苦手科目を克服するメンタル医学の法則とは?【受験の心療内科】
苦手科目は脳の誤解が生み出す幻想で、実は克服が可能!
苦手科目がない受験生なんて、ほとんどいないでしょう。
でも、入試に合格するには、苦手科目の失点は、とっても手痛いものですよね。
ですから、できるだけ早期に苦手科目を克服しておきたいものです。
そのために役立つ方法が、メンタル医学の研究で明らかになりました。
脳の認知機能は、不得意科目の情報処理が不得意ではない!
苦手という、ネガティブな脳の性質に対して、どう対処していけばいいのかについては、メンタル医学の大事なテーマで、研究も盛んに行われているんです。
その結果、わかったことは、意外にも、苦手意識の多くは、もともとはかなりが幻想にすぎないということです。
脳の認知機能が持つ本来の能力については、実は不得意科目の情報処理が能力的に低いわけではない場合が多い…ということがわかってきたのです。
でも、それではどうして不得意科目は、不得意になってしまうのでしょうか?
これには、脳が生み出すメンタルのイリュージョンが関わっているということが、脳科学の研究で解き明かされたのです。
幼児期や思春期に苦手意識のラベルを貼ってしまう!
幼児期や思春期に多いのですが、何か失敗したり、親や先生から叱られたりしたら、感情が「これは苦手なことだ」というネガティブな心理的ラベルを貼ってしまいます。
脳はそれに引きづられて、二次的に能力を低下させていたのです。
つまり、苦手科目は、本当は苦手ではなく、感情を生み出す脳の扁桃体などが苦手意識を持つことによって生み出してしまうイリュージョンに過ぎない側面が大きい…ということです。
本当に能力が低くて点数が取れないなら、仕方がないかもしれませんが、イリュージョンに騙されて点数が取れないなんて、もったいない限りです。
もちろん、勉強をサボっていたせいで純粋に学力が低くなり、点数が取れないという側面もあるでしょう。
でも、それをイリュージョンで膨らませて、傷口を広げているわけで、これはとっても損!
苦手意識は、きっちり早期に片付けてしまいましょう。
苦手科目の克服は「15分勉強法」で!
では、苦手科目はどうやって克服したらいいのか?
具体的に苦手科目を克服する「15分勉強法」については、私のクリニックのホームページに、解説ページを設けています。
以下はそのハイライトです。
要点をお読みになるだけでも、かなりお役に立つと思います。
【このページの要点!】
①得意科目と苦手科目では、勉強する場合に脳の働き方が根本的に異なることがわかってきました。
②得意科目を勉強する場合は、脳内で「没頭」と呼ばれる現象が起きるため、まとめて長時間、勉強したほうが効率がアップします。
③苦手科目を勉強する場合は、脳の前頭前野を過酷に使うため、15分程度しか高い集中力を維持できません。
④異なる脳の領域を使う科目でローテーションを組むと、脳にとって理想的な勉強ができます。
実は、好きな科目と嫌いな科目では、脳の働き方が根本的に異なるということがわかってきました。
好きな科目だと、脳では「没頭」と呼ばれる現象が起きます。
この場合、脳は高い機能を長時間にわたって維持できます。
あなたも、好きなことに熱中して、時の流れを忘れてしまったことがあるはずです。
だから、得意科目については、むしろ、長時間、まとめて勉強したほうが効率的なんです。
でも、嫌いな科目を勉強する場合は、脳の前頭前野という部分を過酷に使って、無理やり脳機能を働かせる必要があります。
だから、集中力を維持するには、15分位が限界なんですね。
もちろん、1日15分だけの勉強では足りません。
だから、いろんな科目や分野をローテーションで、回していくんです。
脳科学的に言うと、理想のローテーションは、できるだけ脳の異なる部分を使う勉強をつなげていくことです。
たとえば、
英単語15分⇒数学15分⇒日本史15分⇒化学15分⇒英語15分⇒数学15分⇒⇒⇒・・・
吉田たかよし院長のおすすめ記事