LUPIN the Third 峰不二子という女 第13話『峰不二子という女(後編)』雑感 | あなたの夜を埋める物

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これが…峰不二子という女──


さあ遅くなりましたが、ルパ不二最終話雑感だーこれで最後だー。
本当ある意味ええー!!なラストだったぞー。もにょり爆弾おみまいするぞー。


【峰不二子という女⑬】


ルパン「違うだろう?峰不二子。アンタはこんなことでひるむ女じゃない」

伯爵を目の前にして恐れおののく不二子を救ったのはルパンの声。
それはいいとして「不二子ぶっ倒れる→“操り人形の糸が切れた”→私が殺すのは私なんかじゃない→伯爵撃つ」の流れが急展開すぎる。
この後さらにおいてけぼりをくらうことになるんだがな!


ルパンに言われ伯爵につけられたはずの足裏の焼印がないことを確認する不二子。
トラウマを忘れていた時はまぁいいとして、思い出してから一度も足裏を見なかったのかね不二子。
怖くて見られなかったっていう設定?なのかねぇ。

ラスボスのいる最上階にたどりついたー!って…これ性別年齢装置は違えどちょっとしたマモーじゃねえか。
そしてルパンのハイパー解説タイムにより伯爵に囚われていた博士の娘が不二子ではなくラスボス“アイシャ”ちゃんだとわかる。


そしてルパンに仕事を依頼した梟頭・ミネルバも現れ、さらに種明かし解説タイムが続く。
伯爵は「自分好みの聖なる少女を作り上げたかった」つまりただのロリコン伯爵ですねハイハイ、そういえばカリオストロで「ロリコン伯爵」ってルパンの台詞ありましたねハイハイ。


度重なる実験により意識障害となり装置無しでは生きられなくなったアイシャ。
梟頭に伯爵の死を告げられ自由の身になったはずの彼女がとった行動は「自分の記憶を他者に植え付け彼女らの行動を眺め、伯爵によって奪われなかったら手にしたかもしれない人生“ifの人生”を得る実験」だった。


アルメイダ伯爵を死んでいないことにして、少女たちに自分が受けてきた恐怖の記憶を植え付け人体実験を行うアイシャ。
しかし少女たち皆自由を与えられた途端発狂、死を選ぶ。
そんな中現れたのがメイドに変装した不二子。

メイドとして進入してすぐに不二子はアイシャの記憶を植えつけられ、外界に放たれた──。
ここまでの話を聞いて正気をとりもどした不二子。


不二子「そう、思い出したわ」


そう、じゃねえよ。さっきまで「うわーん、パパー」だったくせに。


自分の記憶を持ちながら、盗みを楽しみ、セックス遊びに興じる不二子の姿を「自分のifの人生」として楽しんでいたアイシャ。
いくらもしも~とはいえ、宝石盗んで不特定多数の男とヤリ倒すだけの尻軽女にしか見えない不二子の人生でよかったのかいアイシャ…。


しかし恐怖の記憶を不二子が自らの力で封印し、何事も無かったかのように過ごす姿を見て、不二子に対して憎しみを抱いたアイシャ。
そこで不二子にもう一度、徐々に、苦しむように封印した記憶を思い出させることにした。


梟頭「…しかし、彼のせいで」
ルパン「偽物の記憶じゃない、本物の記憶まで取り戻しちまったってわけさ」

ハァ、と深いため息をつく不二子。


不二子「いいことを教えてあげる。アタシはメイドとしてここに来た。でもね、本当の理由はそうじゃない。フラフラの秘宝を盗むため。」

不二子「そう、思い出したわ。記憶を上書きされる前のアタシはフロイラインオイレ教団のバックにアルメイダがいることも調べがついていた。どうせ色仕掛けするなら大元に取りに行った方が、って考えたんだけどまぁ。たまには失敗する方が女として可愛げがあるわよね」


もうこの時点でかなりイライラモヤモヤしてましたよあたしゃええ。
「そう、思い出したわ」じゃねえよ。この台詞と時の居直りっぷりがもう、ねぇ。


不二子「アイシャ、私はあなたのifで動いたわけじゃない。泥棒家業だってセックス遊びだって元々アタシはそうして生きてきたの。どんな過去を植え付けられたって、アタシはアタシでしかないわ。これが…峰不二子という女」


この「これが峰不二子という女」と言い放った時の表情ひっくるめて、



最高に格好良くねええええ!!


