Being の時代の幕開け〜(20)

ワーキングメモリ(心の調整)①

セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンターの活動)

 

 

情報化社会にどっぷり浸かっている私達は、何でも頭で処理することに慣れ、部分的な対処(正解のある学習や合理的な考え方やメソッドなど)は上手になりますが、自分の心を捉えるのは凄く下手です。

セルフフルネスは、今までのパターン化された学習から自分を解放し、自分や周囲の現実に向き合う体験を積み重ね、「beingの世界」に身を置く取り組みです。

このシリーズでは、現代社会に今こそ必要とされる「beingの世界」を一緒に見ていきましょう!

 

今回は、「ワーキングメモリ」(心の調整)についてです。

 

【ワーキングメモリとは?】

ワーキングメモリ(WM)とは、情報を一時的に保ちながら操作するための能力です。

よく使われているIQテストでも、この部分をチェックする項目が含まれています。

 

WMと言っても、「短期記憶を保持する能力」のみを指すこともあれば、

人間関係など複雑な環境の中での状況把握力を見ていたり、

複雑性のあるものに対する理論構築の力を見ていることもあります

 

いずれにしても、心と身体の発達に深く関係していて、

ある程度全般的な情報処理能力のある人(IQがある程度保たれている人)で、

各々の事柄に対する理解はできて、推察力があっても、

他の情報との兼ね合いや、総合的に判断する力がなかったり、

生活する上で、情報を整理できないで、困り事が多い人もいます。

 

非認知的な行動にも影響していて、

片ずけが苦手だったり(心の整理ができないことの反映ですね。ゴミ屋敷!)、

グルグル思考になったり、

物事の優先順位がつけられなかったり、

行き当たりバッタリの行動になったり、

一つのことに囚われて忘れ物が多かったり、

重箱の隅をつつく様な思考や行動をしたり、

落ち着いて物事に取り組めなかったり、

過敏に一つのことに反応したり、

 

いわゆる「発達障害」(ADHD)を持つ人の特徴です。

そして、こういう状況で生きていると、

周囲を理解できないことから生まれる恐怖や不安、

劣等感、癇癪、自尊心を傷つけられ自己評価が低くなる

など、生きずらい状況(二次障害)に陥ることも多いわけです。

 

【環境は大事!】

世の中は、情報化社会!

情報処理能力が常に試されていて、

この波に乗れない人は蹴落とされていくかのように動いています。

 

昭和の時代なら、田舎で生まれ育ち、学歴も知識もない「じいちゃん」「ばあちゃん」が、

何も物を考えずに、習慣にどっぷり浸かって淡々と生活している人も多くいました。

今では、ほぼ全国民がスマホを持っていて、

わからないものに対してインターネット検索やSNSで情報を得たり、

交流したりする習慣は浸透しています。

 

だから、情報は脳の中に入っていなくても、サイバーがアシストしてくれる。

でも、そこから情報を整理して、総合的に判断したり、質問したり、

行動したりしながら外の世界と関わる能力がすごく試される社会になっています。

 

だから、WMが低い人は社会から取り残されがちです。

同時に、社会が頭の情報処理力に価値を見出すことにエネルギーが注がれると、

もっと素朴な人間力、「生きてるだけで価値がある」ことが、秘めた価値になっている側面もあります。

 

「あの人、頭は悪いけど、いい奴なんだ!」

「いいんだよ、いてくれるだけで!」

「何もしていなくても、心の支えになってくれる!」

「無口で、良いこと(正しいこと、適切なこと)ばかり言わない所がいいんだよね!」

見たいな目で見てくれる環境を、「発達障害」などで生きづらい人は必要としています。

 

能力で人の価値を決めない世界ですね。

 

【WMは変化する!】

セルフフルネス(AT)の実践をしているグループの中にいると、

「能力」で測れない人間の価値に焦点を当てることになります。

なぜなら、このアプローチは、出てくる結果(能力)ではなく、

その結果(能力)を作る人間の機能に焦点を当てているからです。

 

「心と身体の統合機能」に焦点を当てると、

重力の影響下の身体のバランス、

心の安定、情報処理の歪みのなさ、

公平性客観性、距離感など、

本来人間の持っている力(噛み砕いてプロセスする性質)に重きを置いて、

実際に出てくるもの(能力や結果)を操作する必要性が薄くなります。

 

そして、バランスのとれた安定感、感情や習慣で歪ませない客観性の世界に身をおいて、

様々な情報を扱っていると、無理強いすることなく、

自然とワーキングメモリ的な能力を発揮する機会が増えます。

 

WMという結果を高めることに躍起になるのではなく、

WMが使われている自分の充実した活動にエネルギーを注ぐと、

結果としてWMが高まる環境を自分の中に作ることになるのです。

 

【セルフフルネスの取り組み】

私達は、誰も時代や社会に取り残されたくはありません。孤立したくないのです。

「今、ここで自分を生きること」が、人類史上特異な変化の真っ最中にある現代社会とは、

ともすると真逆のことに感じることは多いのかもしれません。

 

しかし、どんな特異な環境にあっても、

私達は上手く適応して「自分で在り続ける」可能性を秘めています。

自分が他の人間も持っている「心と身体の統合機能」として生きている。

凄く複雑なシステムを持った「人間の機能」を素朴に、バランスを持って、

安定して、時に想像もできない様な秘めた能力を発揮して生きることができます。

 

セルフフルネスの取り組みでは、ここにエネルギーを注いで生きることが現代社会を生き抜く最強の方法であると捉え、検証しています。

 

このブログを読んだ人は、もうやるしかないですね。

セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンター)の取り組みに参加しましょう!待ってるぜ!

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、2024年4月からの生徒募集(2名)しています。

 

《若手教師による初心者のためのATトライアルレッスン生募集》

 

詳しくは、新規改訂したホームページをご覧ください!  

Tokyo Alexander Centre | アレクサンダーテクニーク 教師養成クラス (tac-self-fullness.net)

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水金曜日)】(9:30~13:00)

4月、5月の開校日は

    春休み

4月          12

   15 16 17 19

   22 23 24 26

      30

5月 祝日  7  8 10

   13 14 15 17

   20 21 22 24

   27 28 29 31

 

《福岡での個人レッスン》は、2024年4月21日(日)、22日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで、 <uzumaki@hya.bbiq.jp> にお願いします。)

 

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