英語国語の成績アップ!ストレスによる読解力低下の回復法【心療内科】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

英語国語の成績アップ!ストレスによる読解力低下の回復法【心療内科】

 

 

 

 

受験の心療内科

 

英語国語の成績が即回復ストレス性の読解力低下

 

 

 

 

今日のテーマは、英語や国語の読解力が最近、低下してきたな・・・と感じている受験生に、ぜひ、今すぐ実践していただきたいことです。

 

特に共通テストは、英語や国語の読解問題に加え、数学・世界史・日本史・物理・化学・生物でも出題文が長く、読解力が低下すると、十分な知識があっても失点してしまうという、とてももったいない現象が起きます。

ですから、読解力の回復は、志望校への合格を勝ち取る上で、生命線だといえます。

 

 

しかし、読解力の学力自体が急に低下するということは、脳の性質上、まずありえないことです。

読解力が悪化した場合、その原因は、大半が「ストレス性の読解力低下」、あるいは「脳疲労による読解力低下」です。

 

 

もちろん、学力に問題があって読解力が低い場合は、時間をかけて勉強するしかありません。

しかし、「ストレス性の読解力低下」や「脳疲労による読解力低下」の場合は、試験を受ける直前に誰でもできる簡単なことを実践しただけで、ある程度は回復させることができます。

 

メンタル医学の研究で、こうした効果が見つかってきたのです。

 

 

「ストレス性の読解力低下」や「脳疲労による読解力低下」は、どうして起きるのか?

具体的には、どんなことを実践すれば、読解力を即座に回復させることができるのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、分かりやすく解説します。

 

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ストレスが増える受験期に、突然うつ症状を発症する人が急増している。うつで人生を狂わさないために、受験生本人や家族ができることは何か。受験生専門外来のがストレス管理や効率の良い勉強法を解説する。

 

 

 

「ストレス性の読解力低下」「脳疲労による読解力低下」とは?

 

英語や国語の読解力は、1日や2日で急に伸びるということはなく、長期間にわたる地道な勉強が必要なことは、受験生ならどなたも実感していることでしょう。

 

しかし、逆に言えば、少し勉強を怠ったからと言って、急に学力が下がることもないというのが、読解力の特徴でもあるのです。

 

 

ところが、現実には、突如として読解力が急激に低下することを経験する受験生が多いのも事実です。

 

この場合は、原因は学力自体の低下ではなく、「ストレス性の読解力低下」、あるいは「脳疲労による読解力低下」の可能性が高いのです。

 

 

特に、入試の直前期、あるいは、入試のシーズンが始まって、ストレスや脳疲労が高まると、こうした症状が起きやすくなります。

 

1年を通して読解力が高かったのに、入試のシーズンだけ読解力が低下して、入試の結果が壊滅的なものになった・・・という受験生も少なくありません。

 

 

ただし、「ストレス性の読解力低下」や「脳疲労による読解力低下」は、急に低下する一方で、適切な対策をとれば、急速に回復させることも可能です。

 

今日の記事では、そのうち、ご自分でできる、ものすごく簡単な方法をご紹介します。

 

 

読解力は、大脳新皮質の機能の組み合わせの歯車が噛み合わず低下!

 

低下してしまった読解力をご自分の意志の力で回復させるには、まず、そもそも読解力が、脳のどのような仕組みで生み出されるものなのか、理解しておくことが必要です。

 

 

実は、読解力というのは、脳の大脳新皮質と呼ばれ部分の、かなり幅広い領域の機能を複雑に組み合わせることで実現されている、極めて高度な能力なのです。

 

さらに、脳の扁桃体の影響も密接に受けるので、メンタルの不調にも、とてもデリケートに反応してしまいます。

 

 

文章を読んでいる自分自身の感覚としては、そんな感じはあまりしないと思います。

 

それは、脳内では、読解力を生み出すプロセスのごく一部しか、意識下に置かれていないからです。

 

 

この誤解が症状を悪化させることが多いのです。

 

これを防ぐため、脳が読解力を生み出す機能は、とても複雑で、とても繊細で、メンタルと密接に結びついているものだということは、ぜひ、理解しておいていただきたいです。

 

 

読解力は脳内のストレスの状態を示す指標となる!

 

受験勉強は辛いな・・・。

 

入試に落ちるのは嫌だな・・・。

 

こうしたネガティブな心理状態になると、ストレスホルモンが増加し、今までは普通にできていたこうした情報処理の複雑な組み合わせが、ほんの少しではありますが、歯車が噛み合わなくなってきます。

 

脳は、たったそれだけのことが起きるだけで、文章全体の意味を理解するということが、できなくなってしまうことがよくあるのです。

 

 

勉強をしていると、記憶力や思考力など、どんな能力も、調子が上がったり下がったりするものですよね。

 

でも、その中で、特に読解力は、とりわけストレスの影響で下がりやすいという危険な特徴を持っているのです。

 

 

実際、受験ストレスが脳の限界を超えると、「受験うつ」を発症しますが、その段階まで至ると、ほぼ例外なく、読解力は低下します。

 

だから、逆にいうと、読解力は脳内のストレスの状態を示す指標となるわけです。

 

ぜひ、ご自分の読解力の状態を常にセルフチェックしておいて、受験ストレスの脳への悪影響を未然に防いでいただきたいのです。

 

 

脳医学の研究で解き明かされた読解力回復の秘訣とは?

