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高望みの志望校にこだわる受験生に親がやるべきこと【心療内科】
https://www.akamon-clinic.com/浪人-多浪/
「滑り止めとして、もう少し偏差値の低い大学も受験しておいたら、どう?」と親がアドバイスしたら、
「バカが行く大学なんて、私は絶対にいかない!!!」と逆ギレ・・・。
なのに、いつもスマホばっかり見ていて、熱心に勉強する素振りはまったくない・・・。
最近、このような高望みなのに努力しない受験生が増加しています。
脳内で自己愛が暴走!
誤解してほしくないのですが、高い志望校を目指すことが自己向上欲によるものであれば、それは素晴らしいことです。
私のクリニックでは、そのような受験生に対し、ありとあらゆる最新医学を活用することで合格への後押しを行い、実績を残しています。
ただし、高望みなのにまったく努力をしない受験生には、健全な自己向上欲はまったくなく、脳内で自己愛が暴走することによって心が支配されたような状態になっています。
放置すると、自己愛性パーソナリティ障害や受験うつを発症して、最悪の場合、入試会場に行くことさえできなくなることもあります。
原因は「スマホ脳」
原因は、幼年期の生育環境もありますが、最近になって増加している最大の要因はスマホによる脳への悪影響です。
その結果、延々と浪人を繰り返すという、恐ろしいスパイラルに陥ってしまう受験生も少なくありません。
親ができる対策とは?
受験生のメンタルを立て直すためには、親御様は何をするべきなのか?
具体的には、どのように受験生を説得するべきなのか?
受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりやすく解説します。
激増している受験生の「高望み+スマホ依存」
私は20年前に受験生専門の心療内科クリニックを開設して以来、数多くの受験生を診療してきましたが、ここ数年、ある特徴を持った受験生が激増しているのを目の当たりにしています。
それは、模擬テストではE判定しか取れていない大学、つまり現状の学力をはるかに上回る超難関大学しか行く気はないという、かなりの高望みであるということです。
さらに、超難関大学を目指しているにもかかわらず、熱心に勉強するわけではなく、スマホばかり見続けているという受験生です。
といっても、高望みをする野心的な受験生自体は、昔から多くいました。
ただし、今と違うのは、徹底した努力でそこから這い上がり、東大に合格するケースも少なくなかったということです。
また、スマホがなかった時代でも、漫画を読みふけったり、ゲームばっかりして、ちっとも勉強しない怠け者の受験生も、これまた、昔から多くいました。
でも、高望みなのに勉強はしないという受験生は、私が受験生だった時代と比べると、間違いなく激増しています。
14年間東大を受け続けた受験生も・・・。
高望みなのにスマホばかり見ている状態を放置すると、人生を台無しにすることになりかねません。
私のクリニックには、14年間も東大を受け続けた人、11年間も東大を受け続けた人など、浪人の泥沼から抜け出せなくなった受験生がご来院されることも、まれではありません。
現状の学力であきらめず、東大など難関大学を目指し続けること自体は、素晴らしいことです。
また、私自身も、A判定の受験生を合格させるのは当たり前で、E判定の受験生を合格させることこそが、受験生を専門に診療している心療内科医としての私のプライドです。
とはいえ、すでに10年以上も浪人を繰り返してしまうと、たとえ翌年、東大に合格したとしても、卒業後にエリートの人生を歩むのはかなり困難です。
こうした 浪人の沼にはまり込む前に、まずは親御様に、しっかりケアしていただきたいのです。
原因はスマホによる自己愛の肥大化!
