受験生への親のアドバイスで入試に失敗?助言のメンタル法則!【受験専門の心療内科】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

受験生への親のアドバイスで入試に失敗?助言のメンタル法則!【受験専門の心療内科】

 

 

受験の心療内科

 

 

親のアドバイスが「受験うつ」の原因に!正しい助言の仕方とは?

 

 

 

 

今日のテーマは、親が子どもの受験に対してアドバイスをする場合に、合格させてあげるために必ず注意していただきたいポイントについてです。

 

親が良かれと思って子どもにアドバイスをしたことが、結果としてプレッシャーを与えることになってしまい、入試に失敗してしまう要因になることがあるのです。

場合によっては、「受験うつ」を誘発することさえあるので深刻です。

 

 

もちろん、親のアドバイス自体は必要です。

 

学校の先生は、学校での立場を優先したアドバイスになりがちです。

合格した先輩の体験談は、だいたい盛りまくりで、真に受けると逆効果になることも多いのが現実です。

 

やっぱり頼りになるのは、文字通り最も受験生の親身になっている親のアドバイスですよね。

 

 

ただ、そのアドバイスの仕方を間違えると、受験生の脳に悪影響を与えてしまうのです。

 

特に、親自身が受験に成功した経験がある場合、子どもは無意識のうちに親と自分を比較して精神的重圧を感じてしまいます。

 

 

では、受験生の子どもに、親はどのようにアドバイスをしたらよいのか?

子どもに精神的重圧を与えず、さりとて貴重な親の経験値を子どもに伝えられるという、メンタル医学が導き出した黄金則があります!

 

 

その黄金則とは、具体的にはどういうことなのか?

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりやすく解説していきます。

 

 

 

 

究極の親身のアドバイスは親だけ!

 

受験生の親が子どもに対して行うアドバイスが「受験うつ」の原因になっているということをお伝えする前に、誤解を避けるため、はっきり言っておきたいことがあります。

 

それは、受験生に対して究極の親身のアドバイスができるのは、親だけだということです。

 

 

たとえば、学校の先生には、学校の先生ならではの立場があります。

 

だから、必ずしも純粋に受験生のためだけを思ったアドバイスができていないことがあっても、それは致し方ないことです。

 

たとえば、生徒が指定校推薦に頼ると、高校の進学実績を増やすことができなくなります。

 

だから、多くの先生が受験で合格することを勧めるというのはよくあることです。

 

これは、学校の先生が生徒よりも学校での立場を優先しなければならない典型例といっていいでしょう。

 

 

鵜呑みにすると危険な先輩の合格体験!

 

一方、もっとあてにならないのは、受験に成功した先輩のアドバイスです。

 

「問題集を一冊しかやってないのに合格した・・・」といった自慢話…。

 

「夜中まで勉強して、睡眠時間を3時間に削ったら合格した・・・」といった、盛りに盛りまくった話…。

 

こういうことが混じっていることも多く、それを鵜呑みにしてしまうのは、受験生にとって、とっても危険なことです。

 

 

私は漢字って、よくできていると思います。

 

親身のアドバイスは、「親の身」になったアドバイスということですね。

 

純粋に子どものためだけを思ったアドバイスができるのは、親だということです。

 

受験生の親御様には、受験生の脳に悪影響を与えるアドバイスはしてほしくないですが、さりとて、アドバイスをすること自体をやめるということも、しないでいただきたいのです。

 

 

子どもを苦悩させる親の成功体験!

 

親が子供に受験勉強に対するアドバイスを行う中で、是非、気をつけていただきたいのは、親自身の成功体験を話すと、子どもに苦悩を与えてしまうことが多いということです。

 

実際、私自身、受験生に対してカウンセリングを行っていて、こうした事例に数多く出会っています。

 

 

「英語は、こういう風に勉強したら、成績が上がったんだ・・・」

 

「数学は、こういうポイントをついて勉強したら、簡単に問題が解けるようになったんだ・・・」

 

このように、親自身が受験でうまくいった成功体験を、アドバイスとしてお子さんに話すということがよくあります。

 

 

しかし、これは子供の精神にとっては、とてもきついことなのです。

 

親が知らないところで、子どもは大きな精神的ストレスを受けている場合も少なくありません。

 

実際、私のクリニックで問診を行う中で、こうした精神的ストレスが「受験うつ」を発症する一つの要因になっているケースも少なくないのです。


 

親の成功談を聞かされた子どもの精神はどうなるのか?

 

どうして親自身の成功談が、子どもにストレスを与えるのか?

