続けて、不動産業(賃貸)の基本戦略③をお伝えします。

不動産会社の皆様は、お客様とのお付き合いはどれくらい続いていますか?
この質問の答えは、
 ・仲介メインの会社さんは、家探しの時だけ
 ・管理会社さんは、入居から退去まで
という答えになると思います。

マーケティングの観点では、LTV(Life time value)という考えを重視します。
すなわち、顧客と生涯付き合うことで得られる価値を重視するという考えです。
マーケットが成熟期にある昨今では、とても重要な観点です。
既にご承知だと思いますが、
 新規顧客獲得コスト>>既存顧客からのリピートコスト
で、実に5倍近い開きがあると言われています。
いかに、既存のお客様が大切かを示しています。

さて、普通の居住サイクルを考えますと
 実家 → 一人暮らし → (住替え) → 新婚暮らし → 家族暮らし → 購入
となっていく人が多いと思います。
では、このサイクルで、上手にお客様とお付き合い出来ていますでしょうか?
長いお付き合いができていますでしょうか?

残念ながら、そのような不動産会社さんは皆無だと思います。

私も過去10回の引越をしましたが、すごく良くして頂いた管理会社さんに、もう一度物件紹介をしてくれれば良かったのに、と素人ながらにお話した経験があります。

この状況を踏まえ、不動産業が今後取りうる戦略は、
 『住環境プラットフォーム戦略』
です。
すなわち、賃貸でお付き合いのできたお客様と生涯のお付き合いができうる、関係作りや取引の継続を狙うものです。

これが、将来不動産業の生き残る道と確信しています。

まだ、なんのこっちゃと思われる方も多いかもしれませんが、ピンときた経営者の方にはぜひご参考頂きたいと思います。