Being の時代の幕開け(28)〜

第2の消化器「脳」

セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンターの活動)

 

今回は、「第2の消化器〜脳」についてです。

 

【腸脳相関】

医学会では、この数年の流行りで「腸脳相関」という視点が脚光を浴びています。

脳機能に強く影響する化学伝達物質(ドーパミンやセロトニンなど)の多く(80〜90%)は腸管に存在し、その「おこぼれ」が脳に届いているので、脳内の調整より、腸管内の調整の方が脚光を浴びてきたわけです。

 

腸内環境も、食物繊維や希少糖(糖として腸管から吸収されない糖)などが、腸内細菌の調整に関わったり、食欲(満腹感)や味覚も、上部消化管(胃とか十二指腸)で食物が通過する際に脳に指令を送っていることもわかってきました。

美味しいと感じる「味覚」や「満腹感」は、口や下部消化管だけの問題でもないわけです。

 

ドーパミンの不足に関連するパーキンソン病の初期症状は、一肢の震えや固縮だと思われていたのですが、元を正すと、便秘の症状が先行していることが多いこともわかってきました。

 

だから、この頃は、腸管が「第2の脳」という表現をして、脳機能に強く関わっていることを示唆するようになりました。

 

【腸と脳、どっちが大事?】

し、し、しかしですよ!

「腸管」の立場からすると、脳機能より下に見られるって屈辱じゃないですか?

脳が「第2の腸管」じゃねえのか?

発生学的に見ても、受精卵が細胞分割して32〜64個くらいになると、真ん中に空洞を作って(桑実胚)、そこから一本の管が形成されるところから、人間の形は作られていく。この管は、植物で言えば茎、動物で言えば腸管で、「原始腸管」と言います。

つまり、植物のように「在る」(being)ことを象徴するのが腸管なんだよ!

その後、植物から動物になるにしたがって、動く為のシステム(筋骨格系)を作ってそれをコントロールする神経が作られる。神経機能なんて、そもそも表面的な組織(外胚葉由来)のdoing なんだよ。笑

 

だから、順番で言ったら、脳神経系なんて後からできた、生存にとっては二次的なシステムなんだよね。

 

それを、脳科学だ、意識を変えろだ、マインドフルだ、なんて、枝葉なんだよ。

(過激に聞こえる!)

そう言うものは、頭を納得させるにはわかりやすいんだけど、

わかりやすいからこそ、もっと深く複雑で多様なものに心を開く機会を奪うことになってしまったのが現代社会!(すげえ断定的な俺!)

情報が人の行動を規定する社会になって、心の底から(腹を割って)交流することができなくなり、腹の虫が収まらないで、本能的な感覚が否定される気持ちになりやすいわけで、理論上(頭で考えると)いいとは思うけど、何かウソくさい!

心が病むのも当たり前だよ!心(腸管や内臓)がヒイヒイ言ってるんだから!

 

そんな「情報の流れ」に頼って生かされてるって、なんか嫌だ!(これは個人的見解ととってもらってもいいけど、みんなそう思わんか?笑)

(口調もなぜかドンドン乱暴になる私!笑)

(落ち着け!俺!笑)

 

【ATの捉え方】

ATでは、

「頭、首、胴体の関係性が、人間の機能の象徴だ」

という立場をとります。

だから、人間の機能が習慣やパターンから解放されて本来のものに戻ると、

首は楽になり(neck to be free)、

頭は前へ、上へフワフワとバランスを持って浮いていきます(head to go forward and up)

と言ってるんだけど、西洋人の思考は、やはりパフォーマンスとか目に見える結果を出すための捉え方を持つ傾向になるから、

脳が脊髄や末梢神経とうまく繋がってコントロールしている感覚、意識が声明になり、スッキリ身体の情報(ひいては、身体の外の世界の情報も)を受け取っている状態を目指す傾向にあります。

FMアレクサンダー氏も、「意識」のコントロールという言い方をしているので、言葉や理論で、スッキリと分かりやすく世に示すには都合がいいと考えた節があります。

(これは、私の解釈ととってもらって結構です!)

