Being の時代の幕開け〜(15)

根底を読み解く力

セルフフルネスアカデミー(東京アレクサンダーセンターの活動)

 

 

情報化社会にどっぷり浸かっている私達は、何でも頭で処理することに慣れ、部分的な対処(正解のある学習や合理的な考え方やメソッドなど)は上手になりますが、自分の心を捉えるのは凄く下手です。

セルフフルネスは、今までのパターン化された学習から自分を解放し、自分や周囲の現実に向き合う体験を積み重ね、「beingの世界」に身を置く取り組みです。

このシリーズでは、現代社会に今こそ必要とされる「beingの世界」を一緒に見ていきましょう!

 

今回は、「根底を読み解く力」についてです。

 

【人間の歴史には文脈がある!】

YouTubeで、ホリエモンと歴史学者の井沢元彦さんの動画で

江戸幕府第5代将軍、徳川綱吉の話を視聴しました。

 

徳川綱吉がバカ殿というのは大間違い!歴史家は木を見て森を見ず?【井沢元彦×堀江貴文】 (youtube.com)

 

「生類憐みの令」を出して、庶民の生活を一変させてしまう「天下の悪法」を発令したひどい将軍として有名ですが、

戦国時代からの戦って人を殺して評価される文化環境が引き継がれている時代に、

人権や生命の尊厳を浸透させて、平和な国家作りを目的としていたという歴史的文脈も読み取れると説明していました。

 

歴史の中で生きてきた人の発言や行動をどう捉えるかは、文脈の見方によって大きく変わるってことですね。

 

私が実際に見てきた歴史の変遷の中でも、(昭和育ちなので)40年前にはもてはやされたものが、

今では完璧に「悪」になっていることもあります。

 

例えば、喫煙。昔は、社交にも、タバコを吸うことがクールなイメージありましたけど、

今では、「不健康な煙を撒き散らす迷惑行為」くらいに思う人も多いですね。

 

男尊女卑、セクハラの類も、今、考えると当たり前に横行していましたね。

女性も、まあ、嫌だけど、「しょうがないオヤジの言うことは適当に聞き流そう!」とか、

逆に、「上手く利用させてもらおう!」みたいなサバイバルゲームをしていたのではないでしょうか。

 

小学校の児童を、男の子は「〇〇くん」、女の子は「〇〇さん」って呼ぶのも、

今では性差別を疑われる為に、一律で「〇〇さん」で呼ぶ、なんて、

昭和に生きている人には受け入れられない人もいると思います。笑

 

私の仕事でも、医師として働いていると、昭和時代の医師は、今考えると滅茶苦茶横柄な人が多かったですね。苦笑

今では、患者さんに敬語で接するのは当たり前になっているけれど、

知らない人がクリニックに患者さんとして来たら、流石に今の時代は、敬語で接するのは当たり前ですよね。

逆に、昔はどんな特権があって、患者さんを叱責したり、バカにしていたんだ!と思わされます。

時代によって常識が変わっていきますね。

 

【今の価値観から、歴史から消されていくもの】

ちょっと昔、「チビクロサンボ」とか、人種的な特徴を使って面白おかしくストーリー展開したものは、読むことさえ許されなくなっています。

(うむ、、、確かに今では笑えないかも!)

 

歴史の教科書からも、武田信玄や坂本龍馬が消える可能性があり、その理由に大学入試で細かい用語の暗記力が問われることが多いのが問題とされている為だそうです。

(受験勉強の軽減の為に、歴史の教科書のコンテンツを変えるってか!)

 

【ATの歴史】

AT関連の本も、FMアレクサンダー氏の本の中には、今の価値観では差別的表現が多く、受け入れられないコンテンツがたくさんあります。

 

AT界には、彼の著作を絶版にしたり、不適切な箇所を書き換えようとする動きもあります。

かと言って、修正したり、絶版にすれば、その成り立ちの情報を否定し、一般の人が得られないことにもなります。

 

ATの創始者が書いたものは、

ATを学習する人にとっては、その成り立ちを知る教材としては1番の文献であるし、

今の時代の価値観だけで読むのではなく、

当時の文化的背景や著者の世界観を考慮に入れた上で、

この人物が人間に共通する機能を使って産み出した価値を抽出することが、

ATを学習する上では大事だと思います。

 

善も悪も、歴史の中で人間の機能が産み出した結果であり、その積み重ねが今を作っています。

 

【セルフフルネスアカデミーの学習】

セルフフルネスアカデミーは、(英国AT協会)STATの承認校として、FMアレクサンダー氏の原著を学習することは奨励されていますし

歴史や文化背景をなるべく考慮に入れて捉える力を養う為にも、とてもよい教材として週一回、読書会をクラスの中でしています。

 

アレクサンダーテクニークの大事な所も、

「人間の機能」として自分に取り組み、

自分が他者や外の世界との関わりにおいて、自分に取り組み、

自分とは何なのかを、世界との関わりの中から

「共通するなにか」(universal constant in living)から見出していく活動です。

 

だからこそ、彼の著作に関して、捉え方がどう変わるのかに注意を向けることは、ATのワークの根幹と見ることができます。

 

【好き嫌いが基準じゃない!】

嫌いだから、時代の価値観に合わないから排除すると、

自分の好み以外の史実、歴史を無視することにもなります。

人間の機能からの視点は、自分の好みを超越した、異次元の価値が私達に内在することを示唆します。

 

楽しいから、好きだから、楽だから、親しみやすいから、

では済まされない、見過ごしてはならない現実があります。

「現実」は、時に認知負荷の高く、隠れた、視点を変えてみなければ見えてこない、

簡単に得ることのできないものである時もあります。

例えば、「多様性を受け入れる」「偏見のない社会」「自由」「平等」「愛」など、

音の響きがいい言葉で、皆、簡単に口にするけど、

実際は、複雑で、獲得することが難しい、尊い性質のものだったりします。

こうした「現実」に真に共鳴し触れる時、私達は人間として高く機能しています。

 

セルフフルネスアカデミー(AT)の活動に興味のある方、

是非、レッスン、クラスを体験してください!

お待ちしております!

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、2024年4月からの生徒募集(2名)しています。

 

《若手教師による初心者のためのATトライアルレッスン生募集》

 

詳しくは、新規改訂したホームページをご覧ください!  

Tokyo Alexander Centre | アレクサンダーテクニーク 教師養成クラス (tac-self-fullness.net)

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水金曜日)】(9:30~13:00)

3月、4月の開校日は

 

3月 18 19 休日 22

   25 26 27 29

    春休み

4月          12

   15 16 17 19

   22 23 24 26

      30

 

《福岡での個人レッスン》は、2024年4月21日(日)、22日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで、 <uzumaki@hya.bbiq.jp> にお願いします。)

 

 

 

 

いずれのクラスの予約、ご質問は、すべてメールにて、

yoshiinadabsn@gmail.comにお問い合わせください。 

 

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