勉強のヤル気が高まる!自分に語りかける言葉の心理法則とは?【受験専門の心療内科】
勉強のヤル気を高める「自分応援法」とは?
ヤル気の出ない受験生の方に、ぜひ、取り入れていただきたいのが、「自分応援法」です。
その名の通り、自分で自分を応援するということですが、ある一工夫をすると、たったそれだけのことで、脳内の意欲の中枢をより効率よく刺激できるということが、研究で解明されたのです。
「自分応援法」のポイントを一覧表にしましたので、まず、こちらをご覧ください!
脳科学の研究が進む応援の効果!
応援の力については、脳科学の研究が進み、その効果が、かなり詳細にわかってきました。
思い出していただきたいのが、北京オリンピックや東京オリンピックです。
いずれも無観客のケースも多かったのですが、そのぶん、普段、練習をともにしている仲間の選手や関係者の応援の声が選手によく届きました。
もうダメだと、誰もが負けを覚悟したときに、応援の声を受けて、息を吹き返して逆転勝利というのが、オリンピックでも何度も起きましたね。
脳科学で証明された「頑張れ」の効果とは?
「頑張れ!」と応援してもらうと、力が湧いてくるのは、スポーツも受験も同じです。
ただし、受験生の場合、周囲の人の励ましよりも、もっと効果があるのは、自分自身が自分を励ますことです。
特に、勉強のヤル気については、とりわけ高い効果を発揮することがわかっています。
おすすめしたいのは、一問解くごとに「頑張れ」と、頭の中で声に出して自分を励ますことです。
これにより、脳の側坐核とよばれる部分が刺激を受け、本当に頑張れるようになるという実験結果が得られているのです。
「頑張れ」の効果を高める脳医学の法則とは!
ただし、「頑張れ」という言葉で脳を効果的に刺激するには、脳医学の法則を知っておく必要があります。
脳の側坐核への刺激効果は、ほんの数分程度で、持続時間は決して長くはありません。
でも、心の中で「頑張れ!」とつぶやくぐらいなら、0.5秒で済んでしまうことですよね。
たいして手間がかからないことを考えれば、自分応援法は1問ごとにやれば、効果の持続時間が短いという短所を補えるわけです。
特に、小問が連続して攻めてくる大学入学共通テストや私大の入試には、とりわけ有効だということです!
自分の名前を添えるとヤル気の刺激効果がアップ!
さらに、自分自身に応援の言葉をかけるときに、ちょっとした工夫をすると、効果がアップしてくれるという意外な効果が研究で解明されました。
もう一度、先程のパネルを見てください。
驚くべきことに、自分の名前を添えて、「○○君、頑張れ!」と応援の声を送ると、より意欲がアップしてくれるという研究結果が発表されているのです。
正直、自分で自分の名前を添えて応援の声を送るのは、少々、照れくさいものです。
でも、自分の部屋で自分ひとりで勉強しているときだったら、恥ずかしくはないですよね。
また、周りに人がたくさんいる自習室では、心の中で、自分の名前を添えて応援しましょう。
これだけでも効果が上がるのです。
自分の名前を付け加えると脳のメタ認知能力が高まる!
では、どうして、自分の名前を先に付け加えるだけで、勉強の意欲を高める効果がアップするのでしょうか?
秘密は、脳のメタ認知能力にあります。
メタというのは、高いという意味で、自分自身の感情などを一段高い視点から客観視する認知機能をメタ認知能力と言います。
自分を応援するときに自分の名前を付け加えると、一段高い視点から自分の感情を客観視して応援しているという立場が明確化されます。
そのため、勉強の意欲を高めるためのメタ認知能力が強化されるので、より受験勉強にバリバリ取り組めるわけです。
このほか、先程のパネルに書いたことは、すべて研究で効果が実証されてます。
ぜひ、一つ一つを心かけながら自分を応援すると、勉強に大きな結果が出てきます。
「自分応援法」ができない受験生の場合は?
ただし、いざ、勉強中に「頑張れ」と自分を応援しようと思っても、それができないという受検生もいます。
あなたは、そうなっていないでしょうか?
なんだか、心がきつい・・・。
めんどくさくて、嫌な気分になる・・・。
無理に「頑張れ」と自分を励ますと、なんだか物哀しい気分になる・・・。
心当たりのある方は、一刻も早く、改善が必要です。
ドーパミンが枯渇し、脳の側坐核が刺激を受けにくい状態になっている可能性が高いからです。
この場合、ドーパミンで側坐核を刺激し、勉強のヤル気を回復させる方法が、合格を勝ち取る上で有効です。
以下の解説を必ずご参照ください。
このページの要点は?
✓ 受験ストレスが脳の機能に障害を与えるため、ヤル気の低下を生み出します!
✓ 勉強のヤル気は、脳の「側坐核(Nucleus accumbens)」という部分が中心になって生み出されます!
✓ ストレスは、脳の「背外側前頭前野(DLPFC)」の機能を低下させることで、ヤル気の喪失を生じさせます!
✓ 「背外側前頭前野」への磁気刺激によって、勉強に対するヤル気の急激な回復を図ります!
ポイント!
受験勉強などのヤル気は、脳の奥深い部分にある「側坐核(Nucleus accumbens)」と呼ばれる部分が中心になって生み出される仕組みになっています。
このため、「側坐核(Nucleus accumbens)」は意欲の中枢と呼ばれることもあります。
試験で良い点数を取ると、ますますヤル気が出てきますね。
そんな経験が、どなたもあると思います。
良いことがあると、A10神経が快感ホルモンと呼ばれるドーパミンを分泌するため、気持ちよくなるわけです。
同時に、A10神経は「側坐核」にもドーパミンを分泌して、活動を活発にしてくれます。
ヤル気がさらに高まるのは、こうして起こる脳の生理的な現象なのです。
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