大瀬良と言えば、

Aクラスのかかった大事な試合で打たれて、公然と大泣き。

マエケンが肩を抱く感じで、慰めていたのを今でも覚えています。

プロ野球 広島 カープ 大瀬良大地がノーヒットノーラン達成 ロッテ戦で 史上90人目 | NHK | プロ野球

 

 

ノーヒットノーランを達成した大瀬良大地投手は試合後のヒーローインタビューで「ちょっとまだ信じられない。自分のことじゃないような気持ちです」と率直な心境を語りました。
広島でのノーヒットノーラン達成が現在は大リーグでプレーする前田健太投手以来12年ぶりと知らされると「そういった記録には無縁だと思っていたので、きょうも粘り強く投げたいなと思っていました」と謙虚に答えました。

憧れるマエケンに届きました!

9回のピッチングについては「いつ打たれるかなと思いながらバッターと対戦していたんですが、マウンドに上がるときに大歓声を受けて、せっかくここまできたなら皆さんの前で達成できたらいいなと思い、最後の気力を振り絞って頑張りました。最後のライトフライを野間選手がちゃんと取ってくれるかなと思いながら、すごく大事に取ってくれて、最高の瞬間を皆さんと分かち合えて本当に幸せです」と話していました。

プロ野球史上90人目の偉業は2回の右ひじの手術を乗り越え、プロ11年目でたどり着いたものでした。
大学時代も故障したのに、

プロに入ってからはカープの上昇期。先発、リーフ、球数と酷使されてきた中で、高校時代のライバル・今村も2年目に早々と故障し引退しましたが、

大瀬良は復活しました!

大瀬良投手は150キロを超えるストレートが持ち味の本格派ピッチャーとして2014年にドラフト1位で広島に入団すると期待どおりの活躍を見せてきました。1年目に10勝をマークして新人王に輝くと、5年目の2018年には15勝7敗で最多勝と最高勝率の2つのタイトルを獲得して広島のリーグ3連覇に大きく貢献。チームのエースに成長しました。しかし、その後の道のりは順調なものばかりではありませんでした。

2020年に右ひじの手術を経験してシーズン途中で離脱するとここ数年は思うような成績を残せず、昨シーズンは6勝11敗と大きく負け越し、悔しい1年を過ごしました。こうした中、大瀬良投手は去年10月、プロでは2回目の右ひじの手術を受けました。

「このままずるずる行くと終わっていくだけ。しっかり結果で信頼してもらえるようにしたい」と強い覚悟を持って今シーズンに臨みました。
キャンプは手術の影響でスローペースでの調整となり、去年まで5年連続で務めていた開幕投手は同い年の九里投手に譲りましたが順調にリハビリを進めてオープン戦でも結果を残し、開幕ローテーション入りを果たしました。若手のときのようにストレートを主体に押し込む場面は少なくなりましたが、得意のカットボールを中心にフォークボール、スライダー、シュートなど多彩な変化球を操るようになりました。

きのうまで8試合に先発して防御率1.27と安定した投球を続けて迎えたきょうのロッテ戦。すべての球種を低めに集める理想のピッチングでテンポよく打たせて取り、8回までノーヒットに抑えました。ファンの大歓声に後押しされて上がった9回のマウンドはツーアウトから2者連続でフォアボールを出し、4番のポランコ選手を迎えました。ここでマウンドに広島の内野陣が集まり、ともに主力としてチームを支えてきた菊池選手を中心に「あと1つのアウトをみんなで取ろう」と声をかけてもらい、「打たせるから頼むよ」と応じたといいます。そして、この日の129球目。ライトフライに抑えて27個目のアウトを取るとマウンドに歓喜の輪が広がりました。

試合のあと、「いろんな方の支えがあってマウンドに立てている。苦しいこともいっぱいあったが、そのつど糧にして学びながらやってきた」とこれまでの歩みを振り返った大瀬良投手。新井監督も「去年の成績や5年続いた開幕投手が途切れて悔しさを持ってスタートしたシーズンだと思うが、彼の気持ちがずっと伝わっている。これが本来の大地だ」とたたえました。

大瀬良投手は今シーズン3勝目をあげ、防御率はリーグトップの1.07となりましたが、「喜びに浸れるのは1年が終わってから。次の登板が大事なので頑張りたい」と次を見据えていました。2回の右ひじの手術や不本意なシーズンも経験し、一回り大きくなった広島のエースが復活を強く印象づけました。