アレクサンダーテクニーク教師養成講座学校で学ぶこと(10)

存在として関わる!

〜東京アレクサンダーセンター(TAC)のトレーニングコースでAT教師になろう!〜

 

【カウンセリングの考え方】

カウンセリングの基礎として、アメリカの心理学者カールロジャーズの取り組み方に触れた人は多いと思います。

人と関わる時の自分の在り方として、

1 共感的理解(empathetic understanding):

     相手の心情を理解し、相手にチューニングする。

2 無条件に肯定的に捉え注意を向ける(unconditional positive regard):

      相手の価値観、言葉使い、生い立ちなどを含め、全て「今、ここにいる相手」の正直な気持ちから出てくるものとして捉える。

3 自己一致(congruence)

     相手の真意を捉え、誤解が生じないように質問や確認をすることで、理解を一致させる。

 

と言う基本要素を彼は提唱しました。

これは、セルフフルネス(AT)の方向性と通じるものがあって、

相手に対する姿勢が、自分の意見を主張する為ではなく(Non-Doing)、相手や自分自身(Primary Control)と深く関わり知る為(自己観察:observe habitual reaction)に、自分にとって無駄なことをせず(Inhibition)、自分を整えること(work on self)で、相手の表現する行動、仕草、言葉の選び方、価値観など「結果」として現れるものに囚われる(End-gaining)ことなく、

そうした「結果」が相手の中から現れるまでのプロセスに注意が向いている状態(Means-whereby)を表します。

(そして、ふたを開けると、こういう自分の態度(方向性:Direction)が、「自分の使い方」(the Use of the Self)を向上させ、自分自身の成長につながることになるということなんですけど)

 

【セルフフルネス(AT)の取り組み】

セルフフルネス(AT)の取り組みでは、自分自身が、「心と身体の統合機能」として存在する中で、人間の表現するあらゆるもの(結果)は、心と身体の中で統合されながら現れてくるプロセスとして体験している状態にいる時、

相手も同様のプロセスが起こっていることを察知し、同期していきます。

 

同情による「寄り添う」ことでもなく、

無条件に受け入れようとすることでもなく、

誤解を修正しようとするのでもなく、

 

ごく自然に人間としての機能どうしが関わるので、

頭で理解してすることだけでもなく、

雰囲気に呑まれて同情するのでもなく、

必然的に「存在」として関わることになります。

 

【結論(結果)を出したがる「自分」を保留にする】

この取り組みは、「相手に対してどうするか」ではなく、

「自分が存在している」かどうかが基礎になります。

 

なぜなら、文字通り、自分が存在しないで、相手を認めることなんてできないからです。

 

カウンセリングを学ぶ人や、電話対応や看護介護職で、患者さんやクライアントの気持ちに寄り添いたいと思う人が、

「傾聴できる存在」

になる為には、

頭の理解で自分を正したり、

気分を乗らせたりするアプローチには限界があることを知るといいです。

なぜなら、こうしたアプローチは、自分自身を人間の持つ本来の機能を引き出すことより、

新しい能力を上乗せして、その場を乗り切ることで良しとしてしまうからです。

 

イワシの大群が列をなして、周囲と同期して動くように、

私達は、相手の意識よりずっと深い流れに寄り添って行動したり、表現したりする力を備えています。

 

情報化社会にドップリ浸かった現代人は、良い情報で自分にとって有利になる結果を作りたがります。

しかし、本来自分の持っている機能を無視して得る「結果」は、

体裁は整えることはできても、心の底では納得しない違和感を作り続けます。

 

なぜなら、表面的なこうした「結果」は、自分自身とはあまり関係のないものだからです。

 

体裁を整える(結果を出す)気持ちを保留し(Inhibition)、

「本当の自分」に任せることが、自分を「傾聴できる存在」に結果としてなる。

というプロセスを経た方が、心は深く満たされます。

 

【存在として関わる】

「存在に触れる」ことは、魅力的だし、深く感情を動かします。

しかし、深い感情もまた、自分の中で色々プロセスされた「結果」なので、

その結果に従ったり、なぞったり、感情に浸っていると、

やはり無理がかかり、心の底がスッキリしないものが残ります。

 

「心と身体の統合機能」として、「人間として存在すること」は、

意識や感情を含めて、もっと大きな枠組みの世界の中で生きることです。

自分という全体性と統合性を持った「自分」が、認知や感情を超えて存在することしか、

お互いの存在に触れることには繋がらないことがわかります。

 

勿論、「存在に触れる状態」も、現象として見える「結果」なので、

永続していることはなく、途切れたり、浮き上がってきたりする類のものです。

「存在している現実」が見えると同時に、

感情や色んな詮索(偏見?)が起こる。と同時に、

もっと深い現実を探る自分が現れる。

 

【セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンター)の学習環境】

セルフフルネス(AT)では、「存在として関わる」状態になるには、

本来の自分の姿に戻ること、「心と身体の統合機能」として在ることに取り組みます。

クラスでは、各々がこの取り組みをしている環境で、周囲の取り組みの方向性に影響されながら、学び合います。

 

「存在に触れる」学習は、意識も、認知も、感情も、身体の状態も全部含めて統合する力に自分を任せる学習です。

この実践感は、時間をかけて、自分自身に取り組み、周囲と影響し合いながら明らかになっていきます。

 

よく起こることですが、虚構の理想に浸って、体験を積まないでいると、

どんどん「歪んだ認知」に腐食されていることに気付かない自分になっていきます。瞬間、現実に触れただけで、何かいい気分に浸ってるだけで終わっちゃうんですね。

 

未知の世界に飛び込んで、「本来の自分」を基準に人生を生きて行きたい方、

「ワーク」(取り組み)を通じて、自分を成長させませんか?

東京アレクサンダーセンターの学習を是非体験してみてください。

お待ちしております!

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、2024年9月からの生徒募集(2名)しています。

 

《若手教師による初心者のためのATトライアルレッスン生募集》

 

詳しくは、新規改訂したホームページをご覧ください!  

Tokyo Alexander Centre | アレクサンダーテクニーク 教師養成クラス (tac-self-fullness.net)

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水金曜日)】(9:30~13:00)

5月、6月の開校日は

 

5月 祝日  7  8 10

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《福岡での個人レッスン》は、2024年5月12日(日)、13日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで、 <uzumaki@hya.bbiq.jp> にお願いします。)

5/12(日)5/13日(月)稲田祥宏の個人レッスンin福岡 – JATS 日本アレクサンダーテクニーク協会 (alextech.net)

 

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