夏山巡り | yoshiの鳥見Diary

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野鳥との出会い・ドキドキを求め、都心中心・たまに遠出・・・観察記です。

奥日光まで遠征したものの、夏鳥三昧とまではいかず、繁殖期も終盤でさえずりも下火になる中、とはいえ他に行く場所も無く、先週末6/29(土)も都内の低山帯へ。

 

当地でキバシリを撮影した日、とても気になる鳥を見ました。登山道沿いの杉林の樹冠の上、高いところを、「ゲゲッ、ゲッ、ゲッ」と聞きなれない声で鳴きながら、かなりのスピードで直線的に羽ばたき飛び去ったハト小の鳥。鳴き声からハト類の可能性は除外、声質的にはカケスやガビチョウに似るも、飛び方・シルエットが違う、あんなに早くは飛ばないし、ガビみたいに尾羽も長くない。あっけにとられて双眼鏡を覗かなかったのが悔やまれます。翼に白斑でも確認できれば・・・

 

密かな期待を抱きつつ、里山ゾーンから注意しながら登山道に入ります。しかし予想通り・・・前々週まで聞こえていたオオルリやセンダイムシクイ、クロツグミのさえずりも無く、森の中はシーン。サンコウチョウも聞こえません。前日の大雨で一層湿度を増した登山道をどんどん登っていきます。

 

 

キバシリのポイントも通り過ぎ、かなり上まで登ってきたところで、前方の杉の木にヒョイとヒヨドリのようなシルエットが飛び出します。念のため双眼鏡をのぞいてビックリ、サンコウチョウの♂です。鳴かないので完全に不意をつかれます。

 

冠羽を逆立てて警戒しているよう。このあと、さーっと上の方まで飛び去ります。

 

わずか10秒程度の出会い。上の方まで飛んでいってから、ホイホイと声を出しました。どんどん声は遠ざかり、また森は静かに。

 

上まで登って、ふと足元を見てギクリ。アズマヒキガエルがのそり。

 

尾根筋沿いに足を延ばします。開けたところでふと上空に目をやると、ツバメの仲間のシルエットが。双眼鏡でのぞくと・・・イワツバメでもない・・・アマツバメの群れです。

 

高空を全部で10羽程度がグルグルと、凄いスピードで飛び回ります。

 

彼らの飛翔力をもってすれば、繁殖場所が例え富士山あたりだったとしても一っ飛び、ここまで1~2時間で来れちゃうと思います。

 

この時期でもよくさえずっているのはキビタキ、ウグイス、ホトトギスくらい。辛うじて姿を見れたキビタキも暗い所ばかり。

 

キーコーヒィーと柔らかな声が近くから、葉陰からそーっと様子を伺うと・・・いました。イカルの姿を見るのは本当に久しぶりです。

 

尾根筋では思いも寄らぬ出会いも。前方の木にスルスルと小動物、

冬季に来た時にも見かけたホンドリスです。

 

外来種のタイワンリスでなく、在来種のホンドリスが都内の低山帯に

生き残っているのは嬉しい限り。夏毛の栗色が綺麗です。

 

見やすい位置、比較的近いところで前足ダラリン、くつろぐ姿に

メロメロになります。

 

結局、とても気になった鳥との再会は果たせず。

森の主役は、鳥から虫や小動物に移りつつあることを実感した1日となりました。

 

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急に猛暑が続いた今週、少しでも涼しい所、そして夏鳥もいよいよ見納め、ということで、本日は都内でも高山が連なる奥多摩エリアへ、プチ登山探鳥に行ってきました。

 

標高1,000m辺りから、1,500mあたりまで登っていきます。登山道入ったらいきなりカケスの声。すぐ近くを飛び回ります。

 

カケスにしては警戒心低め、どうやら幼鳥のようです。

 

沢沿いの道を汗だくになって登っていきます。ミソサザイ、そしてオオルリのさえずりがいたるところから聞こえてきます。でも姿はなかなか見えず。

 

数メートルも離れていない所からオオルリの声、葉の隙間から写真撮れるかな、と登山道で待機していた時でした。

 

「チョボイ」という声が。オオルリの物真似?しかし別の場所から聞こえたようにも。今度はオオルリのいるあたりから「チョボイッ」。やはりオオルリの発した声?と思った瞬間、さえずり始めたオオルリに被せるように「チョボイッ、チリリリッ!」・・・間違いありません、マミジロです。距離10mも無いです、最後の「チリリリッ!」の金属的な音質までクリアに聞こえてきます。

 

懸命に葉の隙間から姿が見えないか探しますが、声はすぐ近くなのに全く見えず。そのうち、オオルリかマミジロかわからないシルエットが飛んで行ってしまい、また静かに。

 

山頂付近で、時期的にもう遅すぎて、あきらめ半分であったコルリのさえずりが聞こえてきます。でも姿は藪の中・・・。ブナの森に癒されます。

 

他にコガラ、ゴジュウカラ、キバシリといったこの標高の森らしい鳥たちに出会いつつ、下山する登山道はいたって静か。

 

結局、鳥に向けてカメラのシャッターを切ったのは、登山道入り口のカケスの幼鳥だけでした。それでも、広い森の中、たまたま近距離でマミジロの声だけでも聞けて大満足、コルリも今年は姿を見れませんでしたが、最後に声を聞くことができました。

 

 

先週日曜日、葛西でコムクドリを見つけました。谷津干潟のブログによると、本日は当地で早くもムナグロが記録されたそう。都内の夏山巡りで夏鳥シーズンを締め括ったところで、いよいよ渡りの鳥たちとの出会いを期待して、灼熱のフィールドにむかう季節がやってきます。今年の猛暑も厳しそう・・・熱中症には気を付けたいですね。