受験生のメンタルを親が改善!「遂行目標」と「熟達目標」とは? | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

受験生のメンタルを親が改善!「遂行目標」と「熟達目標」とは?

親の力で受験生のメンタルを改善

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受験生のメンタルを親が改善!「遂行目標」と「熟達目標」

 

 

志望校に合格させるため、親御様に、受験生のメンタル面に関して、今すぐ、チェックしていただきたいことがあります。

 

 

テストを受けているときに、うまく時間配分ができない・・・。

 

テキパキと勉強するということができなくて、勉強が先に進まない・・・。

 

こうした様子が見られたら、受験生の脳が強迫観念に囚われている危険性があります。

 

 

こうした状態を放置していると、バランスの良い勉強ができなくなって成績が低迷してしまうのは当然です。

 

ただし、本当に怖いのは、入試が近づき受験ストレスが高まると、崖から転落するように一気に問題が解けなくなってしまう場合があることです。

 

できるだけ早い段階で、適切な対処が必要です。

 

 

 こうした症状に対し、メンタル医学の研究で、普段、勉強するときの目標の建て方を工夫することで改善効果が現れることが分かってきました。

 

目標の立て方を「遂行目標」から「熟達目標」に切り替えると、受験生のメンタルがタフになり、ストレスに負けにくくなるのです。

 

さらに、親自身が自分の価値観を「遂行目標」から「熟達目標」に切り替えることで、受験生のメンタルをより安定させる効果が高まるのです。

 

 

強迫観念によって受験生の脳は、どうしてそのようになってしまうのか?

 

親御様はどうやって「遂行目標」から「熟達目標」に切り替えればいいのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、こうしたポイントをわかりやすく解説しましょう!

 

 

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  強迫観念によって入試に落ちる受験生!

 

強迫観念とは、不安を呼び起こすネガティブな考えや衝動が、繰り返し頭の中に割り込んでくる現象をさします。

 

受験生にとっては、強迫観念がごくごく軽いものであっても、入試に落ちてしまう危険因子となります。

 

 

しかも、ストレスによって増悪する傾向があり、入試の本番が近づくと、症状が重くなるケースが大半です。

 

実際、入試のシーズンになると、受験生を専門に診療する私の心療内科クリニックに、学力はあるにもかかわらず、強迫観念の暴走で落ちてしまったという気の毒な受験生が、多くご来院されます。

 

 

検査や問診を行うと、ごくごく症状が軽かった時期に適切な対処をすれば志望校に合格できたのに・・・と感じるケースが少なくありません。

 

受験生の親御様は、ぜひ、強迫観念に基づく変調が我が子に見られないか、今の段階でチェックしてあげておいていただきたいのです。

 

 

  受験生に生じる強迫観念とは?

 

受験生に生じる強迫観念は、一般の人が持つ強迫観念とは、かなり特徴が異なります。

 

 

どんな方でも、強迫性障害という病気になると、強迫観念に囚われて苦しむことになります。

 

触ったものが不潔だという強迫観念で、手を洗い続ける人・・・。

 

玄関の鍵をかけるのを忘れたかもしれないという強迫観念で、何度も何度も確認のために戻る人・・・。

 

これが、一般の人に見られる典型的な強迫性障害の症状です。

 

 

もちろん、受験生が、たまたま、こうした一般的な強迫性障害になることもあります。

 

しかし、それ以上にはるかに多いのは、受験ストレスによって、強迫観念が生じるということです。

 

 

  受験ストレスによる強迫観念とは?

 

受験ストレスによって生じた強迫観念には、独特のパターンがあります。

 

受験生の親御様には、ぜひ、次のような症状が出ていないか、お子様をチェックしてあげていただきたいです。

 

 

・模擬テストで、いつも時間が足りなくなって、問題が解ききれない・・・。

 

・同じところを丁寧に勉強しすぎて、先に進めない・・・。

 

・英語も国語も、課題文を読むのがものすごく遅い・・・。

 

 

これらは、いずれも、受験ストレスによって脳内で強迫観念が生じた場合に生じる典型的な症状です。

 

 

  入試に落ちる恐怖感が暴走!

 

こうした強迫観念の根底にあるのは、入試に落ちるのが怖い・・・、あるいは悪い点数を取るのが怖い・・・という恐怖感の暴走です。

 

眼の前の問題を解かなければ試験の点数が悪くなる…という恐怖感に取り憑かれると、時間配分のために、完答をあきらめて次の問題に進むことができなくなります。

 

 

また、ある単元を勉強しているときに、そこそこ記憶できているにもかかわらず、それが完璧だと思えなければ、ひょっとして、その部分が出題されて落ちてしまうかもしれない・・・という恐怖感に囚われてしまいます。

 

これでは、次の単元の勉強に進めません。

 

 

すべては、根本的には、入試に落ちることへの恐怖感、悪い点数を取ることへの恐怖感が、脳内で暴走することによって生じているのです。

 

 

  落ちたくないから落ちてしまう皮肉な結末!

 

入試で最も大事なのは、時間配分です。

 

強迫観念に取り憑かれて次の問題に進めなければ、いくら学力があっても、確実に落ちます。

 

また、普段の勉強でも、強迫観念に取り憑かれて次の項目に進めなければ、バランスの良い勉強ができず、やはり確実に落ちます。

 

 

入試に落ちたくないという強迫観念で入試に落ちる・・・。

 

なんとも皮肉で、なんとも悲しい結末です。

 

しかし、毎年、入試のシーズンになると、こうした悲劇が繰り返されるのです。

 

そうならないように、受験生の親御様は、しっかりと見守ってあげていただきたいです。

 

 

  予防のためには、「遂行目標」をすてること!

