模試の失敗を引きずる心の病気と治し方!【受験専門の心療内科】
⇒ 「受験・燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」はこちらから!
今日のテーマは、模試の失敗をいつまでも引きずってしまって、精神的に立ち直れなくなる心の問題について、その対策も含めて解説します。
受験生にとって、秋は模試の季節ですよね。
模試を受けたら、当然、その結果が続々と返ってきます。
予想に反してD判定やE判定を喰らった場合、落ち込むのは仕方のないことです。
でも、私は受験生の脳を専門に診察する心療内科医として、強く注意を促したいのは、
問題の本質は、それをきっかけに、糸が切れたように無気力になって、集中して勉強できなくなる場合が少なくないということです。
これは、とっても危険。
志望校への合格を勝ち取るうえで、模試の判定が悪いことより、こちらのほうが、はるかに危険です。
この場合、受験生本人もご家族も、試験の結果を引きずっていると判断される場合が多いです。
でも、安易にそう決めつけるのは、絶対にやめていただきたいです。
なぜなら、この場合は、「受験の燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」の危険性があるからです。
燃え尽き症候群というと、一生懸命に努力していた人が、オリンピックや入試が終わったあとで、無気力になる病気だというイメージが強いと思います。
あたかも意欲が燃え尽きてしまったかのように無気力になるので、燃え尽き症候群と呼ばれるようになりました。
確かにこういうケースも多いのですが、受験生に限って言うと、まだ入試が終わっていない今の時期に燃え尽き症候群になるケースも多いのです。
その引き金になるのが多いのが、模擬テストなんです。
受験生の場合は、秋の模擬テストに照準をあわせて頑張ってきた人が多く、そこで、いわば脳のエネルギーを使い果たした状況になり、さらに、結果が思わしくないと、「受験の燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」になってしまうわけです。
この場合は、入試が終わったあとに発症する場合より、受験生へのダメージは、はるかに深刻です。
なぜなら、早く治さないと、下手をしたら、入試の試験会場に行けなくなることさえあるからです。
そうでなくても、入試の直前期に極度の無気力だと、学力の面でも、大きなダメージになります。
ということで、今日は、私のクリニックのホームページのうち、「受験の燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」のページをリニューアルしてもらいました。
以下、冒頭だけ、こちらのブログでもご紹介しておきます。
心当たりのある方は、ホームページを見てください!
https://www.akamon-clinic.com/受験の燃え尽き症候群/
受験・燃え尽き症候群
Examination burn-out syndrome
このページの要点は?
✓ 燃え尽き症候群とは、アメリカの精神科医、ハーバート・フロイデンバーガー(Herbert J. Freudenberger)が提唱したもので、一種の心因性うつ病とも捉えられえています。
✓ 頑張って受けた模擬テストの後に、勉強へのヤル気が急にわかなくなってしまった場合、「受験燃え尽き症候群」の危険性があります。
✓ 脳内で、受験勉強を頑張ろうという意欲の枯渇や消耗(Emotional Exhaustion)が急激に起きるのが特徴です!
✓ 受験生が親へ暴言を吐くようになる場合も多く、これはメンタル医学で「冷淡な態度(Depersonalization)」と呼ばれる重要な兆候です。元気があり余っていると誤解する親も多いのですが、「受験燃え尽き症候群」のSOSサインの可能性があります。
✓ 受験に特化した光トポグラフィー検査などを受けることによって脳機能の状態を詳しく調べ、脳の不調をピンポイントで治すことで、早期の回復と志望校への合格が可能になります。
ポイント!
急激なやる気の低下は「受験燃え尽き症候群」かもしれません!
それまで、真面目にコツコツと勉強してきたのに、ある日を境に、急にヤル気がわかなくなってしまう・・・。
気がついたら、受験勉強は進んでいらず、一日じゅう、スマホばかり見ていた・・・。
そんな異変が起きたら、受験ストレスによる「受験・燃え尽き症候群(Exam burn-out syndrome)」の可能性があります!
早期に脳機能に何が起こっているのか正しく理解し、適切な対処を施すことが必要です。
これを怠ると、合格を勝ち取れないだけでなく、本格的な「受験うつ」に移行し、志望校への合格は絶望的になってしまいます。
さらに、意欲はいつまでたっても回復せず、成人後も仕事につかずに引きこもりになるなど、将来に禍根を残すことにもなってしまうのです。
大切なのは、「気合で頑張る・・・」、「気の持ちようで勉強を再開させる・・・」といった精神論では解決しないということです。
逆に「受験ストレス」による脳への悪影響が激しくなり、燃え尽き症候群の症状が悪化してしまうことになりかねません。
受験生の脳に特有のストレスの性質をよく理解し、それに合致した適切な対処が必要です。