不登校から脱却!心療内科の治療とは?
不登校で悩んでいる生徒さんやご家族のみなさん。
私は、不登校の脳や心の問題を診療する心療内科の医者として、声を大にして言いたいことがあります。
それは、夏休み最後の今の時期こそが、不登校を克服するラストチャンスだということです。
脳医学とメンタル医学を駆使すれば、今なら、9月1日に間に合います。
ただし、これを逃すと、かなり厳しい現実が待っているのも事実です。
不登校を克服するには、具体的には何を行えばいいのか?
「ニュースSAKIDORI」という番組の医学情報コーナーでお話させていただいた内容をもとに、わかりやすく、不登校を克服するための脳医学をご紹介いたします。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20220501/11/yoshida-takayoshi/a9/84/j/o0341050015110906242.jpg?caw=800)
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9月1日が不登校を克服する天王山!
長期に不登校になっている生徒さんが、学期の途中に登校を開始するというのは、簡単なことではありません。
昨日まで学校を休んでいた生徒が、突然、登校してくると、周囲の生徒の皆さんは、どうしても注目してしまいます。
その結果、多くの視線が集まり、そのプレッシャーで翌日から、また不登校に舞い戻ってしまう・・・というのは、心療内科クリニックで不登校の生徒さんのカウンセリングをしていて、よく耳にすることです。
一方、9月の新学期の開始直後だったら、長い夏休みを挟んでいるので、登校しても不自然さはありません。
だから、学校生活にすごく戻りやすいんです。
ただし、9月1日になって頑張っても、それで登校できるほど、不登校は甘いものではありません。
一般的には、脳の働きについて、苦痛がなく登校できる状態になるよう体質改善をするには、個人差はありますが、かなり期間がかかる場合が多いです。
でも、最新の脳医学とメンタル医学を駆使すれば、大幅に短縮できるようになったのです。
逆算すると、今こそが、不登校から脱却するラストチャンスだということです。
ぜひ、知っておいていただいたいのは、不登校になった原因が、実は、うつ症状にあるという場合がとても多いということです。
にもかかわらず、不登校になったご本人もご家族も、うつ症状が不登校の原因だとは気づかず、それか不登校を長引かせる大きな要因になってしまっているのです。
うつ病というと、世間では、心がふさぎこむ病気だというイメージが持たれがちです。
もちろん、そういう場合も多く、不登校になった生徒さんが極度に落ち込んでいる様子だったら、親御様も、うつ病かもしれないと気づくことができます。
ただし、うつ症状の中には、心がふさぎこむということはあまりなく、不安感が強く出る場合、あるいは無気力だけが強く出る場合も少なくないのです。
特に、中学生や高校生といった若い世代の脳は、こういう傾向を強く持っているのです。
この場合は、ご本人もご家族も、うつ症状だとは気づかず、その結果、心療内科で治療を受ける機会を逃して、ズルズルと不登校を続けてしまうというケースが、ものすごく多いのです。
不登校の原因がうつ症状であれば、それさえ治したら、辛かったはずの登校が、なんの苦もなく普通にできちゃいます。
だからこそ、ご家族がうつ症状に気づいてあげることが、とても大事だということです。
医療の進歩が短期の回復を実現!
以前は、不登校の原因がうつ症状だとわかっても、治療には長い月日がかかりました。
うつ病の治療には、SSRIと呼ばれる抗うつ薬が使われることが多いのですが、18歳未満の場合は、副作用の問題が大きく、基本的に使用できません。
また、抗うつ薬が効果を発揮するまでには、かなりの期間が必要です。
さらに、仮に効果が出たとしても、副作用で眠気が出ることが多く、うつ症状自体は改善したとしても、朝、起きることができなくなるので、結局、不登校は克服できないということが多いのです。
これに対し、脳に磁気のパルスを当てる磁気刺激治療の場合は、ごく短期に効果が出るので、不登校をすぐに克服したい場合は、とても有効な治療手段です。
9月1日の登校再開に向けて、そのための治療開始は、今が良いということです。
こうした磁気刺激治療の効果に着目し、私の心療内科クリニックでは、不登校を克服する専門の診療プログラムを設けています。
さらに、脳の認知機能を改善させる効果もあり、治療をきっかけに成績が急上昇する場合も多く、私のクリニックでは、不登校から奮起し、東大に合格されたケースも複数あります。