受験生は全米オープン準優勝の錦織からメンタルトレーニングを学べ!【受験・脳機能講座】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

受験生は全米オープン準優勝の錦織からメンタルトレーニングを学べ!【受験・脳機能講座】

受験生は全米オープン準優勝の錦織からメンタルトレーニングを学べ!
【受験・脳機能講座】

毎週、木曜日にお話をさせていただいているFM「ハッピーモーニング」。

今日は、
錦織圭選手を全米オープン準優勝に導いたメンタルトレーニングについて解説させていただきました。

その内容の一部をご紹介!

以下、番組の中身・・・・。



テニスの錦織圭、全米オープンで準優勝。

私は、学生時代にテニスをやっていましたが、当時は、日本人は1回戦か2回戦で、だいたい敗退。

当時は、誰も想像もできなかった大快挙。


錦織選手の快進撃の大きな要因となったのが、コーチのマイケルチャンだといわれている。

テニスの技術的な指導も素晴らしいということですが、特に大きな効果が表れたのがメンタル面の指導だったといわれている。


マイケルチャンは、錦織選手のメンタル面に大きな欠点があることに気づいた。

それは、謙虚で礼儀正しいために、勝てない心理の落とし穴にはまっていること。


心療内科の医者から見ると、これは、セルフ・ハンディキャッピングという現象そのもの。

セルフハンディキャッピングは、どなたもやってしまっていること。ぜひ、知っていただきたい。


ハンディキャップとは、不利な条件ということ。セルフというのは、自分でということ。

つまり、セルフ・ハンディキャッピングとは、自分自身で不利な条件をわざわざ作ってしまうという現象。


たとえば、学校の期末試験の前に、友達に「まったく試験勉強してないよ」と言ってしまう。

試験勉強していないのは、不利な条件だから、試験の点数は悪くて当たり前。点が良ければ頭がいい。

こうして、あらかじめ不利な条件を付けておくと、心のダメージも受けないし、自分のプライドを守れる。


だけど、自分を甘やかす分だけ、脳は頑張らなくなってしまう。

点数が悪くて当たり前だったら、まあいいやと思って、能力が発揮できなくなる。

これが、セルフ・ハンディキャッピングの恐ろしい落とし穴。


セルフハンディキャッピングは誰でもやっている。

錦織選手もやっていた。


といっても、彼は、「全米オープンの前に練習をさぼっちゃった」ということはもともとない。

でも、彼の礼儀正しさがセルフハンディキャッピングを招いているということを、マイケルチャンコーチが気づいたよう。


3年前、まだ、マイケルチャンがコーチになる前、当時、世界ランキングが1位か2位のフェデラーと対戦するとき、錦織選手は「昔からあこがれていたフェデラーと対戦できるだけで嬉しい」と発言。

いかにも錦織選手らしい謙虚な発言で好感が持てるが、マイケルチャンは、あんな発言は絶対ダメだと指摘したと報じられている。


確かに、心理的には、これはセルフ・ハンディキャッピングだといえる。

なぜかというと、対戦できるだけで嬉しいというのは、負けてもともとだという意味。

つまり、心理的には、試験勉強してないというのと同じ。自分の心にハンディキャップを与えている。

これでは、脳は甘えてしまって、本当の底力は発揮できない。


そこで、マイケルチャンは、対戦前には、自分の勝利を信じるというメンタルトレーニングを行った。

今回、錦織選手は、「勝てない選手はもういないと思う」と発言して、ニュースになりました。

セルフハンディキャッピングから決別するという宣言でもある。


最近の子供は、特にセルフハンディキャッピングが増えてきたといわれている。

心が繊細で、恥をかきたくない。

その結果、小さくまとまって、能力が発揮できていない。


錦織選手の快挙をきっかけに、ご家庭でもセルフハンディキャッピングをやめるようお子さんに話していただきたい。


本郷赤門前クリニック