アレクサンダーテクニックを学ぼう!(5)

充実した人生には「能力」はいらない!

〜東京アレクサンダーセンターで学ぶこと〜

 

このブログは、アレクサンダーテクニーク(以下AT)の基礎情報を提供しています。

このシリーズでは、ATの捉え方、取り組み方についてお話ししていきます。

 

今回は、「能力」についてです。

 

【社会の競争に勝つ為の能力?】

人が生き残る為には(という視点👁で見ると)、いろんな能力が必要です。

忍耐力、想像力、指導力、適応力、スルー力、持久力、身体能力、学力、情報処理能力、抽象化する力、把握力、実践力、許容力、コミュニケーション力、執着力、忘却力、反芻力、努力、適当力、非認知能力、

名前をつければきりがない程沢山の能力が浮かび上がります。

 

しかし、これらの能力を獲得したとして、本当に自分の納得した生き方に結びつくのでしょうか?

 

【「能力」は目的達成の期待値を高める!】

「能力」と言われるものは、全て、ある尺度で見た目的を達成する為の捉え方です。

忍耐力は、嫌でも耐えて、本来の目的を追行する為

想像力は、自分の知らない現実を心の中で描写して、人や物事の状況を把握する為

指導力は、他人の取り組み方に影響を与える為

適応力は、周囲と上手く円滑に活動する為

スルー力は、自分に負荷がかかるものから逃れ、不利益になりそうなものに関わらない為

持久力は、長期にわたる目的追行する為

 

などなど、目的達成の為に必要なものとして抽出された概念です。

そして、こうした概念は、「能力」がなし得る「結果」を期待して出てくる発想です。

能力をつけることが目的となる時、それは、end-gaining (目的至上主義)なのです。

 

【結果が出ても満足しない「自分」】

勝負に勝ったり、周囲に評価されたり、チヤホヤされたり、楽になったり、痛みがなくなったり、自由に動ける様になったり、頭の回転が良くなったり、集中できる様になったり、考えがまとまる様になったり、

確かに、こうした「能力」は、「こんなことができたらいいなあ!」「あんな風になれたらいいなあ!」という気持ちを満たす為には大事かもしれません。

しかし、いくら自分の評価(能力)に関する気持ちが満たされても、その過程で巻き起こる自分の中で起こる摩擦や衝突、分かち合い、融合、などの様々な化学反応の過程(プロセス)を経ないで得る結果は、自分を生かすことにはならないのです。

決して、「結果」が自分を成長させてくれたり、深く満たしてくれることはないのです。

 

【能力はちっぽけなもの】

ATの実践に立ち返ってみましょう!

「本当の自分」、統合機能(Primary Control)が働いている時、私達は、今、ここで、在り続ける為に、全身全霊で「自分」を感じ、周囲の世界をフルに受け入れます。

 

自分が「本当の自分」で在り続けるには、枝葉では様々な機能を使い、物事に対処したり、働きかけたりしながら、その反応を受け入れ、世界を知り、自分が成長する栄養にしていきます。

 

この時、「対処する機能」を「能力」として使うという見方ができます。

だから、「能力」は、自分の持っている一側面の機能で、「本当の自分」にしたら、ちっぽけな、単なる機械的なシステムに置き換えられる程度のものなのです。

 

能力を「自分」の指標にすることは、本来生きている機能の一部を特化させて、「自分」をフルに駆使しない、つまらない生き方を助長します。

 

音楽や芸術作品でも、テクニックはあるけど、心に響かない、つまらなく感じることありますよね。

 

人間関係を上手く作る能力があっても、本当は、この人何求めて生きているんだろうと思う人もいます!

 

【瞬間を生きられなくなったら「能力」に価値はない】

とはいえ、「能力」を獲得することが「本当の自分」統合機能(Primary Control)にとって一番クリアすべき課題となった時、

私達は、「能力」を獲得することを全身全霊で向き合います。

 

こうなると、「能力」は、単なる機械的なシステムではなくなってきます。

言葉で表現できない、心の向き合い方や大事な取り組みの一部としての機能となります。

 

ATの創始者FMアレクサンダー氏が、このテクニックの開発に着手した原点では、彼の課題は「声を出せる能力」でした。それは、彼にとっては、俳優としての人生を歩むことにとって障壁となり、自分の全てをかけて取り戻したい「能力」であり、枝葉の自分をどんどん捨てて取り組むことで、「本当の自分」を明らかにする過程でもあったのです。

 

「能力」を、なんとなくあったら便利だとか、漠然と幸せになれるかもしれないみたいな向き合い方でしか欲しいと思えないものは、私達にとって、それほど深い欲求を起こさないでしょう。

 

「本当の自分」は、「能力」をあくまでも手段として使います。

 

【ATの実践】

ATの実践では、「本当の自分」になる取り組みから、自分が何を求めているかを明らかにしていきます。

私達は、本当の意味で自分に何が必要かがわかっていません。

しかし、「わからない」という事実を知ったり、自分の中にもっと貴重な、深遠な、ずっと意味のある何かが備わっていることを垣間見て、本当にすべきことに向かって努力をすることで、私達は、「能力」とか、「評価」とかを尺度とする生き方を超越することを選択できるのです。

 

ATの実践を継続するAT教師は、生徒さんの能力開発より、生徒さんが「自分」を生きることに焦点が当たる様になるでしょう。

 

東京アレクサンダーセンターでは、あなたにとって、一番大切なことのための取り組みを奨励します。

他人の評価や自分の思い込みで苦しんでいるあなた!

先ずは、自分にとって大事なことから始めましょう!

レッスン、クラスへのご参加お待ちしています!(首を長くして!笑)

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、2023年1月からの生徒募集(2名)しています。

 

《若手教師による初心者のためのATトライアルレッスン生募集》

 

詳しくは、ホームページを参照してください。

https://yoshiinadabsn.wixsite.com/website

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水曜日)】(9:30~13:00)

11月、12月の開校日は、 

            月   火   水    金

11月             1、 2、  4日

            7、  8、  9、11日 

           14、15、16、18日

           21、22、休    25日

           ハーフターム(休みの週)

12月     5 6  7  9

        12 13 14 16

        19 20  21 休 

です。コロナ対策のため、当面は、条件付きで開催していきます。

 

《福岡での個人レッスン》は、2022年11月27日(日)、28日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで kakiyoshi0101@gmail.com にお願いします。)

 

いずれのクラスの予約、ご質問は、すべてメールにて、

yoshiinadabsn@gmail.comにお問い合わせください。 

 

詳しくは、東京アレクサンダーセンターのホームページを御参照ください。  

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