Being の時代の幕開け〜(22)

話を聞け!(インプットを忘れる人の末路)

セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンターの活動)

 

 

情報化社会にどっぷり浸かっている私達は、何でも頭で処理することに慣れ、部分的な対処(正解のある学習や合理的な考え方やメソッドなど)は上手になりますが、自分の心を捉えるのは凄く下手です。

セルフフルネスは、今までのパターン化された学習から自分を解放し、自分や周囲の現実に向き合う体験を積み重ね、「beingの世界」に身を置く取り組みです。

このシリーズでは、現代社会に今こそ必要とされる「beingの世界」を一緒に見ていきましょう!

 

今回は、「インプット」についてお話しします。

 

【人間の営み】

「人間の営み」(機能)をコンピュータのシステムに当てはめると、

1. インプット(入力)

2. 計算+記憶

3. アウトプット(実行)

みたいな捉え方が可能ですが、「生き物」の方がこれらの役割は複雑に入り組んでいます。

例えば、人同士のコミュニケーションを見ても、

*探りを入れて(3)、相手の反応(1)を見ることで、相手の内部で何が起こっているか(2)を察したりすることもあれば、

*ひたすら聞き役(1)に徹して、相手の真意(2)を受け入れて、相手にとって必要な言葉をポツッと言う(3)こともあれば、

*自分の中で湧き上がる発想や感情(2)を感じながら、適当に会話のやりとり(1)(3)をしながら、自分のしたい方向に相手を誘導することもあります。

 

また、これらのコミュニケーションにも色んな深さや視点が混在しています。

 

【アウトプットの時代の終わり】

ところが、情報化社会が浸透してきた現代人にとっては、

「良いもの悪いもの」

「質の高いもの低いもの」

「得するもの、損するもの」

など、ものの評価基準が増えて、パフォーマンス(アウトプット)の良し悪しで

世の中が動いてきました。

ファッションやブランドなど、表向きの印象が人の行動を支配してきました。

 

それでも、この20〜30年は、パフォーマンスを発揮するにも、モチベーションや実行力、多様性や改革力など、「能力」を引き出す必要があることに気付き、ハウツー本や「成功の秘訣」みたいな書籍や情報で溢れています。

計算+記憶(2)を如何にあげるかが、人の興味の中心になってきています。

 

だけれど、これらの傾向も、結局、アウトプット(結果)を念頭に置いた興味なので、

多くの人が、興味は湧くけれど、無理矢理やらされている感じになりがちです。

 

「人間の営み」のバランスが悪いのです。

 

【インプットの大事さ】

私達は、本当に他人に対して耳を傾けたり、自分の心の中の動きに気付いたり、大切なものを発見するプロセスに身を置くことが少なくなっています。

スマホ依存して、入ってくる情報には、心の底から、自分の心と身体全部を使うような、多様性や想像を掻き立てることは少なく、何かが創造されるより、消費される感覚の方が強くなりがちです。

 

ものの在り方を捉えるには、時間が必要です。

「もの」が時間の流れの中でどのように変わっていくのか(プロセス)、ゆっくり、小さな変化が大きく明らかになることを見届ける。

「もの」の時間軸に合わせて「在る」(being)ことで、「もの」と関わる。

「もの」( 道具、相手、社会、外の世界)が何者で在るかを受け入れる(インプット)ことは、「もの」と共に存在する(being)ことと言えます。

 

(例) 私の診療所の患者さんで、適応障害で心を病み、休職に至った方がいます。

診察の時、その方に、休職して毎日どうしているのかを聞いたら、

「砂時計⏳の砂が落ちていくのを繰り返し一日中見ています。」

とのことでした。その方の言い方、在り方がなぜか私の心を強く打ったことを今でも強く印象にあります。

砂が落ちていく、その現象を淡々と受け入れる「インプット」をして心を満たす必要があったのですね。

仕事をこなすことに疲れて、自分を見つめる為のインプットがなく、心が枯渇していたのですね。

 

【自分に栄養を与えるインプット】

私達は、コンピュータと違って、色んな記憶、パターン、感情、世界観を背負って、肉体を持つ「生命体」です。

1. インプット(入力)も、

2. 計算+記憶も、

3. アウトプット(実行)も、

全部、「自分を生かす為」に質を上げて、外の世界と共に変化する「自分」を許容します。

私達が、変化し、成長し、外の世界を「知る」ことは、「自分の中の変化」を読み取ることでもあります。

インプットの質は、直接「自分を知る」ことの質を反映します。

 

【セルフフルネスの世界】

現代社会に生きる私達には、選択肢があります。

1. 守られた安全な環境にヌクヌクと「美味しい汁」を吸って漠然と生きるか、

2. 「外の世界」、ひいては「自分自身」を深く「知る」ことで、もっと満ち足りた自分の成長を享受するか。

両方? 時と場合もあるでしょう。

でも、自分自身に時間を割いて取り組まない限り、それを達成することは難しいでしょう。

「存在する」(being)ことは、人間として生きること、成長すること、外の世界を知ること、そして、「自分自身」と「外の世界」の秘めた価値に目覚めることです。

 

人間として生きる最大限の「喜び」を経験したい欲求に目覚める時代。

「Beingの時代」が始まっている今、自分に取り組む質の高い時間を費やさない理由をあなたは自分の中に見いだすことができますか?(ほとんど脅し商法!笑)

 

さあ、セルフフルネスアカデミーのレッスン、クラスに参加しましょう!

お待ちしております!

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、2024年9月からの生徒募集(2名)しています。

 

《若手教師による初心者のためのATトライアルレッスン生募集》

 

詳しくは、新規改訂したホームページをご覧ください!  

Tokyo Alexander Centre | アレクサンダーテクニーク 教師養成クラス (tac-self-fullness.net)

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水金曜日)】(9:30~13:00)

5月、6月の開校日は

 

5月 祝日  7  8 10

   13 14 15 17

   20 21 22 24

   27 28 29 31

6月  3  4  5  7

   10 11 12 14

   17 18 19 21

   25 25 26 28

《福岡での個人レッスン》は、2024年5月12日(日)、13日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで、 <uzumaki@hya.bbiq.jp> にお願いします。)

5/12(日)5/13日(月)稲田祥宏の個人レッスンin福岡 – JATS 日本アレクサンダーテクニーク協会 (alextech.net)

 

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