国語の教科書で覚えている文学作品ねぇ……
中学の教科書に魯迅「故郷」がありましたね。
そして、高校の教科書には「藤野先生」。
読後の感想は、どちらも「面白くない」
何が面白いのかさっぱり理解できませんでした。
心惹かれる表現も特になかったと記憶しています。
ちなみに「故郷」の方は、
大学時代の国語科教育論で再読しました。
模擬授業にて、
「『故郷』とは概念なのでしょうか?」
こういう意味不明な発問をする文学部生がいましたね(笑)
この方は、
「自分は頭が良い」ということを誇示したかったのでしょうが、
その姿がひたすら滑稽でした……( ´艸`)
「故郷」で面白かった思い出は、これくらいかなぁ~
あと、東北大学に魯迅の階段教室があります。
法科大学院時代は、魯迅が学んだ教室で講義を受けました。
中学時代の教科書では、
チェーホフ「カメレオン」は
ブラックな感じで面白かったです
一方、
三田誠広「いちご同盟」や
太宰治「走れメロス」は、
美しい友情が描かれていて不快でした
中学時代の僕は、ろくでもないガキでしたね(笑)
高校時代の国語教科書では、
干刈あがた「プラネタリウム」が好きでした。
当時、自分の家族関係に悩んでいた僕は、
「プラネタリウム」に思いっきり感情移入しました。
文章は軽めですが、
その裏に家族の闇の部分が濃密に描かれていて、
「自分もこういう小説を書きたい」と思ったものです。
以上、国語の教科書の思い出語りでした♪
というわけで、本題です。
学校で採択されている国語の教科書、
その多くのページを文学作品が占めています。
でも、いくら文学作品を読んだところで、
実践的な国語力は全く身に付きません!!
そこで、教科書を離れる必要があります。
こういう視点で時々国語関連の書籍を読むのですが、
最近読んだ中では福嶋隆史先生の本が良かったです。
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昨年度お世話になった塾の塾長も
福嶋先生の本を読まれていました。
「福嶋先生ってどうなんですか?」とうかがったところ、
「大学受験の方法論を
中学受験に持ち込んだんだね」
と塾長はおっしゃいました。
確かに、『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』を読むと、
某予備校講師D口氏が言っているのとそっくりな記述があります。
福嶋先生は、
「本当の国語力」を「論理的思考力」と定義されています。
ただ、福嶋先生がD口氏と決定的に違うのは、
「現代文=論理」と言って曖昧に誤魔化すのではなく、
「論理的思考力」を更に3つの力に分けて、
それぞれの力を鍛えるノウハウを具体的に提示されている点です。
福嶋先生が提唱する3つの力は以下の通りです。
・言いかえる力=抽象化力・具体化力
・くらべる力=対比力
・たどる力=因果関係力
これらの力を鍛えるノウハウを具体的に挙げてみます。
たとえば、「言いかえる力」のページでは、
「つまり/たとえば」を使った練習方法が書かれています。
「トマト・にんじん・キャベツ」つまり「 」
「野菜」たとえば「 ・ ・ 」
こうした設問を親御さんが作り、
それをお子さんに答えさせるという方法です。
このレベルであれば、
親子で楽しみながら実践できるはずです
福嶋先生のノウハウで魅力的なのは
ハードルが低いということです!!
そもそも国語ができない生徒は、
まとまった分量の文章を読むことに抵抗があります。
そういう生徒には、
クソ長い本文在りきの問題を解かせるよりも、
対話形式のトレーニングの方が合っています。
お子さんに教える親御さんにとっても、
福嶋先生のノウハウなら負担が少ないですし……
また、
自著の使用を前提とした指導をするD口氏とは異なり、
福嶋先生のノウハウであれば、
特定の参考書や問題集を使用する必要がありません。
とても家計にやさしいです!!ヘ(゚∀゚*)ノ
更に、僕が福嶋先生を支持するのは
福嶋先生が次のようにおっしゃっているからです。
型は、個性をつぶしません。
むしろ、型は個性を伸ばします。
福嶋先生は、
先人たちの遺した「型」に沿って
物事を考えることの大切さを説かれます。
これは、僕自身が
常に指導で意識していることに合致します。
特に国語の指導では、
本文の読み方や問題の解き方などの形式が軽視されます。
本文の内容理解にばかり重点が置かれ、
学校の教科書は文学作品まみれになります。
作文も、書き方ではなく内容重視の指導(?)です。
もっとも、塾の指導も学校と似たり寄ったりなのですが……
国語教育のそうした悪しき風潮に、
福嶋先生はNOを突きつけているんですね
福嶋先生の国語教育論に共感する僕は、
『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』をオススメします♪