 

それは、親の成功談を聞かせれた子供が、自分自身と親とを無意識のうちに比較してしまうからです。

 

 

受験生のメンタルにとって、誰かと比較されるということは、とても辛いことです。

 

兄弟と比較してはいけない・・・。

 

他の受験生と比較してはいけない・・・。

 

こうしたことは、わざわざ心療内科の医者が言うまでもなく、今まで何度も耳にされていることだと思います。

 

 

受験は、成績が点数という数字、あるいは偏差値という数字として、はっきりと現れます。

 

そのため、他人と比較をされることに対する精神的なダメージは、とても深いものがあるのです。

 

だから、兄弟や他の受験生と比較をしてはいけないわけですが、このことについては、親がきちんと理解をされている場合が多いようです。

 

 

しかし、親が自らの成功体験を話す時も、実は子供にとっては親と子供が比較されているというように感じ取ってしまうことが多いのです。

 

このことは、ほとんどのご家庭で見落とされている落とし穴となっています。

 

 

受験エリートの親は特に注意!

 

特に、親御様自身が入試で成功した受験エリートだった場合は、とりわけ注意が必要です。

 

親自身にはその気持ちがなくても、子供にとっては、親の受験の結果が、自分自身の受験を成功とみなすか、失敗とみなすかを決める基準となります。

 

親が一流大学に合格している場合は、それ以上の偏差値の大学に合格しない限り、本当の意味で子供が成功したと感じることができないのです。

 

 

子供から見たらそのような立場にである親が、英語はこのように勉強したらうまくいったとか、数学はこのように勉強したらうまくいったとか、そういった成功体験にまつわる話をしてしまうと、子供にとっては受験のハードルがさらに上がってしまいます。

 

その結果、精神的に追い詰められることになってしまうわけです。

 

 

ベストのアドバイスは親が反面教師になること!


では、親が受験に関して、あるいは勉強に関して子どもにアドバイスをするときに、どのようなことを話せばいいのか?

 

是非、お話していただきたいのが、成功談ではなくて失敗談です。

 

 

友人と人間関係を深める時も、成功談の話をすると自慢話と捉えられてしまって嫌われます。

 

でも、失敗談だと、打ち解け合うことができますね。

 

これは、失敗談のほうが、人間の価値を判断する基準となるハードルを下げるので、相手の脳にストレスが生じにくくなるからです。

 

 

子供の場合も全く同じで、親の失敗談のほうが精神的ストレスは生じにくくなります。

 

 

ただ、子供へのアドバイスは、単なる人間関係の円滑化にあるのではなく、子供の受験に役に立たないと意味がありません。

 

だから、ご自分の失敗談の中で、子供に学ばせる価値があることがあることを厳選してお伝えしていただきたいのです。

 

 

つまり、自分自身を反面教師とすることで、子供を精神的に支えながら、受験に役立つアドバイスを行うのがベストだということです。

 

特に、失敗したときに、何がどのようにつながったのか、また、どのようなことを考えてそこから立ち直ったか、そうした精神面について、ありのままに話すと、子どもに対してとても良いアドバイスとなるなります。

 

 

親はアドバイスをしながら子どものメンタルをチェック!

 

親は、こうした注意点を踏まえてアドバイスをするとともに、同時にお子さんのメンタルチェックも、是非、やっていただきたいと思います。

 

精神的にデリケートに育っている今どきの受験生は、ほんの些細なトラブルでも、ふさぎ込んでしまったり、イライラして自己コントロールができなくなってしまいがちです。

 

その結果、「受験うつ」になってしまったり、そこまではいかなくても、「受験うつ」の一歩手前の状態になってしまうケースがとても多いのです。

 

 

この場合は、論理的思考力を生み出す脳の前頭前野の機能が低下するため、本来の地頭が発揮できず、成績が低迷してしまいます。

 

逆に言えば、最新の脳医学によって、脳の機能を回復させれば、成績は急上昇し、志望校への合格にも一気に近づくことができます。

 

そうした可能性に気づくことができるのは、まさしく親御様がアドバイスをしているときなのです。

 

少しでもお子様のメンタルに不安を感じることがある方は、ぜひ、以下の「受験うつ」の総合解説の記事もお読みください。

 

 

「受験うつ」は、入試の不安や受験勉強による脳疲労によって発症する「うつ症状」の総称です。

実際には、「受験うつ」には、様々な原因や様々な症状が含まれており、一つの病気というわけではありません。


そこで、このような多様な「受験うつ」を様々な角度から理解していただくために、「受験うつ対策ガイド 合格への道を開く情報が満載 Dr.吉田の受験うつ総合解説」というページを設けています。

総合解説というネーミングの通り、ありとあらゆるタイプの「受験うつ」網羅して解説しているので、ご自分の症状がご説明しているどのタイプにも当てはまらないということは、まず、ないでしょう。

 
また、このサイトは、「受験うつ」に関するハブページになっています。

それぞれの症状や原因に対して、専門に解説しているページにリンクが張られており、ご自分の症状に最も適合している対策をご紹介しているページにたどり着けるように工夫されています。

ぜひ、まずはこちらの記事をご一読いただきたいと思います。 


「受験うつ対策ガイド 合格への道を開く情報が満載 Dr.吉田の受験うつ総合解説」

⇒ クリック!

 

 

 

 
 
 

吉田たかよし院長のおすすめ記事

 
 
 


 




 

 

本郷赤門前クリニックの合格実績