福嶋隆史『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』 | 江東区の家庭教師&ライターのみみずく~半蔵門線・大江戸線沿線及びオンラインで指導中~

江東区の家庭教師&ライターのみみずく~半蔵門線・大江戸線沿線及びオンラインで指導中~

江東区周辺で家庭教師&ライターをしています。
半蔵門線・大江戸線沿線での対面指導だけでなく、Zoomを使ったオンライン指導も可能です。
学校の補習、高校受験・大学受験、推薦・AO入試対策等、家庭教師としての活動記録です。

国語の教科書で覚えているものは? ブログネタ:国語の教科書で覚えているものは? 参加中

国語の教科書で覚えている文学作品ねぇ……


中学の教科書に魯迅「故郷」がありましたね。

そして、高校の教科書には「藤野先生」


読後の感想は、どちらも「面白くない」むっ

何が面白いのかさっぱり理解できませんでした。

心惹かれる表現も特になかったと記憶しています。


ちなみに「故郷」の方は、

大学時代の国語科教育論で再読しました。


模擬授業にて、


「『故郷』とは概念なのでしょうか?」


こういう意味不明な発問をする文学部生がいましたね(笑)

この方は、

「自分は頭が良い」ということを誇示したかったのでしょうが、

その姿がひたすら滑稽でした……( ´艸`)


「故郷」で面白かった思い出は、これくらいかなぁ~


あと、東北大学に魯迅の階段教室があります。

法科大学院時代は、魯迅が学んだ教室で講義を受けました。


中学時代の教科書では、

チェーホフ「カメレオン」

ブラックな感じで面白かったですにひひ


一方、

三田誠広「いちご同盟」

太宰治「走れメロス」は、

美しい友情が描かれていて不快でしたむっ


中学時代の僕は、ろくでもないガキでしたね(笑)


高校時代の国語教科書では、

干刈あがた「プラネタリウム」が好きでした。


当時、自分の家族関係に悩んでいた僕は、

「プラネタリウム」に思いっきり感情移入しました。

文章は軽めですが、

その裏に家族の闇の部分が濃密に描かれていて、

「自分もこういう小説を書きたい」と思ったものです。


以上、国語の教科書の思い出語りでした♪


というわけで、本題です。


学校で採択されている国語の教科書、

その多くのページを文学作品が占めています。

でも、いくら文学作品を読んだところで、

実践的な国語力は全く身に付きません!!注意


そこで、教科書を離れる必要があります。

こういう視点で時々国語関連の書籍を読むのですが、

最近読んだ中では福嶋隆史先生の本が良かったです。


「本当の国語力」が驚くほど伸びる本―偏差値20アップは当たり前!
「本当の国語力」が驚くほど伸びる本―偏差値20アップは当たり前! 福嶋 隆史

大和出版 2009-07
売り上げランキング : 1394


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



昨年度お世話になった塾の塾長も

福嶋先生の本を読まれていました。

「福嶋先生ってどうなんですか?」とうかがったところ、


「大学受験の方法論を

中学受験に持ち込んだんだね」


と塾長はおっしゃいました。


確かに、『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』を読むと、

某予備校講師D口氏が言っているのとそっくりな記述があります。

福嶋先生は、

「本当の国語力」を「論理的思考力」と定義されています。


ただ、福嶋先生がD口氏と決定的に違うのは、

「現代文=論理」と言って曖昧に誤魔化すのではなく、

「論理的思考力」を更に3つの力に分けて、

それぞれの力を鍛えるノウハウを具体的に提示されている点です。


福嶋先生が提唱する3つの力は以下の通りです。


・言いかえる力=抽象化力・具体化力

・くらべる力=対比力

・たどる力=因果関係力


これらの力を鍛えるノウハウを具体的に挙げてみます。

たとえば、「言いかえる力」のページでは、

「つまり/たとえば」を使った練習方法が書かれています。


「トマト・にんじん・キャベツ」つまり「   」

「野菜」たとえば「   ・   ・   」


こうした設問を親御さんが作り、

それをお子さんに答えさせるという方法です。


このレベルであれば、

親子で楽しみながら実践できるはずですニコニコ


福嶋先生のノウハウで魅力的なのは

ハードルが低いということです!!


そもそも国語ができない生徒は、

まとまった分量の文章を読むことに抵抗があります。

そういう生徒には、

クソ長い本文在りきの問題を解かせるよりも、

対話形式のトレーニングの方が合っています。


お子さんに教える親御さんにとっても、

福嶋先生のノウハウなら負担が少ないですし……


また、

自著の使用を前提とした指導をするD口氏とは異なり、

福嶋先生のノウハウであれば、

特定の参考書や問題集を使用する必要がありません。

とても家計にやさしいです!!ヘ(゚∀゚*)ノ


更に、僕が福嶋先生を支持するのは

福嶋先生が次のようにおっしゃっているからです。


型は、個性をつぶしません。

むしろ、型は個性を伸ばします。


福嶋先生は、

先人たちの遺した「型」に沿って

物事を考えることの大切さを説かれます。


これは、僕自身が

常に指導で意識していることに合致します。


特に国語の指導では、

本文の読み方や問題の解き方などの形式が軽視されます。

本文の内容理解にばかり重点が置かれ、

学校の教科書は文学作品まみれになります。

作文も、書き方ではなく内容重視の指導(?)です。

もっとも、塾の指導も学校と似たり寄ったりなのですが……


国語教育のそうした悪しき風潮に、

福嶋先生はNOを突きつけているんですねグー


福嶋先生の国語教育論に共感する僕は、

『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』をオススメします♪