受験生の「新五月病」に注意!ヤル気・集中力・記憶力を回復させるには?【受験専門の心療内科】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

受験生の「新五月病」に注意!ヤル気・集中力・記憶力を回復させるには?【受験専門の心療内科】

 

 

受験の心療内科

 

新五月病(受験生)Exam retreat neurosis

 

 

 

 

新学期が始まって間もなく、受験生の中で新たな心の病が出現しています。

 

それが「新5月病(Exam retreat neurosis)」です。

 

 

注意していただきたいのは、従来からある、皆さんご存じの「5月病」と似ていますが、医学的にはまったく異なるものだということです。

 

しかも、受験生に限って言うと、従来型の「5月病」よりも、「新5月病」のほうが罹患する人数は上回っています。

 

 

さらに、近年ではスマートフォンの使用時間が長くなり、「スマホ依存」と「新5月病」を併発することで、悪循環に陥る受験生も増えています。

 

この場合は、特に重症化しやすく、入試に失敗することになるので、十分な警戒が必要です。

 

 

 

「新5月病」は、従来からある5月病と、どこが、どう違うのか?

 

具体的には、どんな対策で予防や回復が図れるのか?

 

受験生を志望校に合格させることを専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりやすくご説明します。

 

 

 

 

従来型の5月病とは異なる「新5月病」

 

「新5月病」は、一般の社会人の中でも増加しているため、心療内科でも問題視されていますが、ここでは、受験生の「新5月病」に限定してご説明していきます。

 

 

受験生の場合、新五月病は試験勉強に取り組んでいるときに発症する心の病であり、従来の5月病とは根本的に異なります。

 

この病気にかかると、勉強意欲が低下し、集中力が保てずケアレスミスが増え、眠気や不眠に悩まされることがあります。

 

さらに、成績が急落したり、記憶力が低下するなどの症状が出ることもあります。

 

 

もし、これらの症状が2つ以上出現した場合は、「新5月病」の可能性があるため、早めに対処する必要があります。

 

 

「5月病」と「新5月病」は、どう違う?


従来型の5月病は、気象条件の変化や新しい環境に適応できないストレスなどから、体調や心理的な不調が生じる病気です。

 

主な症状として、疲労感や不安感、食欲不振などが挙げられます。

 

これらの症状は、新しい生活環境に慣れるまでの適応期間に現れることが多いとされています。


一方、新5月病は、受験生が試験勉強に取り組んでいるときに発症する心の病であり、従来の5月病とは異なります。

 

この病気にかかると、勉強意欲が低下し、ケアレスミスが増え、眠気や不眠に悩まされることがあります。

 

さらに、成績が急落したり、記憶力が低下するなどの症状が出ることもあります。


 

「新五月病」は「受験うつ」の前駆症状

 

従来型の5月病に比べ、新5月病は、放置していると、より症状が重くなりやすい傾向があります。

 

新五月病が重篤化しやすいのは、受験うつの前駆症状だからです。

 

 

受験生は、試験勉強に専念するため、多大なストレスを抱えながら勉強に取り組んでいます。

 

このストレスが過剰になると、身体や心に悪影響を与え、勉強効率が落ちてしまいます。

 

また、ストレスが長期間にわたって続くと、受験うつに移行することがあります。


受験うつとは、入試直前に受験生が発症するうつ病で、受験生の約10%に見られるとされています。

 

受験うつは、心身共に疲れ切った状態に陥り、勉強意欲が低下し、成績が急落するなどの症状が現れます。

 

さらに、自己否定感や自尊心の低下、不安感や孤独感などの精神的な問題を引き起こすことがあります。

 

 

こうした受験うつの前駆症状が新五月病です。

 

ですから、新五月病を放置しているの受験うつに移行するケースが多いのです。

 

 

ゴールデンウイークの生活リズムの乱れが発症のトリガー

 

ゴールデンウィークは、多くの受験生が苦手科目の克服など、学力を高める絶好の機会となっています。

 

また、リフレッシュする機会としてストレスの緩和にも役立っています。

 

しかし、その反面、生活リズムの乱れが原因で、新5月病を発症させるきっかけ、つまり発症のトリガーになることも多いのです。


ゴールデンウィークは、長期休暇であるため、夜更かし朝寝坊といった生活リズムの乱れが所持ます。

 

特に、深夜に勉強している場合は、食事や睡眠時間が不規則になることが多く、ストレスがたまりやすくなります。


さらに、勉強の計画自体が、思い通りに進まなかったり、自宅に閉じこもる過ごし方がストレスになったりすることもあります。


 

 

無理のない勉強計画が「新五月病」を予防する!

 

ゴールデンウィークの生活リズムの乱れが新5月病の発症のトリガーとなる原因は、精神に負担がかかるからです。

 

精神に負担がかかることで、ストレスホルモンが分泌され、心身に影響を及ぼすことがあります。

 

こうしてストレスが長期間にわたって続くと、新5月病から受験うつに移行することがあります。

ゴールデンウィークは、学力を上げるために大切な休暇ですが、生活リズムの乱れによるストレスを避けるために、計画的な過ごし方が必要です。

 

食事や睡眠時間を不規則にしないようにし、勉強の計画を立てる際は、現実的な目標を設定し、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

 

また、適度な運動や趣味、ストレッチなどを取り入れることで、身体をリフレッシュすることもできます。


さらに、ゴールデンウィークが終わってからも、新5月病の発症を防ぐために、健康的な生活習慣を維持することが必要です。

 

適切な睡眠時間を確保し、栄養バランスの良い食事を摂ることで、身体を健康的に保ちます。

 

 

受験生の新五月病について詳しくは、本郷赤門前クリニックのホームページで解説記事を掲載しています。

 

こちらをご一読ください。 ⇒ クリニック!

 

 


Exam retreat neurosis


 

 

 ✓   受験生の間で、従来からある5月病とは異なる「新5月病(Exam retreat neurosis)という心の病が増加しています!

 

 ✓   スマホを使用する時間が長くなり、「スマホ依存」と「新5月病」を併発することで、悪循環に陥る受験生も増えています!

 

 ✓   5月や6月になり、①ヤル気の低下、②ケアレスミス、③眠い、④不眠、⑤成績の急落、⑤記憶力低下のうち、2つ以上が生じたら、「新5月病」の可能性があります。

 

 ✓   詳しくはセルフチェックのリストを掲載しているので、それを使って、まずはご自分で確認して下さい。

 

 ✓   新5月病」は、放置すると深刻な「受験うつ」に移行することが多く、たとえ学力が高くても、志望校に合格できなくなる危険があります!

 

 ✓   勉強法や休息のとり方などを見直すことで、「新5月病」を克服することができます!

 


 
 
 
 

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