 

我が子の受験勉強にも、強迫観念かもしれない様子が見受けられた場合は、親御様に真っ先に取り組んで頂きたいのが、メンタル医学で「遂行目標」と呼ばれているものを捨てることです。

 

「遂行目標」とは、他人から自分の能力を高く評価してもらいたい、あるいは低い評価を避けたいとする目標のことです。

 

 

多くの受験生が、偏差値の高い学校に合格するという「遂行目標」をもとに、受験勉強に取り組んでいます。

 

しかし、メンタル医学の研究で、「遂行目標」に縛られることが、ストレスを増大させ、さらに脳がストレスに脆弱な体質になることが実証されています。

 

実際、「遂行目標」の過剰な追求によって、「受験うつ」を発症する受験生は、私が心療内科クリニックで診察していて、とても多いということを実感しています。

 

 

  まず、親から始めよ!

 

では、受験生の場合、「遂行目標」の中心となる他人からの評価とは、具体的には、誰の評価なのか?

 

それは、親御様そのものなのです。

 

 

実際、受験強迫性障害に陥った受験生の親子カウンセリングを行うと、親御様にこうした心理があり、それがお子様に伝染して拡大している場合がとても多いのです。

 

だからこそ、お子さんに「遂行目標」を捨てるように無理じいさせる前に、まず、親御様自身が、「遂行目標」を捨てることです。

 

そうすることが、結果として、我が子の合格に直結するわけです。

 

 

  「熟達目標」が合格へ導く!

 

では、「遂行目標」を捨てて、代わりに、何を目標とすればいいのでしょうか?

 

それは、メンタル医学で「熟達目標」と呼ばれているものを追求することです。

 

 

「熟達目標」とは、自分の能力を着実に伸ばし、一歩一歩、自分を成長させたいとする目標のことを指します。

 

「熟達目標」を意識して勉強をすると、受験ストレスが生じにくく、さらに脳がストレスに負けないレジリエンスが高まることが多くの研究で実証されています。

 

 

まず親自身が「熟達目標」に切り替え、さらに、普段の日常会話でお子様に声掛けをするとき、「熟達目標」を尊ぶ精神を元に、お話する内容を修正しましょう。

 

そうすれば、やがてお子様も徐々に「熟達目標」に切り替わり、メンタルが強くなることで、結果として、志望校への合格を掴み取ることができます。

 

 

  心理を超えた脳の変調に注意!

 

ただし、こうした対策で受験生の抱える問題が解決するのは、心理的なレベルの変調にとどまっている場合に限ります。

 

強い落ち込みやイライラが2週間以上も続く場合は、脳の情報処理のシステムそのものに変調をきたしている可能性があります。

 

その場合は、単なる心理的な対処では解決せず、脳そのものに働きかける対処が必要です。

 

特に、特に扁桃体という部分が暴走すると、理性的なな判断ができなくなり、さらにイライラや焦燥感が高まって、思考力も低下させてしまいます。

 

 

この脳の反応が激しくなり、「強迫性障害」という病気と同じような状態になっているため、時間配分などでも失敗するというケースが、今、増えているのです。

 

 

また、ある程度以上、ストレスが重い場合は、受験の強迫性障害、あるいは、それに準じたその手前の状態になっている可能性があり、踏み込んだ対策が不可欠です。

 

これについては、以下の「受験の強迫性障害」の解説をご一読ください。

 

今の時期なら間に合うので、ひょっとしたら、これであなたのお子様の人生は変わるかもしれません。

 

 



 
 

 このページの要点は? 

 

 ✓  受験生に特有の「強迫性障害(Obsessive Compulsive Disorder)」が蔓延し、思わぬ不合格の原因になっています!

 

 ✓  試験中、できない問題に執着しすぎて、時間が足りなくなっった受験生の脳内では、眼窩前頭皮質(Orbitofrontal cortex)の活動が関与している可能性があります!

 

 ✓  模擬テストの答案用紙をセルフチェックして、「強迫性障害」を見つけ出す方法を解説します

 

 ✓  英語の構文を細かく考えすぎて、長文全体の意味がつかみ取れなかった場合も、眼窩前頭皮質の活動が関与している可能性があります!

 

 ✓  受験に特化した「暴露反応妨害法」など、脳機能医学を応用した治療で入試の得点が大幅にアップします!

 

 

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本郷赤門前クリニック

 
 


「試験中に一つの問題に異常に執着しすぎて、時間が足りなくなってしまった・・・」

 

英語の構文を細かく考えすぎて、長文全体の意味がサッパリつかみ取れなかった・・・」

 

数学の計算が不安で何度も検算を繰り返し、次の問題に進めなくなった・・・」

 

あなたは、こんな経験がありませんか?

 

 

世間では、あまり知られていないようですが、「強迫性障害(Obsessive Compulsive Disorder)」という病気は、受験生の間でも決して少なくありません。

 

なぜなら、受験勉強に伴う精神的なストレスや、不合格になるかもしれないという恐怖心が、「強迫性障害」を増悪させる大きな要因となるからです。

 

 

 

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ

 

 

https://www.akamon-clinic.com/受験の強迫性障害)/