小さな企業が高収益化を目指す
戦略コンサルタント
「勝手に社外取締役」の木村よしまさです。
財務戦略シリーズを久しぶりに投稿します。
前回は、
を投稿しました。
企業にとって大事な経営資源として
人・物・金・情報
があります。
その内の一つである「金」に関することは、
財務戦略になります。
前回は収益性の説明をしました。
それでは、収益性が良いのか悪いのかは
どうして判断するのかを今日は説明していきます。
重要なことなので学習してくださいね。
収益性の指標
企業の利益は損益計算書を見ればわかりますよね。
では、その利益が企業にとって順当なものかどうか、
言い換えれば企業の利益を獲得する能力のことです。
例えば100円の利益を得るのに、
100万円の売上が必要なA社と
1000円の売上が必要なB社を比較すると
明らかにB社の方が利益獲得能力は高いですよね。
じゃあ、自社はどれくらいの能力があるのか?
と問われてもピンときません。
そこで判断基準になってくる指標があります。
細かく言えば色々とあるのですが、
ここでは入門編としてわかりやすい指標を紹介します。
売上高総利益率(%)= 総利益率÷売上高×100
売上高に対する総利益の割合で、
一般的には粗利益率と呼ばれています。
売上総利益は売上高から売上原価を引いたものなので、
売上原価を減らせば売上総利益は増えて、
売上高総利益率が向上します。
売上高営業利益率(%)= 営業利益率÷売上高×100
売上高に対する営業利益の割合で、
本業による収益性を示す指標になります。
営業利益は売上高から売上原価及び販売費、一般管理費を引いたものなので、
販売費、一般管理費を減らせば営業利益は増えて、
売上高営業利益率は向上します。
売上高経常利益率(%)= 経常利益率÷売上高×100
売上高に対する経常利益の割合で、
受け取った利息や支払った利息など
企業の通常の経営活動による収益性の指標になります。
経常利益は営業利益に営業外収益を足して営業外費用を引いたものなので、
営業外収益を増やすか営業外費用を減らすと経常利益は増えて、
売上高経常利益率は向上します。
売上高当期純利益率(%)=当期純利益率÷売上高×100
売上高に対する当期純利益の割合で、
特別損益、支払った税金までを含めた企業活動全体の結果を表す指標になります。
指標は高いに越したことはありません。
売上高総利益率は高いのに売上高営業利益率が低い、
あるいはその反対。
売上高営業利益利益率は高いのに、売上高経常利益率は低い、
あるいはその反対。
と数字を分析すると色々な点が見えてきます。
例えば、
売上高総利益率は高いのに売上高営業利益率が低い場合は、
販売費や一般管理費を使い過ぎている、
といった分析ができます。
そうすると利益を増やすためには、
どのような手を打って行けばいいのかが見えてくるようになります。
是非一度損益計算書を引っ張り出して、
計算をしてみてください。
新たな発見がありますよ。
今日は、ここまでです。