１型糖尿病の方の障害年金請求事例紹介

おはようございます
社会保険労務士のまいです

弊社HPの障害年金請求事例を更新しました

障害ねんきんナビ札幌事例紹介
(詳細はリンク先ページをご覧ください)

今回の事例は、１型糖尿病により障害厚生年金3級が支給された方のケースです

ご依頼者さまは本ブログの読者さま

話は遡る事２年前・・

「障害年金の請求を検討しています。」
とのメールが届きました

既に初診日から１年半が経過しており、保険料納付要件も満たしている事から請求自体は可能と判断出来たのですが・・

問題となったのは障害の程度

障害年金の認定基準上、代謝疾患の障害において、糖尿病の障害の程度（３級）は下記の通り規定されています

1⃣　内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時の血清Ｃペプチド値が 0.3ng/mL 未満を示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

2⃣　意識障害により自己回復ができない重症低血糖の所見が平均して月 1 回以上あるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

3⃣　インスリン治療中に糖尿病ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群による入院が年 1 回以上あるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

ご依頼者さまから初めてご相談いただいた２年前の時点では、上記いずれの状態にも該当していませんでした

１型糖尿病の方が障害年金の請求を行う場合、1⃣の状況で請求する事が多いため、ご依頼者さまにもその旨を説明

定期的に血清Ｃペプチドの検査を受けていただくようアドバイスし、検査結果が0.3ng/mL 未満となりましたら再度ご連絡いただくようお伝えしたところ・・

それから1年経過

「血清Ｃペプチドが0.3ng/mL 未満になりました」
と再度メールが届きました

検査数値を確認したところ、障害等級３級に該当する可能性は高いと判断できるご状態であった事から請求手続きをお勧め

請求を行いたいとの意思を確認し、請求代理のご依頼を受任しました

お手続き自体は診断書の一部に訂正が入ったものの、その他大きな問題が発生することなく、平均的な手続期間で提出完了

結果、無事障害厚生年金３級の受給権を得る事が出来ました

今回のように障害認定日時点では障害状態に該当していない場合、事後重症で請求を行う事になります

事後重症請求が認められると、障害年金は請求月の翌月から支給が開始されます

そのため障害状態に該当していると判断出来る場合は、なるべく早く請求手続きを開始する事が何より重要です

糖尿病の方に限って言えば、定期的に血清Ｃペプチドの検査を受けられる事をお勧めします

血清Ｃペプチドの検査結果が0.3ng/mL 未満となりましたら、初診日時点の年金加入制度・年金保険料の納付状況をご確認のうえ障害年金の請求手続きを検討してみてくださいね

最後に・・

本事例をＨＰに掲載するにあたり、ご依頼者さまから許可を得るためメッセージをお送りしたところ・・