思春期の体内時計の変化受験への影響と合格の対策
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今日のテーマは、 最新研究によって分かってきた受験生の世代の脳に特有の性質について理解していただいた上で、その対策を志望校合格に役立ててもらおうというものです。
私たちの体は自然とリズムに従っています。
太陽が昇ると目覚め、暮れてくると眠りにつく。
このリズムは「サーカディアンリズム」と呼ばれ、脳や肝臓にある体内時計によってコントロールされています。
ですが、この体内時計は、一部の世代ではコントロールが付きにくくなることが分かってきたのです。
その世代というのが思春期、つまり受験生の世代そのものです。
この受験生の世代のサーカディアンリズムの変化が、受験に大きな影響を与えているのです。
これを理解し、適切な対策をとらないと、志望校への合格を狙ううえで大きなハンディキャップとなってしまいます。
いったい受験生の世代ってどんなサッカーディズムの影響が出てしまうのか?
原因となるのは、性ホルモンの急増です。
思春期に突入すると、体は性ホルモンの津波 のような増加に見舞われます。
男子ではテストステロン、女子ではエストロゲンが急激に増加して、大人の体に作り変えていこうとするわけです。
ただし、ホルモンの影響は、身体だけに及ぶものではありません。
脳にも大きな影響を与えるのです。
テストステロンやエストロゲンの増加は、脳に作用して、何となく夜更かしをして朝まで眠れない、あるいは朝寝坊をしてしまうといった行動パターンにつながることがわかってきました。
そう!
思春期の人も、自分では意識はしていないと思いますが、実はサーカディアンリズムはホルモンによって自動的に夜型にシフトしてしまっているのです。
特に興味深いのは、女子の場合、エストロゲンの分泌量は、28日の月経周期に合わせて変化しますが、夜更かしも、それに比例する形で28日周期で変動しているというデータが出ていることです。
この点については、大人も同じですが、脳というのは、実はホルモンにかなり支配されているものなのです。
多くの親御さんは、気軽に「早く寝なさい」と子どもに注意します 。
また、夜更かしをしていると「ダメじゃないの!」と𠮟りつけることもあります。
しかし、親御様自身は もう忘れているかもしれませんが、ご自分も思春期には、夜更かし朝寝坊を経験していた方が大半ではないでしょうか。
あの頃、楽しかった夜更かし・・・。
深夜ラジオの熱狂的なリスナーになった記憶・・・。
このブログを読んでくださっている親御様にも、そんな思い出があるはずです。
それはまさに、自分の脳が、新たなホルモンの状態に順応しようとしていた証だったのです。
しかしこのリズムの変化は、受験生にとって とても深刻な影響をもたらします。
サーカディアンリズムの乱れは、脳の働きに影響を与え、勉強の意欲や集中力を損ない、思考力の低下につながることが明らかになってきました。
思春期の朝寝坊を脳に負担をかけない状態で治すということが、志望校合格に大きなアドバンテージになります。
なぜなら、入試は朝9時から始まる場合が少なくないのです 。
一般的には 3時間前に起きておかかないと、脳の前頭前野が活発に働いてくれません。
つまり 午前6時に起きるというのが受験に勝つ大原則なのです。
もちろん、当日だけ早く起きればいいというものではありません。
脳は どの時間帯に活発に働くのか癖が身について しまいます 。
だから、できるだけ早い時期から 朝早く起きて午前中から活発に働くように脳のコンディションを整えておく必要があるのです。
しかし 性ホルモンが増加している過程にある受験生の脳には、これがとっても難しい。
中には この矛盾によって、脳が「受験うつ」になってしまうケースもあるんです。
だから 親は「 早く寝なさい」と叱りつけるだけでは 何も解決しないのです。
では具体的には、どうすればいいのか?
親御様ができることがあります 。
それは週末の朝にしっかり早く起きて親御様自身もしっかり早く起きて 家族 一緒に 朝食をとるということです。
詳しいことは 昨日アップした以下のクリニックのホームページで解説しています。
是非こちらもご一読ください。
詳しい解説を読む
⇒ 本郷赤門前クリニック ホームページ