そのわりに、2話も3話も使ってアイシャの記憶に震えて怯えて錯乱して泣いていたのはどこのどいつだよ、記憶が戻った途端「それがなにか?」的な開き直り方がとびきりのいい女のすることじゃない。


梟頭により床が開いて落とされるも勿論ちゃんと助かっている不二子、オスカーによる放火のどさくさにまぎれてアイシャを連れて行こうとするルパン。
引き止める梟頭の正体はアイシャの母親だった。12話で落下する梟頭の手をつかんだ時に女性だと気づいていたルパン。


ルパン「ここまでお近づきにならなかったらレディだって気づけなかったのは俺としてもお恥ずかしいねぇ」

いやいや、ジェットコースターでのアクションやら落下やら、とてもアイシャの母親(初老の婦人)の身体能力じゃないだろ。無理あるなあ…。


梟頭・アイシャの母の懺悔を聞き、アイシャを連れ去るルパン。窓にかけよる母親に銃を向ける不二子。

不二子「アイシャは連れて行くわ。いいわね」
アイシャ母「嫌だといっても」

不二子「あなたがそれを言うかしら?娘が虐げられているのをただ見ていただけなんて。あなたは母親でも何でもない。アイシャの物語をメチャクチャにしただけじゃない。優しい母親の面影すら、持たせてやることができなかったのよ」

うん、まぁ言っている事は正論というか、人として間違ってないよ、うん。


【峰不二子をめぐる男たち③】

次元と五ェ門がフロイラインオイレを浴びてしまい本筋から退場。そして最後までお互い梟頭の手先と勘違いして決闘して朝が来たからじゃあな、で終わり。
1stで初対面設定を守るためにこうしたのか。まぁ初対面が女装のサムライなんて次元じゃなくてもすごく嫌だわな。

不二子の館から城へ向かう回廊で出会った不二子と五ェ門。

五ェ門「峰不二子、拙者は剣の道を究めるためにそなたの本当を見極めたいと願った。そしてやっとわかった。」
不二子「私の…本当」
五ェ門「そう、そなたの本当は、拙者のガールフレンドだ」

え、なにいってんのこのひと?
不二子コスプレでキリッ!とンなこと言われても…本当何言ってるのこのひと??

多分、1stシリーズで五ェ門が言った「不二子ちゃんはガールフレンド」のアレを言わせたかっただけなんだろうなぁコレ。
この言葉を聞いた不二子の反応も返事も特に無しなので余計にただのガッカリサムライ感がすごい。


梟バージョンの次元がちょっとかわいい。

不二子とルパンがラスボスと対面している頃、フロイライン中毒の次元と五ェ門決闘なう。
次元の弾丸を五ェ門の斬鉄剣が真っ二つに。白熱した戦いなんだが、五ェ門の不二子コスプレがすべてをダメにしている。


夜もあけて、城も焼けて、もう潮時とばかりに戦いをやめ、遊園地を去っていく次元と五ェ門。
トロッコに乗って梟頭から元の顔に戻る次元が格好いいです。
そして同じく梟頭から素顔に戻って、カツラをはいでレールを駆け抜ける五ェ門がすごく格好わるいです。
つうかカツラ取れるんなら実験室から逃げた時点で取れよ。


【そして謎だけが残ったオスカーという男子】

そして不二子の館では銭形とあらぶる女豹のポーズのオスカー。
あんなに敬愛していた銭形に頭突きをかましてガバメントを奪うシーンでどうしても笑ってしまう。
頭突きて…(笑)


不二子を殺そうとしていたオスカーが銭形に銃を向ける。
銭形に出会った頃の誇りを思い出せと説得され発狂するオスカー。
ここだけだとなぜ銭形を撃とうとするのか理由がわからない。


