受験生の燃え尽き症候群!自分で治す方法とは?【心療内科】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

受験生の燃え尽き症候群!自分で治す方法とは?【心療内科】

⇒ 「受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」はこちらから!

 

 

 

受験生の燃え尽き症候群!自分で治す方法とは?

 

 

 

 

今日のテーマは、入試のシーズンが終わりを迎える今の時期にとても増加する受験生の燃え尽き症候群を、ちょっとしたことを心がけるだけでご自分で治せる方法についてのご紹介です。

 

 

  浪人生が1学期を無駄にする受験・燃え尽き症候群!

 

受験・燃え尽き症候群は入試の合格した人や、これから本格的な受験勉強に突入していく高校1年生や2年生にも増えているのですが、何といっても多いのが、今年の受験に失敗し、浪人生になった人です。

 

3月は、これまでの受験勉強の疲れを癒やすために少し勉強を休むというのは悪くない選択ですが、新年度を迎えた4月になったら、受験勉強のギアを一気に上げる必要があります。

 

にも関わらず、いつまでも無気力のままで、勉強が手につかなくない状態がズルズルと続いてしまう人が急増しているのです。

 

実は、そのうちのかなりが、受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)なのです。

 

放置していると、1学期を丸々無駄にしてしまい、来年の入試も失敗してしまいます。

 

 

  オリンピックで注目を集めた燃え尽き症候群!

 

燃え尽き症候群というと、真っ先に思い浮かべるのがオリンピックだという人が多いのではないでしょうか。

 

オリンピックに出場した選手が、その後、重度の無気力になるというケースが相次ぎ、燃え尽き症候群が世間の人に知られるようになりました。

 

試合に勝つために徹底的に努力したことによる脳疲労と、新たな目標を見いだせなくなった心理的要因が化学反応を起こして、脳内で意欲がわかなくなってしまうのです。

 

ただし、これはスポーツ選手に限ったことでなく、受験生についても、入試に落ちてしまった人はもちろん、受かった人でさえ、受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)になってしまう場合が少なくないのです。

 

 

  5月病は東大生の燃え尽き症候群だった!

 

実は、5月病も、もともとは東大生の燃え尽き症候群だったことがわかっています。

 

5月病というと、現在では、新社会人や学校の新入生の適応障害を指す場合が多いですね。

 

でも、この言葉のルーツをたどると、もともとは、50年ほど前、東大に合格した学生が5月に登校できなくなる奇病として5月病という名前が付いたのです。

 

もちろん、その中には、一部、適応障害も含まれていたようですが、当時の記録を最新のメンタル医学の診断基準に当てはめると、燃え尽き症候群が中心だったことがわかります。

 

つまり、当時から受験勉強によって燃え尽き症候群になる人が多かったということです。

 

 

  コロナが加速した受験燃え尽き症候群!

 

では、なぜ、受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)になってしまう受験生が増加しているのでしょうか?

 

もちろん、コロナ感染の影響で我慢を強いられる不自然なライフスタイルが続いた影響は、間違いなくあるでしょう。

 

受験燃え尽き症候群も、増加している「コロナうつ」の一つでもあるわけです。

 

 

ただし、受験燃え尽き症候群の増加は、コロナの感染拡大よりはるかに以前から起きていました。

 

私が院長を務めている受験生専門の心療内科で診療している経験でいうと、10年ほど前から増加していることを感じていました。

 

増加している本質的な原因は、別にあると考えるべきです。

 

 

  スマホとゲームの脳への刺激で受験燃え尽き症候群に!

 

受診した受験生を問診すると、燃え尽き症候群になった方は、ほぼ例外なく、スマホやゲームへの依存が見られます。

 

スマホもゲームも、脳に強力な刺激を送り、快感ホルモンのドーパミンを大量に分泌させます。

 

その結果、脳は努力しなくても、楽しい感覚を得ることができるのです。

 

 

一方、現実の受験の世界はシビアで、同じ水準の快感を得ることは、たやすくありません。

 

その結果、心をワクワクさせて気分を引っ張り上げてくれる目標を見いだせなくなって、その結果、受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)に陥るわけです。

 

 

  中学生にまで広がる受験燃え尽き症候群の若年化!

 

また、最近では、受験燃え尽き症候群の若年化が進んでいます。

 

10年前なら、受験燃え尽き症候群は大学受験に失敗した浪人生が発症する場合が大半でした。

 

ところが現在では、それ以外でも、中学受験が終わった中学1年生や2年生、あるいは高校受験が終わった高校一年生も、この時期、受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)になる人が増加傾向にあります。

 

こちらは脳が発達段階にありますので、特にメンタル医学に基づく適切な対策が必要です。

 

 

では、具体的には、対策はどうしたらいいのか?

 

  対策:心がワクワクする実現可能な目標を見つける!

