椎名林檎×斎藤ネコ 平成風俗(初回限定盤)
「初回盤にステッカー3枚とコースターがついてきたが正直使い道に悩む」
『加爾基 精液 栗ノ花』以来の椎名林檎名義、正確には斉藤ネコとのダブルネームの新譜『平成風俗』を愛聴中。
椎名林檎名義の3edアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』←発売当時このタイトルにひるんだら負けだと思っていた。他からの6曲と新曲7曲をオーケストラで仕上げた一枚。椎名林檎のソロアルバムとしても聴き応えがあるし、全曲オーケストラの音色で構築されているので、ポール・モーリアのような聴き方もできるムードいっぱいの一枚だ。
特に心をもっていかれたのが「ギャンブル」「ハツコイ娼女」「花魁」「夢のあと」。
声をだせばどなたかみえましょう
真実がない
もう歩けない
灰になれば皆喜びましょう
愛していたよ
軽率だね
『ギャンブル』は過去に出した8cmシングル3枚組みの『絶頂集』収録のツアー下克上エクスタシーライヴ・バージョンで発表されており、その時から好きな曲だったのだが、『平成風俗』のギャンブルは最初のドラムの音、繊細な音色でかき乱れるハープ、そして荘厳さに満ちたオーケストラにぐっ、と来てしまった。後半の絶唱に近い歌唱で「帰る場所などどこにありましょう 動じすぎた もう疲れた」と歌われてしまってもう、絶望感がザクザク胸に刺さりまくり。
『ハツコイ娼女』と『夢のあと』は歌詞が美しい。
あちこちから聴こえる椎名林檎の声が清純な恋する想いがまばゆい光のようにふわふわ音の中で漂っている。歌詞は聴き取りにくいが歌詞カードを読んでみると「ああ、こういう感情が“ハツコイ”なんだなあ…」とちょっとうっとりしてしまう。
『夢のあと』の手と手を繋いでいる形を“結び目”だと表現しているところが好きだ。世界平和を歌っているようなスケールの大きな祈りが感じられる。
手を繋いでいて
喜びで一杯の球体を探り直して
この結び目が世界に溢れたら
『花魁』はオーケストラと打ち込みの電子音という私の大好きな作りの楽曲で、ネットで視聴したとき「このアルバム買おう」と決めた曲である。こういうの好きねー私。
『平成風俗』は『さくらん』という映画音楽という名目で作られたアルバムなのだが、歌詞がついている、しかも椎名林檎という色濃い世界感を持つ歌手の声が。それは映画音楽としてはどうなるのだろうと疑問がある。英詞曲はまだしも日本語詞がついていては、どうしても音楽の方に気が行ってしまうんじゃなかろうか?と心配しているところだが、「映画館で流れる紳名林檎の音楽を聴きに『さくらん』を観に行く」という人も結構いそうだ。
一応香川でも3月3日から上演されるのでどうしようかなと考え中。でも上映館が結構古い建物なんだよなあ、どうせなら音響設備のいいとこで観たい。
あと『カリソメ乙女 DEATH JAZZ ver.』が4月25日発売のDVD『平成風俗 大吟醸』のみ収録されるとのこと。「CDを上まわる96k/24bitのDVD音声トラック」って対応するハードじゃなきゃ意味ないんじゃ?1曲のために財布を開くのか?私は?正直出費が痛い…。