友人から連絡がありました。70代の知り合いのことで相談があるというのです。彼女の話を整理すると、大きな問題が2つあることがわかりました。

 

1つは、知人の自宅にお遺骨がたくさん置いてあること。本人もそれをどうしていいかわからなくて困っている。

 

2つめが、その知人が初期の認知症にかかっていること。本人にも自覚があり病院を受診しようと思っている。今のうちに「自分が亡くなった時のことをきちんと考えて、それをだれかに伝えておきたい」と話している。

 

 そこで友人と一緒に、その方にお会いしました。

 

「故郷にお墓があったのだけど遠すぎてお墓参りに行くこともできない。自分の他には、そのお墓を見る人もいない。仕方がないので10年ほど前に『墓じまい』をして、お遺骨を家に持ってきてそのままになっている」

 

というお話でした。

 

お墓に関するトラブルや困りごとは、この頃ほんとうに多くなっています。特にお墓のお引越しや墓じまいは、法外な金額を提示されるケースもあったりして相談を受けることもしばしばです。

 

この場合は、とにかくお遺骨を納骨してあげないといけません。

そこで、いつでもお参りに行くことができるよう、川越市内にある永代供養墓をいくつかご紹介しました。

最近は3万円くらいから利用できる永代供養墓も多くなっています。値段は手ごろで、管理もきちんとしています。

後日、私が一緒にご案内をして、そのうちの1つに納骨することが決まりました。

 

さて、2つ目の問題です。自分のお葬儀は、自分が思い描いた通りにして欲しいという気持ちは、だれもが持っていると思います。

たとえ認証症が進行してしまった場合でも、成年後見人制度を利用して、今のうちに内容をきちんと伝えておけば大丈夫ですよというお話をさせていただきました。

私が信用している後見人の先生をご紹介させていただき、今度会うことになりました。病気が進まないのが一番ですが、不安が少しでも取り除かれるといいなと思っています。