おはようございます。
2020年12月20日の公認心理師国家試験を受験し、昨日、合格を確認することができました。
やっと国家試験問題に対峙することができるようになりました。次回受験する人のために私がすったもんだした問題を中心に
分析したいと思います。
問4 ある医療機関で入院患者が自殺し、3日後に同じ病棟の患者が続けて自殺した。この病棟における自殺のポストベンションについて、最も適切なものを1つ選べ。
① 第一発見者のケアを優先する。
② 患者の担当以外の病棟スタッフは対象にならない。
③ 自殺の原因を特定し、病棟の問題ことが目的である。
④ 入院患者と医療スタッフが当該自殺に関する率直な感情を表現する機会を設ける。
⑤ 守秘義務のため、亡くなった患者と親しかった他の患者には自殺について伝えない。
この問題は、「ポストペンション」がキーワードなのですが、私は、この意味を知らなかったので、「食らいつき問題」として解きました。
国家試験の選択問題は、「間違い探しゲーム」のようなものなので、間違った選択肢は一つでも誤りがあれば〇にはなりませんので、はじきやすいです。そのため、①は「あいまいだけど、それっぽいかな」ということで正解候補として△印をつけました。自殺を目にした第一発見者が自身の自殺に引き込まれやすいと考えたからです。
②は、「患者の担当以外の病棟スタッフは対象にならない」としてますが、担当以外のスタッフも自分の担当患者が自殺する可能性もあるわけですから他人事ではないでしょう。そのため、ここで×としました。
③ 「自殺の原因を特定し、病棟の問題ことが目的である。」としていますが、心の問題では、原因だけを明らかにしただけでは問題は解決しませ ん。そのため、×としました。
④ 「入院患者と医療スタッフが当該自殺に関する率直な感情を表現する機会を設ける。」とありますが、実は、これが正解でした。私は、これを災害時の「デフリーデング」と解釈してしまい、〇にはしませんでした。しかし、ポストベンションの重要な目的は、関係者の複雑な感情をありのままに表現する機会を与えることであり、本問の状況では、自殺に関わった人たちがどのように自殺について「締めくくるのか」が重要であると考えられますから、率直な感情を表現する機会を設けることはとても大切であると言えるようです。詳細は、以下の場所で解説していただいています。公認心理師・臨床心理士の勉強会: 公認心理師 2020-4 (public-psychologist.systems)
⑤ は、「守秘義務のため、亡くなった患者と親しかった他の患者には自殺について伝えない。」としてますが、これは、直感的に×にできるでしょう。自殺は家族に深刻な影響を及ぼすが、自殺した人をよく知っている他の患者にも強い打撃を与えます。そのため、自殺の連鎖を予防するためには、その人たちへのケアが必要です。また、「守秘義務のため」とありますが、自殺が生じたという事実を必死になって隠そうとしたところであっという間に噂や憶測でほぼ全員に知れ渡ってしまいます。自殺が起きたという事実を淡々と伝えて、それに動揺している人がいるならば、必要に応じて、個別・具体的に働きかけていくことが賢明です。
実際の試験では、一問1分程度で、誤りと思われる選択肢を省き、残った選択肢を自分の正解としてマークする作業になりますが、この手の国家試験は、問題全体の3割はどんなに勉強しても解けない問題を仕組んできます。実際、今回の試験の解答速報をいち早くアップした和光大学の高坂先生も、「調べてもなかなか分からない問題が多い」とTwitterで語っていました。半面、過去問と参考書で勉強していれば、解答できる問題も6割以上組んでいます。さらに、公認心理師試験は全体の25%を占める事例問題は3点と高配点なので、こちらで挽回することも一つの戦略です。私は、事例が他の受験生よりも得点できなかったため、ギリギリの合格点でした。