先日、近所のCD屋に電グルの新譜を注文した時、レジにインパクトのある1枚のPOPが貼ってあった。
「アメリカで黒人で演歌歌手って…すごいのがデビューするんだな、多分ちょっとカタコトで色モンあつかいなんだろうな」とPOPをななめ見しながらぼんやり思った。昨日その演歌歌手ジェロのデビュー曲『海雪』のPVを見た。
今からヒップホップやりますよ~的な衣装とダンス(ツレ2人)で現れて、いかにもソレ系のPVにありがちな落書きがいっぱいの高架下で踊って、「ああやっぱり…(笑)」と感じた途端、尺八の音がヒュオオオオ~と入って演歌特有のエレキギターがうなり、歌が始まった。
( ゚д゚) ………!
吹き替えじゃないんだよね、
この人が歌っているんだよね、
声いいよ、すごくいいっつうか上手いよ、
めがっさこの人歌上手いよ、ちょっと来ておかあさーーーん!!である。
演歌歌詞の常套句をすらりすらり、時にタメて歌い、演歌に出てくる“男に振られるとついひとりで真冬の日本海に行っちゃう女”を切々と歌い上げるヒップポップ野郎にくぎづけになっていた。
「ねえ 愛されても」の部分で一瞬平井堅に似た声を出すが、全体的に「声の太い野口五郎」みたいなよく響く声である。
しっとりとしたメロディーで始まって、サビでテンポアップしてたたみかけるとこがいい。
作詞:秋元康 作曲:宇崎竜童、なるほどー曲がいいのもうなずける。
PVでサビの部分が筆文字風で画面下に表示されるのだが、2番目が英訳表記(もちろん筆文字)になっていて「まるで海雪」が「Just as the ocean snow」でなんか吹いた。いや、間違ってないんだけどさ。オーシャンスノウ…。
カップリングの「東西南北ひとり旅」では『海雪』とは一転して快活な歌いっぷりで、幅広い演歌表現力がうかがえる。でも2番の歌詞の「俺の生まれは 西の大阪」にはまた吹いた。
自分、ペンシルヴァニア州ピッツバーグ出身じゃん(笑)そんな人の口から「着たきりスズメ 風来坊」なんて言葉を聞くとは夢にも思わなんだ。
しかしなんにしろ「演歌を本格的に歌いこなすHIPHOPスタイルのアメリカ人」という今までに見たことの無い映像なので、なれるのにしばらくの時間がかかりそう。
多分、今年1年、何の不祥事も起こさず、地道にプロモーション活動していれば、普通に年末の歌謡新人賞総なめして、大晦日には紅白に初出場していると思う。文句つけられないもん、この曲。
あなた追って出雲崎 悲しみの日本海
愛を見失い 岸壁の上
落ちる涙は 積もることのない
まるで 海雪
「衝撃のPV視聴はこちらから、CDとカセットテープで発売されているのがさすが演歌」
JERO/ジェロ http://www.jvcmusic.co.jp/jero/
海雪/ジェロ