「私も忘れちゃうことあるんだけどね」 「忙しいとは思うけど…」
女性の上司、社員に注意説教される時、“あなたに今こうやって言っている私も至らないところがあるんだよ”という意味の文章が入ることが圧倒的に多いことに最近気付いた。
男性の上司でこういう言い回しをする人は殆どいない、女性でもカミナリオヤジのごとく、簡潔にここがダメだ!とズドーンと雷を落とす人もいる、そしてまれに「叱っているんじゃなくて、ただ己のいらだちをぶつけたいだけのヒステリー」な女性もいるので、全ての女性に当てはまらない。そして、「私も…だけど~」の言い回しを多用されると、5分で済む話が1時間かかり、話後半になってから「実はこれは説教ですよ」とわかる、という恐ろしい人もいた。真意ははありがたいと思うし、社会人としても人間が出来ている人だと分かっている。自分だって、注意する時はそういう言い方を良くしていた。
現実、説教で痛いところを突かれて、その相手に好印象を持つのはむつかしい。若ければなおさら。瞬間でも一時でも説教された相手にとって自分は“嫌な奴”になる。できればいい人に思われたい、好かれたい、慕われたい。だけどそれじゃあ人材は育たない。人の上に立つ人にとって、葛藤が生じる。結果「私もそうなんだけど、やってもらわないと困るのよ」のループ&ループ…。そんな“裏の裏”が透けて見えてしまうため、相手に負担をかけている自分が悲しくなって、余計に申し訳なくなったりする。正直「お前はここがダメだ!次から気をつけろ!」とスバっと言ってもらった方が、ラクな気もする。
瞬間湯沸かし器かホットプレートか? ビンタ一発くらわされるか、針でチクチクを1時間か?そんな選択に近いのか?
こういう場合、言葉のオモテだけを受け取って、ミスをなくすというのが仕事的にも、精神衛生上にも正しい。裏の裏を勝手に見透かす方が悪いのだ。
ちなみに自分は28歳頃に「色々言われるうちが花だ」と心の底から理解した。上司からいたわりの言葉しかかけられなくなったら、オシマイだ。