根底を覆すアレクサンダーテクニークの力!(6)

「プロフェッショナル」について

〜 東京アレクサンダーセンターで学ぶこと〜

 

端的で解りやすいアレクサンダーテクニーク(以下AT)の情報を提供するブログです!今回は、「プロフェッショナル」についてです。

 

 

【プロフェッショナルとは?】

NHKのドキュメント番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」の様に、超一流の仕事の様な、かっこいい印象があります。

英語でプロフェッション(profession)は、「職業」という意味なので、「プロフェッショナル」は、その形容詞で「職業的な」という意味で、職業として、生計を立てる為にその道で活動していることを指します。もう少し限定すると「専門職的な」みたいな意味合いが強くなります。

日本語で「プロ」というと、専門家であったり、その道を極めている人で、その活動に対する「真面目度」が高い印象付ける為に使われます。

 

ATにしても、真面目に活動している人からレッスンを受けた方が、良い学習ができるでしょうから、「アマチュアでやっています!」というより「プロでやっています!」という教師の方が信頼できる感覚はあるでしょう。

 

【AT教師は専門家?】

しかし、ATの様に、人間の機能全般を扱う活動に関して、「専門性」という指標は少しズレている気もします。

ATを「プロ」として活動する時、専門知識や経験を提供する職業人、価値のある「製品」「サービス」を提供する人というポジションに自分を置くことになると、存在として向き合う、知識や経験よりもっと大事な「態度」を共有する「教師」になることと少し違う活動になる印象を与えます。

 

私は、ロンドンの音楽大学でAT教師として雇われていた当時、専門家(Specialist)として、他の講師達より少しいい給料をいただいておりました。お金が入るのは嬉しいので静かにしていましたが(笑)、この呼ばれ方には、少し違和感がありました。

ATが何か特別な知識や新しいスキルを付ける為のものであるという印象を与える為です。

ATが、自分が生きる為に必要な、どんな人間にも備わっている機能を自分自身が統合して使っていく方向に向かって行く活動と捉えると、AT教師が「専門家」として生徒さんと関わることは、私自身、とても窮屈な感覚になります。

 

ATは、逆に、専門知識に走る💨ことで失われやすい全体性や、知識や情報よりもっと根源的なものに取り組む活動です。

一般に言われている「専門性」という印象からは真逆の活動なのです。

 

(勿論、この「専門性」について社会で意識改革が生まれた時は、AT教師が「専門家」になることも可能性ではあります。)

 

【真剣度を表す指標】

私自身、真剣に向き合っていると言うのであれば、ATに関してめちゃくちゃ真剣です!

でも、真剣に取り組む背景には、他の活動、医師や音楽家として患者さんやスタッフや聴衆との関わり、家族や人間関係、街中を歩いたりショッピングしたり、ネットを見たり、旅行したり、人生の中で出くわす様々な刺激の中に身を置き、取り組んでいる自分がいます。

 

だから、AT教師としての活動は、自分自身の内面を掘り起こし、検証し、自分の集大成としての「全体性」を生徒さんの前で浮き彫りにし披露する機会でもあるのです。

(すごく仰々しく聞こえるけど!笑)

 

【自分を表現することは専門性より全体性】

この頃は、大学でも一般人に向けて、学術研究をわかりやすく説明する公開講座が多く見られます。

確かに、一般人からしたら何やってんだかわからない難しそうな研究が、そもそもどういう人間の「知りたい欲求」や「生き方」から出ているかが見えないと興味も持てないので、紹介してもらうのは、学術研究の世界と人間の活動の関係を知る良い機会となります。

大学の教員の側からすれば、公開講座でプレゼンする為には、自分が専門性を持って取り組んでいる活動が、根本的な所で、生きることにどう結びついているのかを再認識する機会にもなります。

 

考えてみれば、私達の普段の会話やコミュニケーションでも、生きていく為に必要性の高いものほど、意味のある深い交流が起こります。

いくら膨大な知識があろうが、すごいテクニックを持っていようが、生きることに直結しない活動は、「何となく好奇心をそそる」、「少し興味がある」、「ちょっと面白い」程度の活動以上にはならないのです。

こういう活動は無駄とは言いませんが、重要度の低い、価値の少ない活動と言えます。

 

【プロとかアマとかで「真剣度」を決めつけるな!】

音楽や芸術活動でも、スポーツでも、お仕事でも、家事でも、料理でも、真剣度は、お金を貰っているかどうかとか、専門家として働いているかでは測れません。

例えば、「美味しい料理を作ってあげたい!」みたいな気持ち(心のこもった料理?)は、たとえ経験の少ない素人であろうが、多少味が変であろうが、料理の技巧や専門知識の有無で測れない価値なのです。

活動の長さや深さが違っても、どれだけ自分を使って取り組んでいるかは、その時、その場の態度が明らかにします。

 

今、この場で、自分がどれだけ関わっているかが一番大事なのです。

アマチュアだからと言って、自分の位置を低く見ている方、

プロだと言って、自分の経験値やプライドだけで活動している方

自分をそんな「言葉」で限定しないで取り組む活動をATは奨励します。

 

東京アレクサンダーセンターでは、真剣度を高めて取り組みたい方を応援します。スタッフ一同、真剣に関わる機会としてレッスンやクラスに取り組んでいます。

こういう取り組みに心が動かされる方、メールお待ちしております!

 

***お知らせ***

トレーニング生によるレッスン生徒役の無料モニター募集》

東京アレクサンダーセンター(TAC)では、トレーニング生による生徒役モニターを募集しています。アレクサンダーテクニークに興味がある初心者の方対象です。

​AT教師トレーニング(最終学年)生のレッスンを週一回のペースで、無料で5回受けられます。

レッスン自体は、一対一ですが、トレーニング生は研修を受けながら、学校の指導下の元に行われます。レッスン5回終了後には、レッスン体験の感想レポートを書いて頂きます。

レッスンは、TAC(北千住)にて、毎週月火水曜日のいずれかの10:00〜13:00の間の45分間となります。今学期は、6月、7月、8月までの期間となります。

​ご興味のある方は、お問い合わせください。

 

新入生募集

東京アレクサンダーセンターの教師養成クラスでは、9月からの生徒募集(2名)しています。詳しくは、ホームページを参照してください。

https://yoshiinadabsn.wixsite.com/website

 

【ウィークデーモーニングクラス(月火水曜日)】(9:30~13:00)

6月の開校日は、 

6月 6, 7, 8  日 

      14,15 日   

   20,21,22 日   

      28,29 日

です。コロナ対策のため、当面は、条件付きで開催していきます。

 

次回の日曜午後のワークショップは2022年6月19日(日)13:00-17:00です。

 

福岡での個人レッスンは、2022年6月26日(日)、27日(月)です。

(福岡の予約、お問い合わせは、メールで kakiyoshi0101@gmail.com にお願いします。)

 

いずれのクラスの予約、ご質問は、すべてメールにて、

yoshiinadabsn@gmail.comにお問い合わせください。 

 

詳しくは、東京アレクサンダーセンターのホームページを御参照ください。  

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