良の方法です。
ポイント!
「優しかった我が子が、受験のストレスで暴力を振るうようになってしまった・・・」
「朝、起こそうとしたら、突然、息子に殴られてしまった・・・」
世間では、あまり知られていないようですが、受験生による家庭内暴力は決して少なくありません。
当院を受診する受験生のご家庭のうち、3割程度は、何らかの形で家庭内暴力の悩みを抱えています。
「家庭内暴力(受験生)」https://www.akamon-clinic.com/家庭内暴力(受験生)/
吉田たかよし院長のおすすめ記事