音楽のBGMで集中力が上がる?下がる?勉強に活かす脳の法則 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

音楽のBGMで集中力が上がる?下がる?勉強に活かす脳の法則

 

 

受験の心療内科

 

音楽で集中力が上がる研究論文勉強中のBGMの是非を解説

 

 

 

 

「勉強中に BGM として音楽をかけると、集中力が上がる」という論文が発表され、注目を集めています。

その一方で、逆に、音楽によって集中力が下がるという論文も、やっぱり 発表されているのです。

 

 

はたして、どちらの研究が正しくて、 どちらの研究が間違っているのか?

両者の論文をじっくりと読み比べ、 その結論を出しましたので、ご紹介します。

 

 

また、特に大事なのは、研究結果の受験勉強への応用です。

 

受験勉強をしている場合に、BGMをかけたほうが集中力は高まるのか、あるいは、BGMをかけないほうが集中力は高まるのか?

そのほかの点でも、音楽との付き合いで、どのようなことを心掛けると、成績が上がって志望校への合格に役立つのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医師としての経験と専門知識をもとに、 ズバリ 、ベストの音楽との付き合い方を解説したいと思います

 

 

 

 

BGMが集中力を上げるか下げるかは、時間で決まる!

 

BGM として音楽を流していると集中力が上がるという論文と下がるという論文と 、相反する結論を示した研究結果がともに発表されています。

 

一体どちらが正しいのだと困惑している受験生や受験生の親子様も多いかと思います。

 

 

実は、じっくり 研究論文を読み比べると、両者の結論は決して矛盾していないということがわかるのです。

 

それはどういうことか? 

 

 

BGM があったら集中力が上がるという研究論文の場合は、研究 スキームが、長時間、頭を使う作業を行うということで実験を行っています。

 

 一方で、BGMによって集中力が下がるという結論を示した論文の場合は、比較的短時間、頭を使う作業を行うという前提で実験を行っているのです。 

 

つまり 人間の脳は、短時間、頭を使うのであれば BGM がない方がいい、長時間、頭を使い続けるのであれば BGM があった方が良いということなのです。

 

 

自動的に集中力を上げ下げしている人間の脳の仕組みとは?

 

では 、どうしてBGM の音楽は短時間 頭を使う場合は集中力を下げて、長時間 頭を使い続ける場合は集中力を上げるのでしょうか。

 

 BGM と言っても 、耳から脳に情報が入ってくると、脳は 情報処理をせざるを得ません 。

 

このことによって、頭を使う作業に脳の情報処理を使える割合が、少しではありますが減ってしまうのです・

 

だから 、短い時間では集中力が下がるというのは、当然のことだと言えます。

 

 

では どうして、長時間の場合は集中力が上がるのか ?

 

それは人間の脳としての能力の限界と関わっています。

 

 

人間の脳と言っても、パソコンと同じ情報処理の装置です。

 

パソコンにはスペックという能力の限界があるように、人間の脳にも情報処理を行う能力の限界があります。

 

ある程度以上の高い集中力で頭を使った場合には、限界を超える長い時間にわたってそれを維持することはできません。

 

 

だから BGM として音楽が脳に入った場合に、頭を使う 集中力を 適度に低下させておいた方が、集中力は長く 維持できるということです。

 

人間の脳は、これを無意識のうちに自動的に行っているのです。

 

実によくできていると感心します。

 

 

 

受験に積極的に活用したい音楽の素晴らしい作用!

 

では、受験勉強の場合は BGM の音楽をかけた方が良いのか、かけない方が良いのか 、どちらのケースに該当するのでしょうか?

 

 結論を先に言えば、 それは BGM がない状態の方が望ましいということになります。

 

 

なぜなら、 入学試験が60分や 90分 など 比較的短い時間に制限時間が設定されています。

 

この限られた時間に集中力がどれだけ維持できるのかということで合格が不合格かがかなり決まってしまいます。

 

 

だから 、普段の勉強でも、制限時間の中で集中力を高めるという 訓練を行っておく必要があります。

 

そのため、普段の勉強中もBGM としての音楽をない状態の方が望ましいわけです。

 

 

ただし 音楽には受験生の脳に対して別の素晴らしい作用があることも分かっています。

 

 音楽を排除しましょうということではなくて 、音楽の使い方を脳にとって適切な形に変えるということが大事なのです。

 

このことも含めて、 受験生の脳に対する音楽の作用について解説する動画を配信しました。

 

中学受験のチャンネルではありますが 、高校受験や大学受験についても、全くそっくりそのまま 役立つ情報ですので 、ぜひ皆さんに視聴していただきたいと思います.

 

 

教えてDr.吉田「勉強中の音楽の効果」

【内容】

・音楽の集中力を上げる効果と下げる効果

・右脳と左脳の使い分け

・音楽の脳への効果を入試に役立てる方法

 

 

 

 

勉強中の集中力を高める方法は、以下のページでも、まとめて解説しています。

 

集中力を高める方法 ベスト10

 

 

ご紹介している10の方法は、いずれも、ご自宅で誰でも簡単にできるものばかりです。

 

ぜひ、気に入ったものから始めていただきたいと思います。

 


Improve Concentration


このページでご紹介する10の方法は、いずれも脳科学の研究で集中力を高める効果があることが科学的に実証されているものです。

 

しかも、誰でも簡単に実践できるものばかりです。

 

気に入った方法から順番に、一つ一つ取り入れていただくのが良いでしょう。


 
 
 

 10秒間、立ち上がり、脳の脳幹網様体に刺激を送る!

 

 右手に渾身の力を込めてガッツポーズをし、脳の左側前頭葉を刺激する!

 

 座ったまま、3分間、目を閉じて、前頭前野の疲労を回復させる!

 

 勉強時間と休憩時間のサイクルを短めに設定しておき、脳にメリハリを記憶させる!

 

 雑念が湧いてきたら、「数学・数学・数学」など科目名を3度唱えて言語中枢の力で集中させる!

 

 「◯◯君、頑張れ!」と自分の名前を添えて自分で励ます!

 

 勉強している姿をウェブカメラやスマホで録画し続け、第三者の視点で自制心を高める!

 

 ゆっくり大きく息を吐くことにより、副交感神経優位に促し、脳の扁桃体の暴走を止める!

 

 背筋を伸ばしてアゴを引き、脳の本能的な領域に集中すべき状況にあることを教える!

 

10 鳥のさえずりなど自然音をBGMで流す。ただし、ボーカルの入った曲は逆効果!

 

 

 

 

 

 
 
 

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