高望みだがスマホばかり見ているという受験生に対して、専門の検査やカウンセリングを行うと、そうなってしまった原因が浮き彫りになってきます。
原因として圧倒的に多いのは、スマホの多用によって、自己愛が肥大化していることです。
自己愛はナルシシズムの訳なのですが、はっきりいって翻訳がダメダメで、多くの方が意味を誤解しています。
文字どおり、自分を愛するという意味だと思っている人が多いのですが、自分をいとおしんで大切にするのはむしろ「自己肯定感」と呼ぶべきであって、「自己愛」の正しい認識からはそれています。
国語的な意味は似ていますが、「自己肯定感」と「自己愛」は、医学的にはまったく似ても似つかぬ異なった概念なのです。
自己愛が暴走した受験生とは?
受験生に限定して自己愛の心理を説明すると、こうなります。
自分は東大や早慶上智に受かって当然の存在だ・・・。
だから、それより偏差値の低い大学に入学するなどという理不尽な現実は受け入れられない・・・。
ただし、目の前の努力はしたくないし、そもそも自分は目の前の努力などしなくても願望が叶うべき人間であるはずだ・・・。
このような観念で頭がいっぱいになっているので、高望みなのに、勉強はしないわけです。
もちろん、認知症ではないので、よくよく考えると、勉強せずに合格するのは不可能であることは認めざるを得ません。
だから、スマホを見続けることで、無意識のうちに現実を直視することから逃げているわけです。
このような症状が病的なレベルに達すると、「自己愛性パーソナル障害」という病名がつきます。
大半の受験生は、心の病としての「自己愛性パーソナル障害」には達していませんが、その前段階にあるのは確かです。
自己愛が膨らむ原因はスマホ!
現代に生きる若者の自己愛が膨張しているのは、日本に限ったことではなく、先進国に共通した現象です。
原因として、経済的に豊かな幼年期を過ごし、欲望が満たされる中で心を成熟させたことが指摘されています。
これに加え、近年、特に増加している要因がスマホの普及です。
スマホは、脳に次々と心地よい刺激を送るため、今の若い世代は、自分の心とじっくりと対話する時間が明らかに減少した状態で思春期を過ごしています。
また、スマホによって努力なしに心が満たされることに脳が慣れてしまうと、努力することによって、ほしいものを勝ち取るという意欲が、だんだんわかなくなってくるのです。
こうして、高望みだけど努力はしない受験生が増加してくるわけです。
叱りつけると症状が悪化するだけ!
高望みなのに、スマホばかり見ている子どもを見て、頭ごなしに叱りつける親御様が多いのですが、これは、絶対にやめるべきです。
心療内科医の私からみると、こうした受験生は、時代が生み出した被害者のように感じられます。
ですが、それ以前の問題として、叱りつけて解決することは何もありません。
むしろ、子どもが逆に自己愛の殻に閉じこもってしまい、自己愛性パーソナル障害の発症を加速したり、イライラして「受験うつ」を発症することもあります。
解決のためには、高望みなのに勉強しないことを親御様が認めてあげる必要はまったくありませんが、そうなる受験生の心理を理解する必要はあります。
まずは、お子さんとじっくり話し合うことが不可欠です。
話し合うゴールデンタイムは土曜日の昼食後!
高望みだが勉強しない受験生と話し合うのに、メンタル医学からみて最も望ましい時間帯だと言えるのが、土曜日の昼食の後です。
この時間が、親子の対話のゴールデンタイムだと考えてください。
一般的には、1日の中で受験生親子が対話するのに最も望ましい時間帯は、夕食後だとされています。
この時間帯は副交感神経が優位となり、親子ともに落ち着いた精神状態で話し合えるからです。
ただし、高望みだが勉強しないという受験生の場合は、脳の性質上、副交感神経と連動して、自己愛も夕方以降に膨らんできます。
これにともなって、志望校の高望みもさらに激しくなってしまいます。
話し合うのは、そうなる前の土曜日の昼食後が最適だというわけです。
模擬テストのデータを示し客観的に説得!