みーんながあいしーてーるー みーんながゆめみーてーるー
あーのーこーのーなーまーえーはーみねふじこー♪

の歌をくちずさみ、脳裏に流れる銭形に捕らえられ愛される不二子の幻影に涙を流し、他のニセ不二子と共に館を去るオスカー。
呼び止める銭形に背を向けたまま発砲し帽子をはじく。

オスカーが銭型に対して最終話で見せた一連の行動の理由が本気でわからない。
ニセ不二子として操られたままだから他のニセ不二子と去ってしまったのか、かすかに記憶をとりもどし、もう銭形の側にはいられないと判断しての発砲だったのか。
結局オスカーは不二子の物語にとって必要なキャストだったの??

オスカー「悪い子はおしおきだ、悪い子は燃やさないといけない」

と、タンカーを遊園地に突っ込ませて焼けるニセ不二子たちと建物を見て涙を流すオスカー。
だからお前は何しに来たんだよ!わけがわからないよ!!

【アイシャの世界の終わり~エンディング】

不二子「アイシャ!ちゃんと見てる!これが世界よ!あなたの目で見る、あなたの世界!でも、あなたは何も出来ない!」

アイシャを抱いてルパンの車で海までレッツドライブ不二子。

ひとり服を脱ぎ水着?姿で海でキャッキャとはしゃぐ不二子。

不二子「これが私の世界!私は自由よ!!」

光る海と笑う不二子の姿を見て老婆のようなアイシャの顔が少女のみずみずしい肌になり、そしてまぶたが閉じられた。


ルパン「ひどい女だねぇ、どうせあの場を離れて長くは生きられないんだ。ひと思いに殺してやればよかったのに」
不二子「アタシもう殺しはやめたの」
ルパン「ほぉー」
不二子「あなたに宝物をあげる。あなたが欲しがっていた自由よ」


亡くなったアイシャの髪を指で梳いて整えてあげながら語る不二子。
一般的に家族や男にがんじがらめになって自分の物語を自由に生きられない多くの女性のひとり、アイシャ。
彼女にたったひとつ残された「死ぬ自由」も他人の手ではなく──ということが不二子からの「宝物」だったのだろうか。


不二子「ルパン、アタシを盗むんじゃなかったの?」ルパン「今日のお前はセンチになりすぎている、俺が欲しいのは退屈を埋めてくれるクレイジーなお前さ」
不二子「そう、じゃあお先に」

ルパン「は?…うーん、この際センチでもいいか、峰不二子…いや、ふじこちゃあーん!」

車体ごと飛びかかった瞬間、バラバラになるベンツSSK。道路でくちゃっとなったルパンを見てネジにキスをして去る不二子。
なんでここだけ2ndやねん。つうかラストシーンこれぇ!?


エンドロールでオスカーのワッペンを見つめる銭形。
船の操縦席の屋根で釣りをする五ェ門、そして車道をトボトボオ歩いているルパンを大型トラックで回収する次元。
「ふたりの伝説はこれからだ!」なみたいな感じ(笑)
そして飛行機で高飛び不二子の窓越しの横顔でEND。



全13話視聴前に書いていた12話の雑感をブログにあげることをためらわれるくらいに最終話で騙されたような、おちょくられたような、それを見抜けなかった自分がとにかく恥ずかしくて「うわあああ!なんかもにょるううう!!」とラストで心をぐっしゅぐしゅにかき回されたルパン三世新シリーズだった。

まさか最後の最後で『ルパン対複製人間』みたいなエンターテイメントオチがくるとは思っていなかった。
それなら最初からアクションとか推理とかトリックとかを取り入れたストーリーにしてくれよー。
ああいうラスボス話はテレビスペシャル向きのストーリーだよー深夜で大人向けのルパンでやらなくてもいいよー。

9話以降の精神的に錯乱し、弱りきったあの不二子は一番見たくなかった不二子であり、最終話で記憶を取り戻した途端“盗みとセックス遊びが大好きな自由なアタシ、峰不二子”の切り替えもまた、それまでファンが抱いていた不二子像をしっちゃかめっちゃかにしてくれたなぁと。

