親の声掛けで子供が勉強しない理由心理的リアクタンス効果とは?
今日は、親が「勉強しろ」と注意をしても、子供はなかなか言うこと聞いてくれませんね。
この問題を解決するには、脳医学やメンタル医学の観点から、子どもの脳や心理をきちんと理解しておく必要があります。
そのためのキーワードは、「心理的リアクタンス効果」です。
子供たちがなぜ勉強しないのか、このキーワードで本質が理解できます。
子供たちが、親に対して抵抗する一例を考えてみましょう。
親:「勉強しなさい!」
子ども:「そんなこと言われなくても勉強しようって思っていた。でもお母さんが勉強しようと言ったことで、勉強する気がなくなった。だから僕は勉強しない!」
子どもが、こんな反論をした経験はありませんか?
私が教育顧問を務めている浜学園という学習塾の保護者相談会では、よく聞く話です。
これは、親から見れば屁理屈に聞こえるかもしれません。
ですが、メンタル医学の視点から言うと、子供の言葉は必ずしも全くの嘘ではないのです。
子供は、本当に「今すぐ勉強しよう」という強い意志を持っていたわけではないかもしれません。
しかし、それでも「勉強しなければいけない」という意識は何らかの形で存在していたはずです。
その意識が、親から「勉強しろ」と言われることで消えてしまうのは、実際によくあることです。
これが、「心理的リアクタンス効果」なのです。
人間の脳は、自由を確保するために、他人から何かを強制されると、そのことに反抗する本能的な性質を持っています。
この反応をメンタル医学では「リアクタンス(抵抗)」と呼びます。
親から「勉強しろ」と言われると、子供の脳ではリアクタンスが生じ、その結果として勉強を拒絶する感情が高まってしまうのです。
これが、「心理的リアクタンス効果」です。
もちろん、親が無理のない形で勉強を促すことは必要です。
しかし、親が強く「勉強しなさい」を連発すると、仮にその場ではそれで勉強してくれても、長い目で見ると勉強に心が抵抗する観念を植え付けてしまうことになります。
そのデメリットはとても大きく、その場で勉強させて成績を上げる効果よりも、長期的にははるかに大きいのです。
かといって、何も対策を講じなければ、いつまでたっても子供は勉強してくれません。
これに対して具体的には、どうすればいいのか?
親が子どもに自発的に勉強をさせる方法や、心理的リアクタンス効果の詳しい解説については、ユーチューブの対談で解説しています。
おととい、アップされたばかりです。
中学受験のチャンネルですが、高校受験や大学受験にも役立つ中身です。
ぜひ、視聴していただきたいです。
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また、勉強しなくなった子供に、親がどういう言葉をかければ、子どもが勉強するようになるのかについて、クリニックのホームページの「勉強のヤル気を回復 親の声かけの7つのメンタル要素」でも、詳しく解説しています。
こちらは、模擬テストや定期テストで悪い点数を取ったことをきっかけに、子どもがヤル気を失って勉強しなくなった場合に、親がどんな言葉をかければ、子どもは自信とヤル気を取り戻し、勉強をバリバリやれるようになるのかということについて、脳医学やメンタル医学の観点から解説しています。
ぜひ、こちらもご一読ください。
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