株式掲示板では機関投資家を畏怖するコメントをよく見ますが、

個人的には、リスク管理が甘くて、運用も硬直していて、歯止めが利かない印象です。

別に日系に限ったことではなくて、ドイツ、クレディ・スイスなど似たりよったりです。

 

いかがわしい仕組債や新興国の外貨預金、変額保険などの販売手数料に依存していたり、

低金利というか、ほとんど利息なしの預金を債券で運用して損失を出している今日この頃。

 

そもそもこれだけ株価が上昇した1年は珍しく、

運用でマイナスというのは神がかっています。これをプロというのはね、ちょっと。。。

 

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三井住友トラスト55%減益 今期最終850億円 株高で損失

2023/10/31付
日本経済新聞 朝刊

三井住友トラスト・ホールディングスは30日、2024年3月期の業績予想を下方修正した。連結純利益の見通しを前期比55%減の850億円とした。従来予想は2000億円。株価下落に備えて保有する「ベア投信」の評価損が日本株上昇の影響で膨らんだため、損失処理に踏み切る。

3期連続の最終増益を見込んでいたが、一転して減益となる。ベア投信の売却損を含む株式等関係損益が通期で1600億円の赤字になる見通しだ。

 

農林中金、有価証券評価損が2.5兆円に拡大-海外金利上昇で

(ブルームバーグ): 農林中央金庫の有価証券評価損(単体ベース)は、2023年9月末の時点で2兆5356億円と、3月末の9462億円の約2.7倍に拡大した。海外の長期金利上昇を受け、外国債券を中心に評価損が増えた。

16日に発表した23年上半期(4-9月)決算資料によると、市場運用残高も57兆1000億円と50兆3000億円から増えた。

奥和登理事長は、有価証券評価損が拡大した背景を「世界的に長期金利が一段と高くなった」ことと説明。「この水準でも自己資本比率は十分健全性を満たしている」と述べた。4-9月期の純利益は前年同期比15%減の1444億円だった。

一方、9月末のローン担保証券(CLO)の保有残高は7兆7000億円だった。円安の影響もあり、3月末時点の6兆4000億円から1兆3000億円増加した。保有するCLOは「AAA」格で、すべて満期保有目的。市場運用資産に占める割合は13%となった。

奥理事長は、「CLOは金利上昇局面には変動資産ということで魅力的だ」と説明。ただ、今後については、「この残高が極端に増えたりということはない」と述べた。

 

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主に日本国債で運用する地銀については債券含み損による影響が大きく、全国の地方銀行が保有する国内債券や外国債券、投資信託などの含み損が増え、地銀97行の含み損は2023年9月末時点で約2.8兆円と6月末から7割増えていた(15日付日本経済新聞)。