毎回、オープニングの不二子の盗みに対しての美学?をつらつら聴かされてきたわけだが、結局のところ『盗む・飾る・ヤル』の運動部男子のような至極単純なモンだったんじゃなかろうかと思わせるほどの『大人のオンナ』じゃない不二子だったという結論に至ってしまう、残念なことに。

一連のトラウマがアイシャの記憶だったことで、不二子の“謎の女”の部分は守られたからいいじゃないかと制作側は言いたいのかもしれないが、それまでの話で不二子のイメージぶっ壊しだよ(泣)
全てルパンの手引きで記憶を取り戻すんじゃなく、不二子自身の力である程度記憶をとりもどしていて、それを隠した上でルパンたちを振り回してくれればまだよかったかもしれない。

『謎の女・峰不二子』を描くシリーズのはずが、13話使って視聴者に残した謎が、不二子じゃなくオスカーの謎だったというオチがこれまた(苦笑)
本当に何しに出てきたんだよあの子、多分死んでないんだろうなー生きているんだろーなーオスカー。

最終話を見て以来、もやもや考えた結果「深夜枠はあのデザイン、音楽のままで全話1話完結で不二子と誰々みたいな話でまとめてもらって、不二子のトラウマ関連及び9話以降のストーリーは金曜ロードショーの2時間テレビスペシャルでもやれたんじゃね?むしろそっちの方がよくね??」という結論に至った。


~ルパン三世40周年記念テレビスペシャル 『LUPIN the Third 峰不二子という女』~

第1話より 「フロイラインオイレ教団でのルパンとの出会いとオスカー登場」

第9話より 「刺青女を執拗に狙う不二子がおかしいと気づくルパン」

第11話より 「銭形に絡む不二子への嫉妬を持つオスカーを利用する梟頭」

第12~13話より 「オスカー退場(オスカーは銭形の元で死なせた方がスッキリする)そしてラスボスアイシャ母子登場」

不二子「これが峰不二子という女」ルパン「ふーじこちゃーん」 ~END~


以上、
「わたしがかんがえた“不二子トラウマ話はTVSPでやって、深夜枠シリーズにはいらんかったんや!”」案
でした。

1話と9話と11話ちょっとと12~13話でテレスペ1本作れる話だったよなぁという、あくまで浅いルパン三世スキーな一個人が考えたネタなので、生温かい目で見てやってください。

不二子記憶喪失ネタもルパン一味の出会いも過去にやってるんだが、大筋の設定があるようで無いのがルパン三世という作品なので、まぁこっちも「ifの不二子たちの人生」ということで。
テレスペのゲストヒロインが銭形ラブな美少年の“あの”オスカーなんて斬新すぎるか(笑)キャラクターデザインは丸っこくしないといけないけれど、乳首さえ出さなければ大丈夫だろう、多分。

キャラクターをはじめデザインと音楽は本当に良かったルパン三世新シリーズでした。
もしも、もーしーもーまたシリーズ物をやるとしたら(無いだろうなぁ…)最低でも作画監督の小池健さんはそのままで、水木しげるの『墓場鬼太郎』アニメみたいな原作準拠ストーリーでお願いします。
過去シリーズで使われた話も結構あるし、レッディとか出そうよー。

約3ヶ月、13回にわたり、あーだこーだ抜かしてきた雑感シリーズ如何でしたでしょうか。
言いたいことはまだまだあるのだが、再放送とかネット無料再配信とかあればまた見るんだろうなーとは思っている。

そして、そんなにいないとは思われますが、お付き合い頂いた皆様ありがとうございました。
今後、送れて視聴して検索なんかでうっかりうちに来られた方も思うところがありましたら、それぞれの話数の記事にてコメントお待ちしております。

この最後の最後でくらったもやっと感を共有したい(笑)


LUPIN the Third 峰不二子という女 BD-BOX [Blu-ray]/ルパン三世


LUPIN the Third 峰不二子という女 DVD-BOX/ルパン三世


Pen (ペン) 2012年 6/15号 [雑誌]/著者不明