 

読解力がストレスによって低下してしまうということはご理解いただけたと思いますが、そんな読解力が低下した脳の状態を回復させる効果のある対策が、脳医学の研究で解明されました。

 

普段の勉強でも取り入れていただきたいのですが、ストレスがとりわけ高まる本番の入試や模擬テストで実践すると、効果が特に実感できます。

 

 

やることは、とっても簡単です。

 

試験問題が配布されてから、試験開始の合図があるまで、目を閉じておくことなんです。

 

 

脳の大脳新皮質は、視覚情報の処理に7割の領域が関わっています。

 

目を閉じることで、その領域に休息を与え、余力を持った状態で試験に取り掛かることによって、読解力は回復しやすい状態になるわけです。

 

 

脳とスマホが動画の情報処理に苦戦するのは同じ理屈!

 

この効果は、スマホをイメージすると、わかりやすいと思います。

 

音声だけのファイルは、容量が小さいので、サクサク再生できます。

 

でも、動画はファイルの容量が大きいので、たまにフリーズして、くるくる回るようなサインが出ることがありますね。

 

スマホにとっても、音声の情報処理は楽勝・・・・、動画の情報処理は苦戦・・・しちゃうわけです。

 

 

さらに人間の目は、スマホの画素数などと比べ物にならないぐらい高精細です。

 

しかも、目の網膜に写った画像を脳の最も後頭部にある17野と呼ばれる領域に投影するわけですが、スマホの画面とは違って、それができたら、脳のお仕事はそれでおしまいというわけにはいきません。

 

そこから脳の視覚連合野を中心に映像の分析が始まり、どこで何がどうなっているのか、認識を行うわけです。

 

これが膨大な情報処理を要するのです。

 

 

目を閉じるだけで脳内でアルファ波が広がる!

 

実は、ずっと目を使い続けるとこは、脳にとっては、かなりタフなことなのです。

 

だから、ストレスでいっぱいいっぱいになっている脳をリセットするには、たまに、目を閉じる時間を設けるべきなのです。

 

実際、脳波を測定すると、ほとんどの方は、目を閉じただけで、ストレスが緩和する方向になっていることを示すアルファー波が出ます。

 

勉強の合間に、1分程度、目を閉じるだけで、脳のストレスを緩和する作用がかなり得られます。

 

 

この方法は、さらにパワーアップさせられるコツがあり、「読解力を低下させる受験うつ」の解説記事の中でご紹介しています。

 

また、読解力を回復させるために、誰でもすぐできる、あと2つの方法も解説していますので、読解力が危ない・・・という受験生の方は、以下の「読解力を低下させる受験うつ」の解説記事をぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 



 

 

 このページの要点は? 

 

   脳科学で「心の黒板」と呼ばれているワーキングメモリー(Working memory)の機能が脳内で悪化すると、文章を読み取って理解する能力が低下します。

 

  チェックポイントは、「スラスラと読めない」、「同じ部分を何度も読み返す」、「読むスピードが低下する」、「読み終えても内容が頭に残っていない」という症状です。

 

   決して学力そのものが低下したわけではないので、ワーキングメモリーを回復させることで、再びスラスラと読み取れるようになります。

 

   ご自分お一人で、今すぐ簡単に実践できる対策を3つご紹介します!脳医学を活用することで、読解力の回復を図りましょう!

 

 

  

東京大学本郷キャンパス赤門正面

本郷赤門前クリニック

 
 

それまでスラスラ読めていた英語の文章が、急に読み取れなくなってしてしまう・・・。

 

もし、そんな症状が起きたら、受験うつを中心とした脳機能の障害が原因になっている可能性が高いので注意してください。

 

 

もちろん、英語だけでなく、現代文や古文漢文など、文章の読み取りが苦手になるというのは、国語で起こる場合もあります。

 

中には、問題文の文章量が多い化学や生物といった理系科目で生じることもあります。

 

 

私達は普段、意識することはありませんが、長い文章を読み取るとき、ワーキングメモリー(Working memory)など、脳の高度な機能を活用しています。

 

 


対策:試験開始の瞬間まで目を閉じ続ける!


受験ストレスがたまると、脳の大脳新皮質の領域が広範囲にわたって疲労します。

 

これが情報処理の遅れとなり、文章がスラスラ読めなくなる原因になります。

 

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ

 

 
 
 
 

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