夜、帰ったら部屋に毛糸のショールがおいてあった。
黄色と茶色のひまわり模様のこの三角ショールは、亡き祖母がオーダーメイドで作らせたもので、中3の受験勉強時に膝にかけたり、その後、季節が変わり、片付けられては時々現れていた、祖母の形見のような物だ。
今回も押入れを整理していたら出てきたとかで、久々の対面となった。
私が物心付いた頃には病で床に伏せている事が多く、祖母と遠方へおでかけをしたという記憶はないのだが、もともとは関西生まれの大層おしゃれさんなひとだったらしく、洋服も着物もその殆どがオーダーメイドだったそうで、今回復活したショールも、編み物のプロ?に作ってもらった一品らしい。
ひまわりのモチーフをつなげた、編み物的に見て高レベルな一品なのだと、母が話していたのだが、いかんせん、中学の家庭科の成績が2で、編み物もかぎ針編みでひもしか作らなかった残念な孫には、“編み技術”がいかほどなものか、わからない。
しかし太目の毛糸で編まれたショールを肩にかけるとエアコンいらずの暖かさで、2月の夜中の雨で冷えた部屋で過ごすにはちょうど良い。
春になるまで、もう一ヶ月ないのかもしれないが、毛糸のひまわりを肩にかけて、ゆったり過ごそう。
そういえば三角ショールの両角にちいさなポケット?がついていたのだが、これなんだろう?小銭入れか?←多分違う。