 

 

対策①:実現可能な範囲で心がワクワクするような将来の目標を見つける。

 

 

こちらは、私が教育顧問を務めている浜学園グループで開催していただいた受験生とその保護者向けの講演会で使用した画面です。

 

たとえ入学したのが偏差値の低い大学でも、そこで腐らずに努力して大学院で一流の業績を残せば、専門職や研究職では一流になれます。

 

また、こちらも講演会で使用した画面の再利用で恐縮ですが、中学受験を終えて受験・燃え尽き症候群になった方は、こいうのも心を回復させる目標になります。

 

 

灘中や筑駒に入学して6年間怠けた人より、普通の中高でも6年間努力した人のほうが東大の合格率が高いのは当然です。

 

この他にも、実現可能で心がワクワクする目標は、工夫次第でいっぱい見つかります。

 

おすすめは、目標ノートを作って、夢を見つけるとともに、見つかった夢に向かってモチベーションを維持することです。

 

 

  他にもまだまだある「受験・燃え尽き症候群」の対策!

 

また、以下の方法も受験・燃え尽き症候群の対策に有効です。

 

・5分間、計算ドリルと解いて、脳のウォーミングアップをしてから、勉強に取り掛かる!

 

・勉強場所を曜日ごとに移動させながら勉強する!

 

・カーテンをブルーや緑の色に変える!

 

・10分に一回くらいのペースで、右手に思いっきり力を入れる!

 

 

 

  とても危険な「ディパーソナライゼーション」とは?

 

ただし、こうしたご自分でできる対策だけでは解決できない場合もあり、受験生のご家族にチェックしていただきたいポイントがあります。

 

それは、受験生に勉強するよう注意すると、「うるさい!」と冷たく怒鳴りつけるような反応が返ってこないかということです。

 

 

これは、メンタル医学で、「ディパーソナライゼーション(Depersonalization:冷淡な態度)」と呼ばれ、受験・燃え尽き症候群に関して、重要な症状です。

 

優しかった我が子が、急に心が凍りついたように冷淡になった場合は、脳に重大な変調が起こっている可能性があります。

 

 

この場合も含め、受験生自身も保護者の方も、取り返しのつかない心の崩壊を防ぐために、ぜひ、以下の解説文もご一読いただければと思います。

 

https://www.akamon-clinic.com/受験の燃え尽き症候群/

 

 

 

 受験・燃え尽き症候群 

Examination burn-out syndrome


 
 

 このページの要点は? 

 

 ✓  燃え尽き症候群とは、アメリカの精神科医、ハーバート・フロイデンバーガー(Herbert J. Freudenberger)が提唱したもので、一種の心因性うつ病とも捉えられえています。

 

 ✓  頑張って受けた模擬テストの後に、勉強へのヤル気が急にわかなくなってしまった場合、「受験燃え尽き症候群」の危険性があります。

 

 ✓  脳内で、受験勉強を頑張ろうという意欲の枯渇や消耗(Emotional Exhaustion)が急激に起きるのが特徴です!

 

 ✓  受験生が親へ暴言を吐くようになる場合も多く、これはメンタル医学で「冷淡な態度(Depersonalization)」と呼ばれる重要な兆候です。元気があり余っていると誤解する親も多いのですが、「受験燃え尽き症候群」のSOSサインの可能性があります。

 

 ✓  受験に特化した光トポグラフィー検査などを受けることによって脳機能の状態を詳しく調べ、脳の不調をピンポイントで治すことで、早期の回復と志望校への合格が可能になります。

 

 

東京大学本郷キャンパス赤門正面

本郷赤門前クリニック

 

 ポイント! 

急激なやる気の低下は「受験燃え尽き症候群」かもしれません!


それまで、真面目にコツコツと勉強してきたのに、ある日を境に、急にヤル気がわかなくなってしまう・・・。

気がついたら、受験勉強は進んでいらず、一日じゅう、スマホばかり見ていた・・・。

 

そんな異変が起きたら、受験ストレスによる「受験・燃え尽き症候群(Exam burn-out syndrome)」の可能性があります!

 

早期に脳機能に何が起こっているのか正しく理解し、適切な対処を施すことが必要です。

これを怠ると、合格を勝ち取れないだけでなく、本格的な「受験うつ」に移行し、志望校への合格は絶望的になってしまいます。

さらに、意欲はいつまでたっても回復せず、成人後も仕事につかずに引きこもりになるなど、将来に禍根を残すことにもなってしまうのです。

 

 

大切なのは、「気合で頑張る・・・」、「気の持ちようで勉強を再開させる・・・」といった精神論では解決しないということです。

逆に「受験ストレス」による脳への悪影響が激しくなり、燃え尽き症候群の症状が悪化してしまうことになりかねません。

受験生の脳に特有のストレスの性質をよく理解し、それに合致した適切な対処が必要です。

 

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「受験の燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」

 
 
 
 

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