勉強恐怖症を克服し医者になる?人生が変わる心療内科
受験の心療内科
勉強恐怖症を治し医者になった人心の不調が治れば人生が変わる
「勉強恐怖症(academic anxiety)」という言葉を耳にしたことはありますか?
これは、勉強に対する強い恐怖や不安があるために、集中力が大幅に下がってしまったり、勉強のやる気が出なくなって、勉強を無意識のうちに避けてしまうものです。
もちろん、学業の成績は低迷してしまうわけですが、それに加え、人生をゆがめてしまうという深刻な作用も見つかっています。
どういうことかというと、本心では知的な仕事に就きたいのに、勉強恐怖症のために、そういう仕事に就くためのキャリアパスを自分は望んでいないと無意識のうちに思い込もうとする心理が働くのです。
簡単にいうと、知的な仕事は嫌いなんだと自分で自分をダマしてしまうわけなんですね。
人生にはいろんな選択枝があり、どんなお仕事であっても、自分がこれだと思った仕事に就くことは、とても素晴らしいことです。
もちろん、知的な職業ではなくても、希望する職業に就くことができれば、幸福感に直結します。
しかし、その選択が本心からではなく、自分で自分が騙されているものだとしたら、それは、とても悲しく、もったいないことです。
それが起きてしまうのが、「勉強恐怖症(academic anxiety)」なのです。
実は去年、当時は中学生だった12年前に、私の心療内科クリニックで勉強恐怖症を治し、その後、成績を少しずつアップさせて、2浪はしましたが、念願の医学部に合格。
そして、今年、医師国家試験にパスして、医者になった方がいらっしゃいます。
ご本人の承諾をいただきましたので、少しご紹介させていただきます。
勉強恐怖症がひどかった当初、私が問診をすると、「医者になるのが、人生の選択で最も価値が低いと思っている」という答えが返ってきました。
こちらから「医者になるのはどう思いますか」と尋ねたわけではありません。
なのに、「医者にはなりたくない」という話が何度も繰り返される…。
私は、本人が気が付かないうちに、深層心理ではものすごく医者になりたい願望が高まっていると感じました。
けれど、勉強恐怖症がその願望をゆがめ、正反対にひっくり返していると…。
私は、そう判断したわけです。
もちろん、重度の勉強恐怖症だった当時の彼女の学力では、たとえ勉強恐怖症が治ったとしても、医学部の入試に合格するのは、けっこう厳しいハードルでした。
ただ、たとえダメでも、努力した結果、ダメなら、次の目標に向けて頑張ることができます。
でも、勉強恐怖症に自分自身がダマされて、心に矛盾を抱えながら思春期を終えると、一生、メンタルの深い闇から抜け出せなくなります。
そこで、勉強恐怖症の治療がある程度進んだ時点で、医者になることをすすめ、そこから、彼女の人生の軌道修正ができたわけです。
当時の彼女と同じような状況に置かれている中学生や高校生は少なくないと思います。
ぜひ、「勉強恐怖症(academic anxiety)」について、よく知っていただきたいです。
そこで、クリニックのホームページに解説記事を掲載しました。
解説記事の執筆にあたり、数多くの論文に目を通したため、かなり充実した内容になったと自負しています。
親御様も含めて、ぜひ、ご一読いただきたいと思います。
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