 

でも、もう一つの意味合いもあります。

消化管の機能を脳神経系が邪魔しない様にする為に首が楽になり、鼻や口から気道や消化管の流れを阻害しないように脳(特に前頭葉)が顔から下を押しつぶさないような流れ(直立二足歩行の動物にこそある足から頭に向かう抗重力のエネルギーの流れに頭を乗せて、消化管の本来の機能を損なわせるな!)

という意味合いも見て取れるのです。

 

アレクサンダー氏が、どこまでこれを意識していたかは、今となってはわからないけど、無意識のうちに消化管を大事にしていた形跡は、彼の著書からも見て取れます。

彼のワークが、内臓マッサージをしている描写があったり、

頭では捉えきれないものこそに真実があること

unknownの世界に自分の心を開く!

などと言ってるんだから。

 

【日本的な捉え方の融合】

英語でも、心の底や本能的な感覚を「gut feeling 」(腸の感覚)という言葉を使うけど、

日本では、腸管を軸にする「在り方」は、もっともっと浸透しています。

日本の元来の社会的関わりは、腹を割って話したり、腹が座ったり、腹が立ったり、腹わたが煮え返ったり、腹黒い奴がいたり、腹が決まったりしますね。笑

 

武道や「〇〇道」なんかも、内臓や腸管を中心にした捉え方が根底にあるようです。

茶道なんかは、お茶と茶菓子をおもてなしして、ありがたくいただく。

腸管の活動を最大限に評価する為のお作法なんだよ!

(って、対して経験もないのに偉そうに言う俺!笑)

 

だから、ATが、「自己の使い方」という人間共通の機能に取り組む活動として見たときには、欧米で脚光を浴びていない「腸管」とか「内臓」の様な、明らかには説明したり示したりできないものにじっくりと取り組んでいくことで、ゆっくりと欧米のAT界の人達にも浸透させていく交流が生まれることが、日本のAT界の役割でもあると思います。

 

「脳」が「第2の消化管」の地位を確立する様に、じっくりと取り組んでいこうぜ!笑

もう、情報に左右される世の中なんてゴメンだ!笑

腹だ!腹!笑

 

セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンター)では、世界に影響を深くじっくり与える取り組みをしています。

目に見えないけど、すごく大事なもの。

これを見逃さないで生きていくには、継続的な深い検証の繰り返しが必要です。

私達の取り組みを一緒に深めていきたい方、是非、レッスン、クラスに参加してください!お待ちしております!

 

《「痛み」のワークショップ》

2024年6月23日(日) 13:00〜16:00

場所:東京アレクサンダーセンター

(北千住駅より徒歩3分)

参加費: ¥10,000-

教師: 稲田祥宏(TAC代表)

         棚橋和子(TAC副代表)

東京アレクサンダーセンター ~~「痛み」のワークショップ~~ – JATS 日本アレクサンダーテクニーク協会 (alextech.net)

参加ご希望の方は、以下からお申込みください。

yoshiinadabsn@gmail.com

携帯:070-4105-7255(稲田)

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、2024年9月からの生徒募集(2名)しています。

 

《若手教師による初心者のためのATトライアルレッスン生募集》

 

詳しくは、ホームページをご覧ください!  

Tokyo Alexander Centre | アレクサンダーテクニーク 教師養成クラス (tac-self-fullness.net)

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水金曜日)】(9:30~13:00)

6月、7月、8月の開校日は

 

6月                          14

   17 18 19 21

   25 25 26 28

7月  1  2  3  5

    8  9 10 12

8月  5  6  7  9

《福岡での個人レッスン》は、2024年6月16日(日)、17日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで、 <uzumaki@hya.bbiq.jp> にお願いします。)

6/16(日)6/17日(月)稲田祥宏の個人レッスンin福岡 – JATS 日本アレクサンダーテクニーク協会 (alextech.net)

 

いずれのクラスの予約、ご質問は、すべてメールにて、

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