「クイズQさま」出演後記、知っておきたい単位「湯川」と「テスラ」 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

「クイズQさま」出演後記、知っておきたい単位「湯川」と「テスラ」

先ほど、出演させていただいた「クイズQさま」が、無事、オンエアー。

私の登場シーンが、すごく多くて大感激!

番組のスタッフの皆さん、ありがとう!


せっかくなので、オンエアーしていただいたコメントを、ちょっとだけ、補足!


さまぁ~ず・大竹さん 「湯川って単位があるんだ?」

吉田たかよし 「原子の真ん中に原子核というのがあって、yukawaは、そんなすごく小さい世界を扱うのに便利な単位なんです」

さまぁ~ず・三村さん 「吉田先生は、1湯川っとか言ったことあるんですか?」
 
吉田たかよし 「 私が現役のころは、もう使わなくなってました」


とまあ、オンエアーは、ここまで。

補足で解説すると、湯川秀樹博士が、原子核の中で陽子や中性子を結びつける核力を媒介するものとして中間子の存在を予言。

これが正しいことが証明され、ノーベル物理学賞に輝きました。

核力が働く範囲が、1× 10-15m というとてつもなく小さい世界で、これを1yukawaと呼ぶことが提唱されたのです。

でも、現在の国際単位系では、
10-15 はf(フェムト)で表されるので、
yukawa=1fm

千分の1ごとに、m(ミリ)、μ(マイクロ)、n(ナノ)、p(ピコ)、f(フェムト)の順番です。


ちなみに、私は、医学部に入る前、量子化学を専攻していたので、細かい単位には馴染みがありました。

量子化学は特殊な分野で、研究から離れた後は、一生、知識を役立てられないだろうなと思っていましたが、ひょんなことで、「クイズQさま」で知識が役立ちました。

勉強は、しておくもんですね・・・。



とまあ、ここまでは、正直、ちょっと鼻高々だったんだけど、次がカッコ悪かった・・・!

〈スタジオでは、テスラという単位なんて、訳がわからないという話で盛り上がる〉

吉田たかよし 「皆さん、テスラっていう単位は、必ず、見たことあるはずですよ。肩こりを予防する磁石でできた製品には、◯◯テスラと書いてあります!」

伊集院さん 「それ、ガウスじゃないの・・・」

吉田たかよし 「あれれれれ・・・、えっと・・・」(シドロモドロ)

さま~ずの二人 「なんだよ、それー」 (会場から、ブーイングの嵐)


番組では、この直後に、、ナレーションで、「日本では、1997年に、ガウスからテスラに変更されました」という
解説が入りました。

結果的には、私の説明は正しかったのですが、最後まで自分を信じることができなかったのは、人間としても恥ずかしい。

研究の世界では、ガウスのようなCGS単位系と呼ばれる単位から、テスラのような国際単位系に全面的に切り替わったことは、実験に携わっている人間なら誰でも知っている基礎知識なのですが、「世間では使う単位が違うのかな・・・」などと弱気になってしまった次第です。

ただ、恥をかいたことも含め、実に楽しいテレビ出演でした。

「クイズQさま」、ありがとう!