「自分で答え合わせしなさい」
と指示して丸付けまでさせてしまいます。
「●●が分からない」と言う生徒には、
「自分で教科書を見なさい」と指示して
教科書で●●を調べさせることもあります。
これらの作業を終えた生徒の行動を
僕はじっくり観察するようにしています
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この観察結果から見えてくるものがあるからです
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答え合わせや用語調べの後、
解答や教科書を閉じてしまう生徒は
例外なく勉強ができない生徒です
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このタイプの生徒は、
一問解いて丸付けしたら解答を閉じます。
そのため、続けて問題を解いて丸付けする際、
再び解答の同じページを開き直すのです
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彼らは用語を教科書で調べた後、
満足した表情で教科書を閉じます。
「●●ってどういう意味だったの?」と僕に聞かれると、
彼らは慌てて教科書の該当ページを開き直すのです
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こうした「開き直す」作業が
どれだけ無駄で非効率的か
少し考えれば分かることだと思います。
しかし、勉強ができない生徒は、
この「開き直す」作業を毎回行っているのです
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この点について、
僕はある生徒を説教しました
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僕「たとえば問題を100問解くとするじゃん。
1問ごとに答え合わせをするとして、
そのたびに30秒かけて解答を開いていたら、
解答を開くのにかかる時間は合計どのくらい?」
生徒「3000秒」
僕「分に直したら?」
生徒「50分」
僕「君はよく『3時間勉強した』とか言ってるけど、
こういう50分も勉強時間にカウントしてるんだろ?
解答を開く時間は勉強時間じゃねえよ!
そんな無駄な時間を勉強時間にカウントするな!!」
解答や教科書・参考書を開く時間が
どれだけ時間のロスになっているか、
意識できている生徒は多くありません。
だからこそ、僕の方で注意する必要があるのです
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「解答や教科書は
開いたままにしておきなさい!」
生徒本人は一生懸命やっているつもりです。
しかし、実際のところ、
本当に勉強に充てられている時間は
彼らが思っているよりもずっと少ないのです
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生徒が意識できていない無駄や非効率をあぶり出し、
そこを意識的に改善させることが大切だということです!