母親のストレスで入試に落ちる受験生の脳【受験専門の心療内科】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

母親のストレスで入試に落ちる受験生の脳【受験専門の心療内科】

⇒ 「母原性受験ストレス」の解説はこちらから!

 

 

 

受験の心療内科

 

母親のストレスで入試に落ちる母原性受験ストレス(Maternal exam stress)

 

 

 

 

ここ数年、受験生が母親から受けるストレスによって入試に落ちてしまうケースが増加しています。

 

これが、「母原性受験ストレス(Maternal exam stress)」です。

 

子どもの合格を誰よりも願う母親が、こともあろうか、入試に落ちる大きな原因になってしまうというのは、いたたまれない気持ちになってしまいます。

 

 

「母原性受験ストレス」とは、具体的にはどのようなものか?

 

どうすれば「母原性受験ストレス」を防ぐことができるのか?

 

母親は、受験生にどのように接すればいいのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに分かりやすく解説します。

 

 

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ストレスが増える受験期に、突然うつ症状を発症する人が急増している。うつで人生を狂わさないために、受験生本人や家族ができることは何か。受験生専門外来のがストレス管理や効率の良い勉強法を解説する。

 

 

母原性受験ストレス(Maternal exam stress)とは?

 

母原性受験ストレス(Maternal exam stress)」とは、受験生が母親の言動から受けるさまざまなストレスの中で、入試に落ちてしまう、あるいは「受験うつ」を発症してしまう原因になるという重症度の高いものを指します。

 

 

単に、「親がウザい・・・」と受験生が愚痴をこぼすくらいのことなら、笑って済ませられるかもしれません。

 

でも、「母原性受験ストレス」の水準まで達してしまうと、入試の失敗に直結してしまうので、話は深刻です。

 

 

特に、コロナ感染以降、リモートワークなども増え、どうしても、受験生と母親が顔を合わせる機会が増えました。

 

それによって、親子の心理的な負担や衝突もより増加してしまい、受験生の脳には「母原性受験ストレス」が、以前よりもはるかに重くのしかかってしまうわけです。

 

 

ストレスを招く母親の心理とは?

 

「私は、子どもを叱ったりはしません!」

 

「無理やり勉強させることもしないんです!」

 

受験専門の心療内科クリニックで問診をしていると、このようなお話をされ、だから大丈夫だとおっしゃるお母様も多くいます。

 

 

でも、こういったケースであっても、今どきの若い世代のデリケートな受験生の脳には、「母原性受験ストレス」が大きな負担をかけるのです。

 

 

何が、受験生のストレスを増幅するのか?

 

それは、高偏差値の大学に合格してほしいという母親の期待なのです。

 

 

母親のサポートは合格率を上げる!

 

誤解してほしくないのですが、我が子の受験に親が期待をかけること自体は当然のことで、決して悪いことではありません。

 

子どもの幸せを願う母親としての愛情が、合格してほしいという思いに結実しているわけで、人間として素晴らしいことです。

 

また、大学受験の年代になっても、親御様が愛情を持って子どもの受験を適切にサポートすれば、合格率は間違いなく高まる方向に作用します。

 

 

ただし、親のサポートを受験の結果が良い方向に作用させるには、大事な条件があります。

 

それは、母親のメンタルが安定していることと、受験生への母親のサポートが脳医学的に適切であることです。

 

 

母親の心理に紛れ込むプライドの罠!

 

では、どのような場合に、母親の言動が受験に悪い効果を与えるのでしょうか?

 

受験生とお母様との母子カウンセリングをしていて、最近、特に増加していることを痛感させられることがあります。

 

それは、母親が抱く期待の中に、親自身のプライドや世間体を取り繕いたい心理が、本人が気が付かないうちに紛れ込んでいることが多いということです。

 

 

精神的に追い詰められてデリケートになっている受験生のお子さんは、そのことを無意識のうちに敏感に感じ取ります。

 

これによって脳の中で「母原性受験ストレス(Maternal exam stress)」が増幅し、場合によっては「受験うつ」になってしまうのです。

 

お子さんが、親に対して、「うるさい!」、「放っておいてくれ!」という場合、それは単なる暴言ではなく、その背後にこうした複雑なメンタル面の問題が潜んでいる場合がとても多いのです。

 

 

本当に怖いのは無自覚の錯覚!

 

ただし、多くの場合、親子ともに、脳内の無意識の領域で生じる現象なので、母親も無自覚で、受験生の子どもも無自覚のうちに、こうした悲劇の化学反応を起こしてしまいます。

 

その結果、「受験うつ」に陥ってしまう例がとても多いのです。

 

こうしたケースは、入試の時期が近づくにつれて、メンタルの不安定さが谷底に転げ落ちるように悪化する危険性があります。

 

合格をつかみ取るには、一日も早く、受験生の脳をリセットしておく必要があるのです。

 

 

母原性受験ストレスのSOSサイン!

 

母親が声をかけたとき、受験生から「うるさい!」、「放っておいてくれ!」という返事が返ってきたら、それは、母原性受験ストレスのSOSサインかもしれません。

 

その言葉を真に受けて、本当に受験生のわが子を放っておいたら、入試に落ちてしまうだけです。

 

 

また、親に放っておいてもらったら入試に受かるわけではないということは、イライラしている受験生の方にも、よく理解しておいていただきたいことです。

 

合格を勝ち取るために、まずは、受験生の脳の中で起こっていることが何か、親子ともに、よく理解しておくことが不可欠です。

 

ぜひ、「母原性受験ストレス」について、以下の解説記事もご一読ください!

 

https://www.akamon-clinic.com/母原性受験ストレス/

 

 



 
 

 このページの要点は? 

 

 ✓  母親が子どもの受験ストレスを悪化させる症例(Maternal exam stress)が増加しています!

 

 ✓  親の虚栄心や空虚な期待感が、お子さんの受験ストレスを生み出す原因になっています!

 

 ✓  「うるさい!」「ほっといてくれ!」と受験生が口にするようになった場合は、親が生み出す受験ストレスのSOSサインだと捉えるべきです!

 

 ✓  「ほっといてくれ!」と言われたからといって、その言葉の通りに子どもをほうっておくと、「受験うつ」に進行する危険があるので、適切な対応とは言えません!

 

 ✓  まずは、親自身がメンタル面における安定を取り戻した上で、メンタル医学に基づいた方法で子どもを支えてあげましょう!

 

 

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 ポイント! 

受験ストレスの本当の原因が母親であるケースが増加しています!


わが子が受験ストレスによって成績を急降下させた場合、ご両親、とりわけお母様は、心配でいたたまれない気分になるものです。

 

しかし、こうしたケースについて私が親子カウンセリングを行うと、実は、“母親自身”が、お子さんの受験ストレスの原因になっている場合が、とても多いことに気づきます。

 

これが、母親由来の受験ストレス(Maternal exam stress)です。

子どもを志望校に合格させるために、母親が良かれと思ってやっていることが、逆に足を引っ張ってしまっていという、なんとも皮肉なことが現実に起きているのです。

 

 

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「母原性受験ストレス」

 

 

 

 

 
 

 

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