高望みなのに勉強しないのは、あくまでもメンタルの問題であって、認知症のように理解能力が低下しているわけではありません。
ですから、模擬テストのデータを示しながら、客観的に現状を指摘すると、受験生も理解はしてくれます。
このとき、親御様にとって大事なのは、主観的な発言をいっさい封印するということです。
特に「こんなことじゃ、人間としてダメだ!」などといった精神論をぶつけると、受験生の脳も主観的なモードにかわり、より自己愛をベースにした判断に偏ります。
これでは、なんの解決にもなりません。
現状を図解して説明してあげる!
人間の脳は、言葉で認識するより、図を見て認識したほうが、より客観的に判断できる性質があります。
会社の会議やプレゼンで図を多用するのは、無意識のうちに脳のこうした性質を利用していたわけです。
メンタルが不安定な受験生に客観的な判断をしてもらうには、脳のこの性質を、ぜひ、利用するべきです。
その場で上に現状を図解してあげると、自己愛が膨らんだ心とは切り離して認識できるので、現状を受け止めてもらうのに効果的です。
ただし、親御様の主張を一方的に図解で示すだけではだめです。
お子様の主張も、親が図解してあげて、その矛盾や問題点に、お子さん自身で気づいてもらうことが必要です。
子供の夢は否定しない!
高望みなのに勉強しない受験生に対し、改めさせる第一選択は、勉強をしないというほうです。
高望みのほうを改めさせると、受験生は、そのままスマホ依存になるだけです。
私のクリニックでは、脳医学とメンタル医学によって、こうした受験生を合格させることに特に力を入れています。
その中で、偏差値の低い大学を押し付けるということは、いっさい、しません。
現状の成績に見合った大学に受かるのは当たり前で、むしろ、E判定など現状で合格が厳しい大学に受験生を逆転で合格させるのが私のクリニックの最も大事なミッションです。
ただし、そのためには脳医学に基づいた適切な努力が必要です。
受験生には、現実を直視していただいた上で、現状を打破して偏差値の高い大学に受かるための覚悟を持っていただきます。
ただし、その覚悟さえあれば、最新医学を活用することによって、もともとも学力より二段階くらい偏差値の高い大学に合格できているかたが多いです。
ベストを尽くして高い目標にチャレンジするのは、とっても大事なことです。
大事なのは、浪人の悪循環に陥る前に、正しい対処をすることです。
心当たりのある受験生、あるいはご家族の方は、このことを解説した14年間浪人を続ける心の病と合格のための処方箋をご参照ください。
例のごとく、アップしたページの冒頭だけ、こちらのブログでもご紹介しておきます。
記載事項に該当する方は、必ずホームページを見てください!
https://www.akamon-clinic.com/浪人-多浪/
このページの要点は?
✓ 東大を受験し続けて14年という受験生を診察したら、本当の原因は非定型うつ病だったというケースがありました。
✓ これに限らず、模擬テストでE判定しか取れないのに、超一流大学しか眼中にないという「東大E判定症候群」とも呼ぶべき症状が急増しています。
✓ 自分は努力しなくても成功する特別な人間なのだという空虚なプライドで、脳ががんじがらめになっているのが原因です。
✓ 受験に特化した光トポグラフィー検査を行うと、「東大E判定症候群」の脳には一種独特の波形が現れる場合が多いのです。
✓ ただし、もともと地頭は良い場合が多く、適切な治療を行えば成績は急上昇しやすいのも事実で、早期発見・早期治療が志望校合格への命綱です。
東大を受験し続けて14年・・・。
つまり、浪人生活14年目・・・。
私のクリニックには、そんな受験生がご来院されたことがあります。
もちろん、年齢はもう30代です。
この方は、極端な例ですが、模擬テストを受けたら、合格できる可能性が20%以下のE判定ばかり。
なのに、東大や京大など、難関大以外は眼中にないという受験生が、最近、特に増加しています。
問題なのは、その中に、かなりの割合で「非定型うつ病」を発病している人がいるということです。
https://www.akamon-clinic.com/浪人-多浪/